懐玉なる永遠 &{#^ࠔ^#}
ガンフラ第5章は多分あと2、3話で終わります。
そこから番外編を入れずに第6章に突っ込む予定です。
もしかしたら今月中には終わ・・・いや無理そうだな。まあ2月の初めに活動報告でもろもろ書いていこうと思います。
神秘は謎を生むものであり、それを解くことも初めからそうさせている。
もし謎や未知が神によって生まれてしまった所業だとすれば、それを解くことこそを目的としている。
神託は謎を呼ぶものであり、謎を解く鍵ともなる。QとAも、生と死も、過去と未来も、永遠と刹那も同等だ。
ならばそれらは1つに収束する。神を穿つ神の一手を。
これこそが神託である。
或時の黒いアームは粉砕した銃を跡形もなく消した。
何かしらの能力なのだが、肝心の能力が分かっていない。
それは或時以外は知らないものである。
「あれ?こんなのあったっけ。」
「明星。貴様はこのゲームの創作者だろ。そのような重大な存在が記憶していないなど、些かどうなのだ。」
「私は基盤というかシステム全般は作ったけどさ、元々育成プログラムの一環として作っただけだから、ゲームの内容とかは基本触れてないよ。特に探偵って私が離れた後に作られたからね。でもこんなスキルは知らない。」
「忘れてたんだろ。」「記憶力もないんか。」
「君たちは何回私を傷つけるつもりなんだ。私はサンドバッグか。」
「サンドバッグじゃないよ。大事な友達でしょ。」
黄昏は涙目な明星に近づき抱きしめた。
「黄昏。・・・好き。」
しかしここらで画角を変えてみよう。黄昏の顔は完全に黒い笑みが現れている。
計画通りの顔である。
「DV彼氏みたいだな。」
陽無は小さく呟いた。その言葉は日喰比の耳に入ったが、無視した。
「さっき銃を殴った瞬間消失したが、それは何かしらの能力なのか。」
「そうそう。探偵九つ道具神託の1つ目の能力。殴ると半径20cmの円の範囲にあるオブジェクトを吸収する。」
すっげえな。簡単に情報渡しちまうもん。もはや尊敬する。
すると或時は距離を縮め、右ストレートが放たれる。
これは無生の方か。なら相殺からのカウンターで。
櫻木も同様に無生を放つ。
しかし或時の放つ威力は櫻木の一撃を平気で超えてくる。
拳が当たった瞬間、櫻木の腕は後ろに伸びていた。
威力が軽減されていることに変わりは無いが、今のは間違いなく危なかった。
そして櫻木は実感する。
或時は既に自身を超えていることに。
だからこそこういう結論に至った。
そうだ。逃げよう。
櫻木はすぐさま逃げ出した。
それは或時も感じ取っていた。
或時と櫻木の距離は縮まらない。
しかも或時は櫻木の軌跡を描いているかのように足を運ばせ、移動している。
くそ。なんでここ更地ばっかなんだよ。
※原因は陽無と黄昏による戦いでほとんど更地と化した。
でもここを抜ければ住宅区域に入る。
「させねえよ。」
狂業
櫻木は後ろから迫る或時に反応し、しゃがむ。
或時は櫻木の真上を通過。
今のはカウンターでいけてたか。いや、あの速度の突進は反撃しても弾かれる。
狂業。それは夜行の技術によるもの。
足を大きく踏み込み、そこから体をねじって回転しながら突っ込むという荒業。
正面から来る攻撃には強い。しかし技の発動にタメがあり、終了した後の隙もでかい。
だがその隙をこの戦いを通して克服する。
或時は体を大きく旋回させることで攻撃態勢に急速に変更。
櫻木は足を止め或時の攻撃を弾く。
ヤバっ。流石に勘づかれたか。
こいつ俺の腕狙って無生を放ったな。反射的とはいえかなり対策が出来ている。
すると櫻木は或時の腕を掴み、そこから背負い投げ。
或時の背中が地面に激しく打つ。
櫻木はそこから手を離すと、或時の蹴りが直撃する。
櫻木は反射的に両腕でガードし、衝撃を逃がすように後退した。
なんとかギリギリ防いだ。本当にギリギリだ。もし反応しなかったら死んでいたのかもしれない。
でもやっぱ蹴りの威力はまずまずだな。正直拳の強さが極まってるせいで、蹴りがめちゃくちゃ低く見ちまう。
でもあんなんくらったら普通に瀕死になる。
或時は蹴りから勢いよく立ち上がる。
或時が櫻木を見ると、櫻木はまたもや逃げていた。
こいつ元々ポジション替えで投げ技したのかよ。
或時は櫻木をもう一度追うが、櫻木は住宅街に入る。
目の前の家の塀を飛び越え、そのままガラスを突き破って中へとはいる。
或時は神託の効果で真正面の塀を消失させる。
しかし何故か櫻木は家の中で或時を待ち構えていた。
「人の家勝手に入ってガラスぶち破るんなら、とっとと帰ってくれる?」
「おまそれ言う。」
「確かに。」
或時はその一言を言った瞬間即座に間合いを詰める。
そこから唐突に始まるラッシュ。
拳が連続で飛んでこようとも、櫻木はギリギリで躱す。
櫻木はそのままテレビを持ち、それで殴る。
或時が拳で攻撃すると、そのテレビは跡形もなく消えた。
発動させたな。
櫻木は食器棚にある皿を数枚投げる。
するとその皿も跡形もなく消えた。
「はあ。」
ちょっと待て。今インターバル無しで効果が発動したけど。もしかして常時発動の効果か。いや逆に時間制限系なのかも。
「そんなに考えたところで、何も収穫はねえよ。」
或時は家の中にあるものを消していきながら櫻木に近づいてくる。
櫻木は避けながらキッチンに向かい、包丁を装備し或時のアームを切るが、やはり不破壊の装備。包丁が一瞬で砕け散った。
そこから櫻木は鉄山靠で或時を後ろによろめかせ、そのまま逃げ出し玄関に向かう。
すると櫻木はバランスを崩す。
ドアノブに手を掛け、足を見るとそこにはナイフが1本突き刺さっていた。
しかもそこから青く光だし、そのまま消える。
「探偵九つ道具 残穢。まさかここで引くとは。でもこれじゃあ動けねえな。」
或時が走ると、床から茨が出現し、或時の頬をかする。
仕込んでやがったか。
櫻木は傷ができた足を茨で補強させ、そのまま玄関をでた。
でもそんな時間稼ぎ。結局は不要。
或時も玄関から出ると、櫻木が上から押しつぶすように両足で蹴る。
「流石にマーキングがあるからか、バレるもんだな。」
櫻木はそのまま飛び、向こうの家に飛び移る。
さあ、どうやって殺す。
或時。お前はまだ俺の真骨頂を見ていない。
ここからは、俺のターンだ。
ガンフラ豆知識
探偵九つ道具 残穢について
探偵九つ道具残穢は、バタフライナイフのような見た目をしている。
そして効果は突き刺した相手のHPを10%吸収し、回復するというドレインの効果。
また、神託の状態にあると相手の回復を阻害させる効果を持つ。




