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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 5章 コンフュージョンケテル
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6殺(むごろし)環状線 其の八 ( ˆᴘˆ )ウプ

なんやかんやで一週間後。次は多分2週間後。

 現れた陽無と明星は櫻木をロックオンする。

 流石は殺死名だ。環境が一気に変化してもその適応能力が高い。

 明星は大きな金属針を出現させ、そのまま攻撃する。

 あれは、金属か。しかも、かなりの精密動作性だ。

 櫻木は反射的に避けるが、それを陽無は見逃さない。

 ワイヤーで櫻木の足を掴む。

 そしてそのまま振り回した。

 櫻木は掴まれた足を茨に変え、何とか抜け出したが、地上で明星が金属弾を飛ばしてくる。 

 櫻木は茨に変えた足を使って即席の縦を作る。

 しかし金属弾は茨に当たると原型を留めなくなり、そのまま液状に変化する。

 液状に変化した金属は茨を伝って櫻木に向かってくる。

 櫻木はトランプで茨を切り、そのまま地面に着地した。

 茨を伸ばすことで落下ダメージを無効。しかし以前として状況は変わらない。

 十獄療法 蛇対(だたい)

 ワイヤーは急激に縮み、そこからばねのように1本1本直線的に櫻木に向かって飛んでくる。

 その時に櫻木は動けなくなっていた。

 櫻木の足元は金属で固定されている。

 まさか、あの金属を伸ばして足を固定させたのか。

 櫻木はハンドガンを構えて足元に纏われた金属を壊すつもりで連続で撃つ。

 すると足にまとわりついていた金属が液状化した。

 銃弾が溶かされる。

 その瞬間に、極細のワイヤーが次々と迫っていき、櫻木の急所をついた。

 1本の糸のような細さ。半径1ミリさえない太さのワイヤーは網目状にある筋肉と茨を通し内臓を貫いた。

 そこから更に体中に金属の棘が出現する。

 櫻木は血を流しながら倒れる。

 体中から流れていくポリゴン。2人はそれを見ても攻撃を止めようとはしなかった。

 まだキルログが映らない。

 多分彼はまだ体力がギリギリ残ってる感じかも。

 でももう立てないはずだ。

 陽無と明星がそう思った瞬間、ある1枚のトランプカードが目の前に落ちてきた。

 投げた訳でもない。ただ落ちてきているようなものだ。

 すると櫻木は跳ね上がり、2人に突っ込んでくる。

 何も装備していない。そのためか、2人は落ちてきたトランプを警戒する。

 しかし明星は櫻木が目の前に来た時、櫻木の目的を把握する。

 しかしそれは明星だけが防げるものでしか無かった。  

 「気をつけろ。こいつ。自爆するつもり・・・」

 その瞬間明星の目の前で櫻木は爆発し、トランプが辺りに散らばる。

 明星はなんとか体を金属に変換したため、櫻木の自爆を防ぐことが出来た。

 だが陽無はダメージを受けてしまう。

 そしてそこから更に爆発で生じた煙の中から櫻木は明星の頭を掴み、そのまま地面に叩きつけた。

 そこからカウンターを警戒し距離を置く。

 陽無は爆風で後方数メートル吹っ飛び、明星は頭が地面に着いている。

 「なんだ今の。一瞬すぎるぞ。」

 すると茨が突如陽無の目の前に現れ、両腕を拘束した。

 明星は立ち上がり、櫻木を睨む。

 今のは、マジシャンのスキル 大脱出。

 まさか空中に滞在していた時にジョーカーのトランプだけ自然に落下させて、そこから私たちを予測落下地点まで誘導。

 でも本来の目的は恐らく2対1からタイマンに持っていくこと。

 大脱出はトランプを大量に消費させることで、その分HPを回復し、爆発ダメージを上げる。

 でもその代わり、サブウェポンであるトランプを全て消費してしまう。 

 つまりもう彼はスキルがほとんど使えない。

 茨を除けば。

 すると明星の体を茨が貫く。

 「いつの間に。」

 いや、これは違う。いつの間にとかじゃない。

 早く解かないと。

 明星は体を液状金属に変えて、茨を外そうとした。

 しかし茨は落ちるどころか空中に固定されている。

 すると櫻木が再び動きだした。

 明星は液状金属を刃物のような形に変形させ、そこから固めてカッターを作る。  

 そのカッターで茨を切った後すぐさま立ち去ろうとした。  

 その時、櫻木の蹴りが明星の頭を揺らす。

 でもギリギリ展開できた。もう大脱出は使えない。

 そっちが自爆なら、こっちも自爆で返すのみ。

 赤+青 紫電核

 紫色の電撃とそこを中心とした爆発が起こる。

 その時櫻木は背中から茨を生やし、地面に突き刺す。

 そこから茨の長さを短くさせ、紫電核の爆発範囲から逃れる。

 「まじか。」

 櫻木は自然に驚いた。

 先程での黄昏との戦いでは半径数メートル。超近距離型の爆破。

 しかし今回は広範囲攻撃。だいたい数十メートルは軽く消し飛ばした。

 でも流石に計算していたのか、その爆発は陽無ギリギリであった。

 爆発の衝撃で陽無は体を起こす。

 さっきまでの彼は一体何だった。

 でも分かったことがある。あいつは、危険だ。

 櫻木は手を握ったり開いたりを繰り返す。

 「まあ一撃与えられただけで、まだ御の字って漢字かな。」

 「それ、文字について聞いてるってこと?」

 「ああ違う。感じだ。感じ方。感覚の方だ。」

 これ完全に素だな。

 明星はこころのなかでそう思う。

 でもやっぱおかしい。

 どうして()()()()()()()()()()()()()()。さっきまで茨だった足が、元に戻ってる。

 明星はこの時思い出した。

 「まさかあの自爆。体の情報も元に戻すってこと。」

 「うーん。半分正解って感じ。正確には体の全てをトランプに変えて、もう一度再構築するってこと。その分手元にあるトランプを消費して傷を修復するというものだ。まあそんなのはどうだっていいんだよ。本来の目的と金属の弱点を知れたから。」

 「本来の目的?まさかあの拘束。」

 そう。爆発の後に出てきた茨は、櫻木が大脱出を行ってから発動したものではない。

 それは、櫻木の体内にあった茨が、トランプの影響を受けなかったため、その場に残ったものであった。

 この時の茨は体外から出ても、操作することができる。櫻木は大脱出で体を元の状態に治してから、茨を操作しただけなのである。

 「それじゃあ。第二ラウンド。行きますか。」

 櫻木はハンドガンを構えながらそう呟いた。

 

 

 

ガンフラ豆知識 パラサイトローズについて

スペシャルスキルであるパラサイトローズのHP1になるまでに何回スキル撃てるかと計算したら、HP20の時から徐々に1ずつ減っていっていたので、20回以上はある。

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