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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 5章 コンフュージョンケテル
156/204

つわものどもが夢の跡 ヽ(´▽`)/⌒Y⌒Y⌒☆

お久しぶりです

投稿再開しました。

 櫻木の渾身の一撃が或時に直撃し、そのままカオスマーケットが終了する。

 観戦席にいた4人は二人のもとに現れ、すぐさま駆け寄る。

 櫻木は勝負に勝てた安心感からか、そのまま座り込む。

 「セコンドハンド。やったな。」

 「流石やでホンマに。」

 二人が櫻木に近づき、黄昏にいたっては抱きついた。

 「ああそっか。勝ったんだな。」

 「何だよ。もうちょい喜ぼうや。」

 「いや、結局このゲームに勝ったから何だって話よ。」

 「はっはー。それでもお前は或時に勝ったのだ。夜行に勝つ。たとえそれがゲームだとしても誇らしいものだ。」

 「そうだな・・。そうかもな。」

 櫻木は笑いながらそう答える。


 「結局負けちまったのか。」

 陽無は櫻木達の様子を見ながら或時に語りかけた。

 「まあな。俺も十分進化してた感じはあったけど、やっぱ最後は運で終わっちまったな。」

 「運か。」

 陽無は或時の隣に座り、問いかける。

 「或時。お前は運命や幸運を信じるか。」

 「なんだよいきなり。まあ信じる方かな。」

 「それでいい。ここから先は陽無という殺し屋ではなく、医者としての回答だ。無視しても構わない。」

 陽無は明星と目を合わせ、離れるように指示する。明星はその意志を汲み取り、即座に離れた。

 「運命というのは初めから構成されている。見れば分かる程にな。運命を覆す方法はおそらく皆無だろう。そして幸運はその運命の歯車に過ぎない。今回はその歯車がただ動いただけだ。或時。お前はこの勝負自体、運で負けたということになる。それは、お前自身の運命に何かしらの拍車がかかったということだ。或時、初めからこの勝負自体お前にとって無意味で無駄なものだ。夜行であるお前が、賞金首となった人物を私用で狩ることは禁止されている。お前はこの勝負、どう感じていた。」

 「別に。ただ気になっただけ。この勝負は戦闘というより討論に近い。セコンドハンドと俺は正しく反対の存在だ。俺が永遠なら向こうは刹那。俺が拳で戦うなら向こうは武器を扱う。矛と盾の関係。矛盾を正当化させる対立。そのぐらいの認識だ。」

 「矛盾か。」

 陽無は立ち上がり、この場を去ろうとする。

 「ただ一つ言おう或時。これでお前の目的は果たせそうか。」

 「そうだね。これはある種の準備期間。セコンドハンドと敵対しようがしまいが俺の計画は進むよ。あいつはたとえ仲間でも見捨てるから。」

 「良く知ってるな。」

 「知ってるも何も元バディだよ。殺し屋からハッカーになる奴なんてそうそう居ない。いたとしても五本指に入ること自体奇跡的な確率の存在だ。ぶっちゃけ宝くじ一等よりも厳しい感じだろうな。」

 「まあ一等の確率自体低いからな。10%ぐらいか。」

 「もっと低いわ。」

 或時は呆れた顔で返答する。ちなみに陽無は宝くじ自体一等と外れで構成されていると思いこんでいるため、かなりこういう話に疎い。

 「イマインドプレデターは八雲放浪についての情報を持っている。いや、調べ上げることも可能だな。」

 八雲放浪か。暁が管轄する情報局、ユートピア暁でも尻尾どころか痕跡さえもつかめない人物。正直五本指でも苦戦する案件だろう。いや、むしろイマインドプレデターはどうなのだ。

 五本指にはそれぞれ解者と呼ばれる称号が存在する。それは数字によって識別され、五本指に入る条件を満たしたものから順に振り分けられる。初めなら1、その次は2という順に。

 しかしこのナンバリング自体実力によって割り振られたものではない。そのため五本指に実力によるヒエラルキーがあるかさえ分からないものだ。

 「あいつは少し変わってるんだよ。何せあいつは何故か終夜家の情報を全て網羅している。俺らの殺死名十二家系のシークレットも終夜家の情報を介してなのか、当然知っている。」

 陽無は驚く。殺死名十二家系の情報は値千金のもの。それを知っていることはイマインドプレデター自体が歩く宝箱のようなもの。いや戦闘も行うと考えれば火薬庫か。

 「俺もあいつの正体について知らないんだ。でも八雲放浪の情報を手に入れるチャンスはある。それに、あいつもあいつだ。性格的に人のお願いも適当にあしらうやつだ。服従してセコンドハンドの仲間になるか、セコンドハンドを殺してイマインドプレデターを仲間に引き込むか。この二つしかない。」

 おそらくイマインドプレデターという人物は、余程面倒くさい者かもしれない。

 まあ今まで出会ったやつも相当だと思うが。

 

 ※陽無は自身がまともと思っておりますが、初めて会った相手に命について聞き、不適切な回答があればその思想をぶっ叩いて自身の思想を強制させる人物です。簡単に言うと、超過激思想の人です。右か左かで言えば右です。

 

 「まあ目的達成に期待しておく。」

 陽無はセコンドハンドに近づく。

 「楽しかった。今度会うときは殺し合いではなく、命を救うときだ。」

 そう言うと陽無はログアウトした。

 その様子を見て、或時と明星もセコンドハンドに近づく。

 「これで俺何敗目だ。」

 「30戦中15敗。」

 「今回も勝つと思ったけどな。」

 或時はため息をつく。

 「まあでも負けちまったからな。仕方ないけど仲間になるわ。あーあ仕方ないけどなー。」

 「負け惜しみかよ。」

 「やっぱ敗北の味はうまいんか、うまいんか。」

 この時に限って黄昏は或時を挑発する。

 「黄昏。お前は殺してもいいんだぞ。」

 「あれ。日喰比いつの間にかログアウトしとる。」

 「話題を反らす・・。」

 「あー。ミラ配始まっちゃう。・・・まあいいかここで見よう。」

 「消えろくそオタクが。」

 何故か黄昏が大声で怒鳴る。その瞬間明星のメンタルはゼロになる。

 [マイダスがログアウトしました。]

 「黄昏。お前が言うな。」

 櫻木は黄昏の肩に手を置き、殺意のこもった言葉を口にする。

 そのセリフの後、黄昏は委縮してしまった。

 「とはいえこれからよろしくな。」

 「ああ。またよろしく。」

 二人は握手を交わす。

 一時間近くの激闘の末。勝者は櫻木達となった。

 

 カマボコがログアウトしました。

 

 「とはいえ疲れた。」

 櫻木はVRチェアから降りる。

 もともとこれはマインドとリクリエーターが作り上げた戦争兵器。ハッキングプログラムをコードではなく自身のモデルを投影することで、スクリーンではなく中身の視点でハッキングすることが可能。

 それによって抜け穴も発見できる。外からではなく内から侵略する。前時代の破壊者(クラッカー)も青ざめるほどのもの。

 そういえば明星はミラ配という単語を口にしていた。

 まあスマホは使えるし、見てみるか。

 「あれ。配信があと一時間遅れますって書いてる。」

 まあいいか。マインドも作業中だし、もう寝よう。流石に疲れた。


 ハッキングプログラム内

 

 改良に改良が重ねられ、以前はロボットであったモデルが、今度は自身の外見も投影することが可能となり、肉体によるクオリティが上がった。

 しかし現在マインドは戦っていた。

 刀でマインドは攻撃するが、それをいとも簡単にいなされ、蹴りが直撃。

 そのまま地面に転がる。

 「やはりイマインドプレデター。汝には我が封印されし暴虐龍の力を解放せずとも、光の支配者たる我には手も足も出まい。」

 「単に相性の善し悪しだろ。」

 ぶっちゃけマジで悪い。あともって数分か。

 マインドのアバターが崩壊していく。

 アバターの損傷=外部からの攻撃と捉えた方が良い。

 外部からの攻撃は打撃のような一発一発の攻撃じゃなく、毒みたいにじわじわと侵食していくようなもの。

 「しかし汝にも選択をやろう。セコンドハンドの情報を引き渡せ。そうしなければこの右目に封印された天使と契約したライトスペクトルアイが開くのもやめよう。」

 「そうかよ。そんな長々しいセリフ良く思いつくな。リフレクト。」

 「リフレクト。確かにそれは我がコードネーム。しかし本当の名は捨ててきた。今我を示す名はその名と前世の名だけ。我が名はレクイエムストラナに生まれし最凶の騎士。魔王の血と天使の加護持ち、そして伝説の龍、暴虐龍ネクロキュリオスを従わせる者。魔界第一騎士騎士団長。混沌の救世主。ミステリック・ライトロードだ。」

殺し屋コラム

陽無 出雲いづもについて

陽無出雲は陽無家から勘当され、現在は医者として活動している。

医者としての功績はかなり凄く、専門としているのは心臓外科だがそれ以外も行っている。

陽無家の糸を扱う技術は医療において重宝されており、脳や心臓の手術にはその技術を用いており、成功率は100%をしめている。

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