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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 6章 進む道。生まるる偽物の逸話
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久しぶりに会った人と話す際、何かと気まずい雰囲気になってしまう ヾ(・ω・`;)ノぁゎゎヽ(;´・ω・)ノ゛

ギリギリ投稿しました。

 光線が放たれる直前、櫻木と曙の戦いは、ヒートアップしていた。

 櫻木の槍の猛攻が曙を襲う。

 緩急つける程の自由性を持った攻撃は、曙の対応力を鈍らせる。

 曙の技術は確かに強い。油断すればこちらでも対処しきれない。

 でも、カウンター前提の作りだからな。

 それに曙には致命的な欠点がある。

 武闘家の戦闘は相手の動きを読む事だが、殺し屋においては先手をうつことが重要視されている。

 後に回ればこちらとしては損失にもなりえる。

 櫻木は槍の攻撃を止め、矛先を自身に向けて、持ち手を曙の腹に刺す。

 それに、ルール内での戦いに慣れているからか、予想外なことをすると体が少しの間硬直する。

 これも明確な弱点だ。

 それに、あいつも俺の弱点を探ろうとしているが、情報をバンバンと漏らすほど、俺も甘くは無い。

 櫻木は真横から槍を急速に振りかざす。

 まずい。来る。

 曙流秘技 神座

 すると櫻木の槍が止まり、槍から手が離れる。

 櫻木は勢いよく前へ出て、曙を押す。

 この前やられた防御術は体を静止させていた。それに、重心も真っ直ぐに保っている。

 勢いと威力を逃がす型のようだが、大体2、3秒程静止する。

 じゃあ押し込めば、体勢は崩れる。

 それにあの防御じゃ、無生は耐えてしまう。

 なら、威力を落とした攻撃を行う方が断然いい。

 曙の体が後ろに反る。

 神座が解除されたと同時に、櫻木は無生を放つ。

 すると曙はヌンチャクを空中に放り投げる。

 曙流秘技 鳴神(なるかみ)

 空中に放り投げられたヌンチャクが回収され、先程とは打って変わった速度で櫻木に振りかざす。

 曙が振るったヌンチャクは、地面を破壊し、大穴を空けた。

 土煙が漂う中、そこに1発の弾丸が曙の肩を貫く。

 躱された。ゼロ距離のこの攻撃を躱されたのか。

 「危ねー。ギリギリセーフだ。」

 土煙が晴れると同時に櫻木はハンドガンを構え、曙を見ていた。

 いやまじであれエグイな。逃避行使ってなかったら死んでたぞまじで。

 でもまさかもうひとつ武器を隠し持っていたとは。今までのは手札をすべて見せたと思わせて、必殺技の存在を頭から抜けさせていたのか。

 そう考えたらこいつ、結構賢いのでは。

 さっきよりかは段々と殺し屋との戦闘スタイルに近しくなっている。

 櫻木がそのように考えている中、曙はヌンチャクを持った手を見ていた。

 「櫻木。曙流の秘技について教えるよ。」

 「なんだ突然やぶからに。」

 曙の唐突な告白に櫻木は少し動揺する。

 なぜなら手の内を晒すという、戦闘においてあってはならない事だからである。

 「曙流の秘技は4種類ある。カウンターを攻撃に転じる神風。相手の攻撃を確実に受け止める神座。そして先程の動きに緩急を付けさせ、最速の一撃を叩き込む鳴神。最後は君の友人である曙龍が扱っていた変質的な技。神楽(かぐら)だ。」

 なるほど。神風、神座、鳴神、神楽ね。

 「僕は先程の鳴神は、初めて成功した。君のおかげでね。」

 あれ。急に褒められた。

 「でもまだ神楽を習得していない。使用者である曙龍はすでにその技を忘れてしまっている。完全なるブラックボックスだ。だからまだまだ戦おう。神楽を突き止める。それが僕の戦う理由だ。」

 曙はヌンチャクを構え、戦闘態勢に移る。

 はあ。やっぱり引退しても、この楽しさは忘れられないな。

 櫻木はハンドガンとトランプを構えた。

 すると、1つの光線が櫻木と曙の真横に飛んでくる。

 両者ともにそれを避け、光線の発射源を探す。

 というより、今の感じどこかで。

 光線の軌跡が消えたと同時に、大量のキルログが1人のプレイヤーに集まり、光線が通過したビルが次々と軒並み倒れていく。

 「今の光線。あそこから。」

 曙はその場所を指す。

 その手前にはマインとリフレクトが戦っていたようだ。

 恐らくあの光線を見てから戦いを1度中止したのだろう。

 「どうする。もしかしたら第三者がやってくるぞ。」

 「大丈夫です。返り討ちにしてやりますよ。」

 すると2人のプレイヤーがマインらの所まで降りてきて、そこから1人のプレイヤーがこちらに近づいてくる。

「やあやあやあ。いかがでしょうか。」

 1人のプレイヤーは曙に近づき、拳を放つ。

 曙流秘技 神座

 曙は神座を行い、体を固める。

 しかしそのプレイヤーが放つ一撃は、神座を打ち破った。

 凄まじい威力。何者だ。

 曙は神座が打ち破られたため、敵の詳細を探ろうとする。

 しかし櫻木はそのプレイヤーの攻撃の仕掛けに気がついた。

 今何かしらのエフェクトがあった。あれは、防御貫通のエフェクト。

 神座はガードとして扱われているのなら、システムである防御貫通は通用する。

 櫻木はそのプレイヤーに向かって数発撃つ。

 しかしそのプレイヤーはすぐさま避けた。

 「ハンドガンか。面白いものを使うじゃないか。」

 そのプレイヤーは曙の顔面を持ち、勢いよく櫻木に向かって投げた。

 櫻木は避け、曙は後ろのビルまで吹っ飛ぶ。

 「おいおい避けるなよ。もう少し楽しもうよ。」

 ヘラヘラとした雰囲気ではあるが、明らかに俺よりも強い。

 何者なんだ。こいつは。

 「そうキリキリするなよ。櫻木優斗。いや、本当の名はまた別にあるのか。」

 彼は隠す気もなく櫻木の情報を暴露した。

 「お前なんで。」

 「何でもは知らないよ。知ってることだけ。」

 羽川翼のセリフを使ったな。懐かしさがある。

 するとマインらのキルログが表示され、もう1人のプレイヤーも到着する。

 「じゃあな。アルターエゴ。俺は曙くんと戦うね。」

 そのプレイヤーは笑顔で去った。

 というより何故その名なのだろうか。というか何故知っている。

 ニチリンは櫻木の前まで進む。

 「アルターエゴどのか。」

 その瞬間櫻木は察した。

 「・・・お久しぶりです。アメイリさん。」

 別ゲーのフレンドが女となって正体を明かす。明らかにやっては行けないものだと感じた。

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