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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 6章 進む道。生まるる偽物の逸話
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透明マントって全然マント要素がないんだわ ( ´∀`)ハハハ

ニチリンのセリフは、ネットにある古文メーカーで変換しております。

作者自身古文かなり苦手であるため。

 なんだいきなり。雰囲気が変わった。

 チャージライフルは手りゅう弾によってはじき出され、ここにはもうない。

 しかしニチリンはいたって冷静であった。

 だからこそ櫻木は久しく、恐怖という感情がよみがえってきた。

 ニチリンの底は知れない。

 だからこそ、櫻木は恐れているのだ。何を起こすのか、それを詮索するだけでも体が震える。

 ニチリンは櫻木の顔に目を向ける。

 「我が親友は、我がことを王と言へり。」

 いきなり何か語りだしてきた。王?一体どういうことだ。

 「正直それが何か分からねど、マオやBP.かくて旧世界(ストーリー)と行合ひたりより心が分かりこし気す。」

 「それで。アメイリさんは何が言いたいの。その話し方聞き取るの難しいんだよね。」

 だって古文どころか、日本語も少し怪しいしさ。

 「我は、生まるる世をあやまちき。もし古中国ならば、偉人にて称せらるる色なりけむ。なれば我は、ゆかしがりき。」

 ニチリンは歩みだす。

 両手は空いており、武器を構える様子もない。

 櫻木はさらに警戒する。

 「我は。王と呼ばるる我は、何人になるるやと。」

 ニチリンはそのセリフを言った後、足を止めた。

 すると櫻木の足に白いオオカミがかみつく。

 雪原のように白く輝くそのオオカミは、音もなしに櫻木の足を勢いよくかみついてきたのだ。

 櫻木の視線がオオカミに集中する。

 するとニチリンは突然。姿を消した。

 オオカミが跡形もなく消え、櫻木はとっさにニチリンのほうへ向く。

 しかしその時ニチリンはいなかった。

 消えた。あの一瞬で。なにかのスキルか。違う。

 光学迷彩か。

 櫻木は銃が落ちている場所に向かう。

 その時櫻木の足に違和感が生じた。

 なんだこれ。動きにくい。いや、遅くなっている。

 すると弓の弦の音がした。

 櫻木はとっさにイカサマシャッフルで幻影弾を発射する。

 幻影弾は背後から放たれた矢に当たり、矢を破壊した。

 櫻木は急いで振り向く。

 そこには弓を構えたニチリンが立っていた。

 姿もなく、音もなく俺の後ろにたたずんでいた。

 光学迷彩にしてもおかしい。音もなく後ろに回り込む意味も分からない。

 幸い今のは弦が引っ張られた音で判断することができたが、問題はそれを聞く直前までアメイリさんのことを認識できなかったことだ。

 「生類は種を存続さするために、外敵より身を守る術あり。」

 ニチリンは矢を装填し、標準を櫻木に向ける。

 「わざと一番使はるるやり方は、攻めよしにも防御よしにもあらず。隠密なり。飛蝗(バッタ)やどじょうといひしおのづから隠れ、身を守るもの。蟷螂(かまきり)避役(カメレオン)のごとく、擬態し獲物を狩るもの。隠密は攻守に抑えなし。」

 弓が手から離れ、矢が放たれる。

 櫻木は最小限の動きで矢を避けた。

 「それ。舐めプ?」

 櫻木は指をさし、口角を上げそう言った。

 「なめたらず。」

 ニチリンはもう一度姿を消す。

 うわ。これはやりにくいな。

 あの狼。攻撃が入れば一時的に動きを鈍化させる効果があるのか。

 そしてアメイリさんのさっきまでの言葉を踏まえると、これはおそらく、透明化のスキル。いや擬態のスキルか。

 でも普通の光学迷彩と違って、足音もない。足音なくして移動することはできないはずだ。

 そして弓という音もない遠距離武器。

 本当にえげつない。情報遮断しすぎだろ。デドバのマイケルくらいあるだろ。

 ニチリンは先ほどのオオカミの奇襲に二つのスキルが発動させている。

 一つは白銀狼(はくぎんろう)

 白いオオカミを出現させ、半径5Mの範囲にいるプレイヤーをランダムに選び、追尾し攻撃する。

 オオカミにかまれた際、ダメージはないが、一分間噛まれたプレイヤーは鈍化状態に陥る。

 鈍化状態ではすべての動きの速度が遅くなる。移動速度もリロード時間さえも。

 そしてもう一つ。

 レジェンドスキル レミングフェイク

 5秒間触れた生物または永続的に無生物を透明化させる能力。

 透明化された状態では足音が無効化され、攻撃が不可能となっている。

 まさに逃げにも攻めにも役立つ万能さがある。

 だが一番恐ろしいやり方は姿を隠すことではない。

 櫻木の足元が突然光りだした。

 正体はわからない。

 櫻木は急いでそれを蹴る。

 するとそれは爆発した。

 なんとか爆発の餌食にはならなかったが、そのあとに左腕に矢が貫通する。

 ニチリンは再度矢を放った。

 櫻木はすぐさま避け、ハンドガンのもとに近づく。

 その時、櫻木の目の前が光りだした。

 爆薬。違う。

 櫻木は急いで目をつぶり、ハンドガンを入手する。

 今のは、閃光弾。

 櫻木は目をつぶりながらニチリンの場所を予測し、銃を放つ。

 あな無常なり。そこに我はあらず。

 櫻木の銃口の先にニチリンはいない。

 ニチリンの透明化が解ける瞬間、ニチリンの足が撃ち抜かれる。

 「グ」

 とっさに出た反応に、櫻木はハンドガンを向けた。

 「今のは。」

 よも。我が攻めを。

 「あの時の、お返しですよ。アメイリさん。」

 ミリスパで櫻木はすでにニチリンの扱う狙撃銃の銃口を移動させて撃つ一閃を、獲得していた。

 そしてそのあとに櫻木が負けた時である。

 櫻木は左腕の負傷。対するニチリンは右足の負傷。

 鈍化は先ほどの爆発の前に効果が消えていた。

 空気が一変する。

ガンフラ豆知識

レジェンドスキル レミングフェイクについて

レジェンドスキルレミングフェイクは、ボスバトルにおけるボス[ラッタッタ]と戦うことで報酬として受け取ることが可能。

ラッタッタは包帯で巻かれた青年であり、それは数百体のネズミで構成された人型の集団。

ちなみにネズミを使役し、武器やアイテムを奪ったり、体を変形させるなど、幅広い手段を持ち合わせている。

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