シンメトリーは鏡かあるいは深淵か ハテナ(ㆆ ㆆ )
結局今回も遅くなりました。
書きたいこと多すぎて時間内に終わらすことが難しいです。
まあ明日からはなるべく朝に投稿することを目標に頑張りたいです。
櫻木が退室してから、マインドと或時は話していた。
「そういえばマインド。リフレクトとかいうハッカーは強いのか。」
「そうだな。でもこういうのって、強い弱いとかじゃ話にならないんだよな。どっちかと言えば相性に近い感じ。」
「相性?どうしてだ。」
或時は疑問に思う。
「電子化の能力って、正直バフみたいに身体能力を向上するものではない。あれははっきり言えば技の一種だ。だからあいつらと戦うときは相性が重要視されている。」
「あーなるほど。俺らが扱う世界に近しいのか。」
「そうだな。」
マインドは缶コーヒーを開け、一口飲む。
「今回俺がリフレクトに負けた理由は、相性のみとなっている。」
「負け要素が相性だけって。そんなの言い訳にもならないんだが。」
「言い訳に聞こえるけど、実際そうでありたい。瞳の電子化は、現実世界だと本領が発揮できない。俺の能力も動きが止まる時間も半減されるし、お前の知ってるスカラーのプレッシャーを具現化する能力も弱体化する。でも、仮想世界においてはその能力が全力で扱える。」
「環境ステートみたいな感じか。」
「そう。というかゲームに詳しいな。かなりやってたのか。」
「ああ。刹那と一緒にマリオメ■カーでスピランやってただけ。」
古き良きゲームシリーズだなそれ。しかもコントローラー系か。
「まあ話を戻すと、リフレクトは相性が悪いし、おまけに能力が最大限解放されている。はっきりその能力を使うだけでも、俺からすればたまったもんじゃない。」
「へー・・。ところでその能力って。」
「コピー。いや、あれはなり替わりか。」
マインに正面にはマインがそこに立っていた。
唯一の違いは、クナイを持っているか、トランプを持っているかだけである。
「それって。」
「くっくっく。わが邪眼の能力。スキルアビスキャラクターの能力さ。」
アビスキャラクター?深淵の人物ってこと。
にしては目輝いてるけど。黒く染まるどころか輝き増してるけれども。
「君はわれのような表の名でハッカーとして名乗っている人物を知らないのか。」
「うん。知らない。」
「くっくっく。なら教えてやろう。」
右手で片目をふさぐというイタイポーズをしている彼女に、マインはクナイを投げず、チャンスを狙っている。
当然五本指に入るハッカーについては知っている。
なぜなら櫻木の情報を一秒ごとに更新しているからである。
ちなみに最新の情報は、櫻木は朝シャワーを浴びる習慣と、その時に使っていたシャンプーと、洗う際に落ちていた髪の毛の本数である。正直怖い。
「私たちは世界の中でも五本指に」
今。
マインはクナイを投げる。
死角から放たれたクナイ。しかしリフレクトはよける。
「時を飛ばして重要なことを複数個述べよう。われの邪眼は相手と共鳴し、情報を盗む能力。君自信を姿として投影させることで、君のステータス、思考、癖とあらゆるものをわれのものとして扱うことだ。」
リフレクトのトランプがナイフの代わりになり、マインの腕を切る。
マインおそらくここに来るまでに何回か影に潜っている。そのため耐久力の減少。トランプが肌を科すれば、軽傷では済まない程度の弱体化である。
「それともう一つ。私の能力は少し応用が利くのだよ。このようにね。」
するとリフレクトの姿が元に戻る。
そしてマインの真正面にガラスのような壁が出現した。そこに反射するのは、マインの姿。
いな、それを模倣したリフレクトであった。
ガラスの壁は砕かれ、マインの前方の景色が崩壊していく。
リフレクトが放つ右ストレートは、マインのおなかを当てた。
マインのHPは半分を切り、そのまま地面に倒れこむ。
「惜しかったね。でも安心してよ。ここから貴様を落とすほど、われは外道ではない。」
くそ。足が上がらない。おなかが痛い。立てない。
「もうこれ以上続けるのも時間の無駄かな。はい解散かいさーん。」
でも動かないと。
「・・・まだ立とうとするの。」
リフレクトの顔は笑顔から感情が消えた冷たい人へと移り変わっていった。
「わかるんだよ。貴様はまだあきらめようとしない。どうして貴様はそこまであがこうとする。」
「それは。」
「それは。」
マインは立ちあがる。苦しい顔をして、リフレクトの正面を立った。
私は・・・・私は。
「そうか。それが貴様の固執する原因か。」
「秒針様に助けられたあの日を、忘れていない。私はあの人にまだ感謝も伝えていない。」
※詳しくは外伝を見てね。
マインは刀を取り出し、影に潜る。
また影か。無駄なあがきを。
でも警戒しておこう。
スキル 人体発火マジック
リフレクトの体が炎に包まれる。もしマインが彼女をつかむ行為をすれば、間違いなく死ぬ。
リフレクトは、マインにが死んでもいいと考えている。彼女の目的は、櫻木の死亡のみなのだから。
だがその油断が、彼女の恐ろしさを自覚させる。
マインはリフレクトの影から現れ、足をつかみ、再び影の中に潜って猛スピードで移動し、手を離しそのまま投げた。
炎のダメージを考慮せず、投げたのだ。
「おい。まさか。」
考えの外側。死ぬことを恐怖と感じていないその様。
彼女は理解していなかった。
自身がゲームオーバーした際、その時現実で死ぬことはないが、それでもセコンドハンドを危険にさらす行為にもなる。
でも不思議と、いやだと感じない。
リフレクトは空中を舞う。スカイスクレーパーから近くのビルの屋上まで高度40M前後。たとえビルの屋上に落ちたとしても、落下ダメージで死ぬ。
マインは投げ飛ばした方向に目をやる。
しかしその時、リフレクトはそこにはいなかった。
いない。空中で逃げた。でも一体どうやって。
するとリフレクトの姿が現れ、いつの間にか盗んでいたマインのクナイをマインに投げ返す。
クナイはマインの片目を貫く。
マインはリフレクトを追う。
壁に少し伸びている影を使い、壁を伝って下りていく。
リフレクトは、ジョーカーをもう一枚用意し、地面に到達する瞬間に大脱出を発動する。
大脱出は爆発と同時に、ジョーカーが存在する地点に瞬間移動する能力。
そのため、落下エネルギーはリセットされ、落下ダメージを無効化した。
それと同時にマインも壁の影から出現し、リフレクトのところまでやってきた。
「しぶといね。でも、そんな満身創痍の状態じゃあ、われを殺すことなど、千年に。」
リフレクトは真横に櫻木と曙を発見する。
マインもそれと同時に気が付いたが、もう一つの異変に気が付いた。
閃光。小さい光が、少し離れたところでそのままとどまっていた。
[チャージ100% 準備完了しました]
「御意」
まばゆい閃光が、そこを中心に、150°の扇状に通過する。
櫻木、曙、マイン、リフレクトはそれぞれ偶然にも当たらずに済んだ。
しかしその閃光が通過した次の瞬間、スカイスクレーパーがいな閃光を通った建造物と人物が切られていく。
ただわかることは、彼ら以外の殺し屋全員は死んでしまったこと。
そしてただ2人以外、この状況を理解できなかった。
リフレクトはこの時、改めて知る。
彼女にとって最も相性が悪く、殺し屋でもないイレギュラーな存在がここにいることを。
ガンフラ豆知識
レーザーストライクについて
レーザーストライクは、武器種でいうとチャージライフルの一つ。チャージ時間がとにかく長めではあるが、高出力のレーザーを放つため、かなり強い。
しかし問題点があるとすれば、リロード時間が長いことだけである。




