彼女たちは闇属性キャラですか?いいえ、自称闇属性持ちキャラと病み系キャラです ( ´ ω ` *)ソウデス
ぎりぎりとなりましたがノルマ達成
明日も投稿します。
曙との接触から少し前まで戻る。
マインはビルを伝いながら敵を探していた。
用意された敵としてはかなり弱い。まあでも足止めには十分な実力だと思うけど。
問題はあの厨二病ハッカー。
なんかムカつく。
マインはほっぺを膨らまし、探していく。
すると銃弾が目の前を通る。
マインはすぐさま止まり、銃弾が飛んだ方向に目をやる。
「命中率3割か。魔界にいた時はこんなマグナムじゃなく、魔力を弾丸のように飛ばしていたからか、あまり当たらない。」
眼帯をしたプレイヤーが、手に持っているマグナムを見ながらマインに聞こえる声で語る。
「弾が当たらない言い訳としてはかなり新しいバージョンだね。クソハッカー。」
「毒舌だね。でも私の耳はデビルイヤーだからね。君の声を聞こうとしても、そよ風が吹いた感じだよ。」
メンタル強いな。というか、何?デビルイヤーって。
「まあでも。我のこの眼では貴様のような下等種族を狙う意味もないか。」
「ふふ。そうですか。」
あーめんどくさい。もう適当に流して殺すか。
マインはクナイを隠しもち、笑顔で返す。
「でもこれだけは教えよう。魔の世界に住む私はある能力をこの現世に持ってきたのだ。貴様には分からない話しだろう。私がこれから行うのは完膚なきまでに潰すこと。そして、貴様の好きな秒針を我が下僕として扱うこと。」
するとマインは一瞬でリフレクトに近づき、刀を振り上げた。
リフレクトは目をつぶりながら笑みを浮かべ、その刀を避けた。
「下僕ってなんだ。下僕って。」
「あれ。聞いてない。実は我と秒針は血の契約を結んでいてね。まあいわゆる古い付き合いなのさ。」
「幼なじみ。あなたが。」
「ああ。」
「嘘つくな。セコンドハンド様に異性の幼なじみなんて居ない。まずセコンドハンド様は幼い時から海外にいたし、そこでは伝説の殺し屋Φの3人弟子の1人として一緒に暮らしてた。それにセコンドハンド様は飛び級で大学を卒業した天才だし、そこでは幅広い専門知識を頭に入れていたの。初めは軍専用の学部に入っていたけど、たった1週間で全てマスターし、そして何より」
「あーストップ。」
「何。あと8時間は話せるなのに。というより、私の調査ではあなたが秒針様と過去に会っていたという事実はないのだけれど。」
「まあ私の魔法であれば、民衆の記憶を改ざんすることも可能なのだよ。」
するとマインは刀を振りかざした。
「あら、よけた。今油断してたからいいかなって思ってたけど。」
マインはリフレクトに攻撃を繰り返す。
リフレクトは後ろに下がりながらマグナムをリロードする。
リロードを終えた瞬間、リフレクトはマインの額に銃口を付けた。
引き金を引くモーション。マグナムが一発放たれる
六武色 黒玄装影
マインに影がまとわれ、銃弾はマインを通過し地面に穴をあける。
「その44口径の銃は確かに威力があるけど、一発一発の隙もでかい。」
スキルの効果が終わり、マインは刀の持ち手を使い、リフレクトのマグナムを持つ手の甲に思いっきり当てる。
そしてリフレクトの視線がマグナムに移り替わった瞬間、マインは影に入る。
リフレクトはマインから目をそらしたため、マインの行方を知らない。
しかし、マインはもう一方の手を開く。
そこからは、トランプが複数枚ひらひらと舞い落ちていく。
「スキル 大脱出」
リフレクトがそういうと、そのままここら一帯を爆発させる。
マインはリフレクトから急いで離れるが、爆発によってビルが一部崩壊。
マインはがれきが舞うためか、強制的に影から引きはがされる。
すると一発の銃弾がマインの頬をかすめる。
土煙のなかではあったが、スコープの反射が少し見え、マインは首を動かし致命傷を避けたのだ。
マインはまだ崩壊されていない足場に乗り、飛んできた銃弾の方向にめがけてクナイを投げる。
クナイはスコープを破壊し通過したが、そこにプレイヤーはいなかった。
土煙が晴れたとき、マインはクナイを飛ばした方向に目をやる。
やっぱり逃げたか。
でもおかしい。これだけの人数がいながらどうして攻撃をしてこない。
それにあのスナイパーライフル。あそこにあっても意味がない。なぜそこに置いたんだ。
マインは複数の違和感に目がいく。
すると小粒程度の大きさのプレイヤーを発見する。
あのプレイヤーは、リフレクトであった。
リフレクト。しかもそこは、摩天楼。スカイスクレイパーじゃ。
もしかしてあのスナイパーライフルは釣り餌。ふざけんな!
しかもあのトランプの能力。それも秒針様と同じ。
「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ。」
マインの何かしらのスイッチが作動したそうだ。
マインは黒色化に入り、顔色を変え、リフレクトのいる方向へ駆け上がる。
ほんの十秒も満たさずに。
「いたーーー。」
「やはり来ると思っていたよ。われの第六感はいつも正しい。」
両者互いに投げ合う。
マインのクナイとリフレクトのトランプが衝突を繰り返す。
「なるほど黒色化。まあそのくらいのレベルでなければ、話にもならない。」
「何が?今めちゃくちゃ腹立ってるの。なんでそこまでかぶせる必要あるのかな。勘違い野郎。」
マインの目がもはや黒色化なしでも怖い感じになってきた。
そしてここに来る前になぜかつけたであろうリスカの後を見て、少女のように笑う。
「ああやっぱりそういう人か。でもこれで条件は満たした。」
リフレクトの目が淡い青に変化し、ギリシャ数字のⅡが刻まれる。
マインはとっさにクナイでリフレクトに攻撃するが、クナイは手になく、なぜか片目が切られていた。
マインは振り返る。
「ふふ。ごめんなさいね。私。」
マインは絶句した。驚きで声も出ない。それでも表現としては足らない部分が多いと思えるほどに。
あれは、私だ。
「私はトーチャ。あなたであり、私である。」
マインの目の前にいるのは、瞳が異なった自分自身であった。
同時刻
「お。ニチリン見てみろよ。おんなじプレイヤーが二人いるぜ。なにあれ。ドッペルゲンガーとか。」
「他者の空似。かのようなことあるらん。」
「まあそっか。所詮ゲームだもんな。」
[最大出力放出まで、残り1分。]
「それぶっ放したら、俺いってもいい。」
「・・・好きにしろ。」




