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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 5章 コンフュージョンケテル
133/204

6殺(むごろし)環状線 其の七 ( ˆᴘˆ )ウプ

多分次から更新頻度遅くなる。

 無生(むそう)

 夜行が放つ最強の一撃。

 攻撃個所にある細胞を凝固させることによって、威力を上げ、そこから鉄をも穿つ一撃を放つ。 

 櫻木は引退前にΦと戦ったことである程度その技を模倣。

 そこから数か月の時を経て、ようやく完成してきた。

 そして櫻木の無生は他とは違う。

 通常の場合、無生の一撃は技の開始時から数秒のタメがあり、放った後にもまた数秒間の硬直がある。

 はっきり言ってしまえば一発一発と連続では放つことができない。

 しかし櫻木は違った。持ち前のスピードと反射速度を駆使して、無生を連撃に放つことが可能となった。

 

 櫻木の無生が或時を襲う。

 或時自身も無生を放つからなのか、その連撃を受け流している。

 しかし完璧に受け流すことは出来ず、数回はまともに当たっている。

 こいつ。さっきから当たってるときがあるのに、タフすぎるだろ。

 だがその連撃は或時を有利な状況に持って行った。

 或時はその攻撃に適応する。

 そしてそこから同じ威力の攻撃で櫻木の無生を防いでいく。

 「なんとなく学習した。これがスピードによる影響か。」

 或時は櫻木の無生を弾き返し、そこから顎に攻撃する。

 櫻木はそれをよんだのか膝を曲げて頭で受け止める。

 そのまま勢いよく後転し、日喰比と変わる。

 「お前ら。よう何回もスイッチ出来るな。仲良しコンビか。」

 「はっはー。それはないな。知り合って早数か月。だがこいつのことは未だに信用できん。」

 「もう一回聞くけどお前味方?」

 「ああそうさ。それに信用できないというのは、こっちからすれば誉め言葉だ。」

 その時日喰比はハンマーをしまい、コンバットナイフに切り替え、それを櫻木に投げる。

 その瞬間或時は手刀で攻撃する。

 日喰比は自身のホッケーマスクを外し、それを或時の手に当てる。

 手刀はホッケーマスクを貫くが、その瞬間日喰比の拳が或時の頬に当たる。

 頬を殴られた衝撃を勢いに変え、飛び回し蹴りを行う。

 その時櫻木が或時の脚にめがけてナイフを投げた。

 投げたナイフは或時の膝をかするが、この時初めて或時に傷を与えたといってもいい。

 日喰比は背中を反って或時の蹴りをギリギリ避ける。マトリックスのような避け方。

 「あぶ。」

 櫻木は日喰比が避けた瞬間に飛び蹴りを或時にくらわす。

 或時はその時アタッシュケースを取り出し、蹴りのダメージを軽減させた。

 或時は後ろに倒れつつもすぐに立ち上がる。

 両陣営共に息を切らしている。1秒1秒の死闘。少しのミスでも死につながる戦い。

 命の綱渡りともいえる状況だ。

 しかしなぜか或時はこの時嬉しそうであった。

 「いいな。これ。」

 「とてつもなくいいものだと思わないか。セコンドハンド。」

 或時は笑顔で櫻木に向かって言った。

 その様子を見て、櫻木は笑う。

 勝手に笑みがこぼれる。

 ああそうだ。

 似てるんだ。俺たちは。

 共に自由でありながら、最強という名も持っている。というかなんで日喰比は引き笑いなんだ。いつも高笑いしているのに。

 「あ・・はっはー。その様子、さぞ楽しそうな感じだな。」

 今なんか察した?もしくは完全にオフってた?

 「まあでも今度は少し本気でやろうかな。」

 或時は体を伸ばし、アタッシュケースから刀を取り出す。

 あれは、他のスキルか。

 でも立ち向かった方が良い気がするな。

 櫻木はナイフを拾い、構える。

 両者互いに様子を伺っている。

 「来い。タイムレス。」

 或時の片方の目に黒い十字架が現れる。

 櫻木は或時のその一言を聞くと、体が瞬時に或時に吸い込まれていった。

 ナイフは或時の刀に当たる。

 しかし今の一撃を軽くあしらったのだ。

 「お前。もしかして見切ってるのか。」

 「まあな。さっきの連撃で慣れた。まあ大半は仙人殺し(ファストダスト)のおかげだが。」

 確かに、片方の目が黒い十字になっている。

 「あれが、或時の十字。ありえない。いや、イカレていやがる。」

 日喰比は或時の様子を見て驚いていた。

 通常十字の世界に入るには、黒色化をした状態でのもの。そうしなければ多量の情報量で精神が破壊される。

 でもあいつのやっていることは常軌を逸している。

 俺がやれば脳が破壊されるというほどだ。

 でもなぜか殺人領域が展開されていない。いや、瞳が見にくいからそう勘違いしているだけかもしれない。 

 とにかく今は傍観しかない。ここに入っても足手まといにしかならない。

 櫻木と或時は両者刃物を振り回し、攻撃を繰り返す。

 金属音が鳴り響く空間。その時状況は一変した。

 櫻木の持ったナイフが破壊されたのだ。探偵九つ道具の利点は無限の耐久力。スキルを二段階発動しなければ道具は壊れない。

 ナイフが破壊された瞬間、或時の刀は櫻木の体を切る。

 しかしその刀は止まった。いや、止められた。

 体に仕込まれた茨が或時の刀を掴んだのだ。

 「まさか。戦う前に仕込んでいたのか。」

 「違う戦いながらだよ。少し前に後輩に教わってね。」

 ハヤブサが言うには体の原型を少し削ることで茨を体で再現できるというものであった。

 「なるほどね。じゃあいいや。」

 [チェンジします。 3,2,1]

 そのアナウンスが聞こえたと同時に、或時は刀を離す。

 「追悼。」

 その瞬間刀の刃の部分以外消え去り、刃は櫻木の胴へと行く。

 その時、日喰比はハンマーを投げ、刃の向きを日喰比に変更する。 

 刃はそのまま日喰比のところまで行き、刺さる。刺さった刃はそのまま消えていった。

 「ち。まあなんにせよここでお別れということで。じゃ。」

 この時この場から櫻木以外の人物が消える。

 そしてそこにやってきたのは、陽無と明星であった。 

 

ガンフラ豆知識

探偵九つ道具追悼について

追悼はスキルの一段階目で刀となり、二段階目で追尾型の刀身となる。 

刀のサイズは三寸。小刀のようなもの。

二段階目の追悼は、刀身を相手の刃先にいる人物をターゲットにし、そこから追尾するように攻撃する。この時刀身を貫かれたプレイヤーのステータスにデバフを与える。

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