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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 5章 コンフュージョンケテル
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6殺(むごろし)環状線 其の五 ( ˆᴘˆ )ウプ

睡眠時間8時間あっても寝たいよう。

 イモータルアーティファクトにはある弱点がある。

 それは、スキル使用から5秒間の間、行動が禁止されるということである。

 当然自身を金属化させればそのデメリットは無いに等しいが、問題は金属化にも制限があるということだ。

 例えそのスキルを防御に回したとしても、その間攻撃を行うことは不可能であり、その逆も然り、攻撃に回ってしまったら今度は防御が不可能となる。

 攻防の二極化ともいえる。

 そして、現在黄昏はそれを戦いを通して発見したのだ。

 

 「恐らくなんやけど。あんたのやるその金属。多分2個同時に使うのは無理そうよな。だってあんたの攻撃複雑やのうてえらい単純やねん。」

 「それがどうかしたの。」

 ちっ。ある程度気づかれたようね。でも、どう攻略するの。私はまだ手の内を明かしたとまでは言ってない。

 「焦っとんな。おもろいわ自分。」

 とりあえず今は、適当に彼女の相手をする方が良さそうだ。

 明星は黄昏の顔を伺いながら赤色のスプレーを構える。

 すると今度は明星が近づいてくる。

 黄昏はその様子を見て少し困惑した。

 いきなりなんや。先手に回るなんてらしくない。しかも早い。

 まさか、足を滑らしてここに来たんかいな。

 明星は足から特態金属を液状にだし、そこからスケートの要領で地面を滑っている。

 当然この時は行動自体が禁止されているが、スキルの発動は明星が動き出したあと。つまり、初速からの速さでここまで来たのだ。金属は地表にある摩擦力を無効化している。

 スキルの縛りがここで消える。

 明星は足を地面から離し、そのから体を一回転させながら黄昏よ顔を蹴る。

 しかし黄昏も馬鹿では無い。

 顔を蹴られた勢いを利用して体を回転。

 そこから繰り出す後ろ回し蹴り。その攻撃を明星は足元に流していた

液体金属を空中に伸ばし、そこから鉄壁の金属壁を生成する。

 金属板は黄昏の蹴りを防ぐ。

 「お前。今度はそうくんの。」

 「ええ。私がさっきのように全身を金属化させても、そこから殴り続ければ私は負けてしまう。だからこそ今のように、不意の一撃を防ぐやり方をすればいい。カウンターの対処はそれを瞬時に防ぐこと。分かってますよね。」

 硬い金属板はそこから柔らかくなり、黄昏の足を掴み上空に飛ばす。

 は。やっぱえげついわ。あんたのその対応力。

 人ってのは一回ですぐに対処できへんねん。大本を変えた攻撃を行おうにも、そこには癖が少々残る。

 でも今のは全く違う。徹頭徹尾全ての行動が全部違うんや。ほんま別人かと思うぐらいに。

 黄昏は空中で姿勢を整え着地した。

 「そういや自分。なんでそんな色々対応できるん。ケーズバイケースにも程があるで。」

 「別に知っているものだと思ってましたから。」

 「いや思うとらんて。」

 まあ少しだけあったけどな。

 明星家系の持つ超記憶力。たった一瞬を見るだけで相手の全てを記憶できる。映像記憶よりもさらに上位の能力。

 神業ともいえる。ギネスを記録した黒人男性よりも。

 「でも、たった一回防がれただけでそんな顔を大きくできることなんかな。」

 「だから言ったでしょ。カウンターを防げればそれでいい。あなたみたいな人なら、一番厄介だと思うやり方を貫く。特に先手に回りやすい人ならなおさらね。」 

 黄昏はガスマスクを咄嗟に外す。

 するとガスマスクが破損した。無数の切り口が出現し、それが無造作だったのか一瞬で原型をとどめなくなった。

 あいつ。さっきの蹴りで足に付着した金属をガスマスクに付着させたのか。

 金属の特性をいじるということは、当然少量の金属でも伸ばしたり広げたりできる。さっきのはついた瞬間固体へと切り替わり、そこから広がっていった。

 そしてさっきのように針に切り替えてガスマスクを刺した。もし外していなかったらかなりのダメージを負っていた。

 「でもこれで仮面を外したね。」

 仮面を外されても基本は問題ない。だけどそれは私たちの中では通用しない。

 仮面をするのは相手に情報を悟らせたいため。

 殺死名十二家系は瞳の変化によって状態が変わる。瞳を見るということは、相手の情報を全て把握できるのに等しい。

 それは、隠された血が証明している。初代夜行という最悪の血が共鳴するのだ。

 だからこそ仮面をしなければいけない。

 「へえ。ある程度体力はあるんだね。でも、もう解析出来ちゃった。」

 明星は笑う。

 しかしそれに間髪入れず、黄昏は早く進み明星に飛び蹴りをくらわす。

 だが案の定明星は体を液状化させダメージを防ぐ。

 しかし黄昏は止まらない。黄昏は蹴りの後に素早く陸上戦に切り替え、殴っていく。

 「まさか。スキルを発動させる暇も与えないのか。」

 「当たり前やろ。あんたが自ら手の内をさらしたんやからな。」

 「なるほどね。でもこんな単純な罠にかかるとは私でも思わないよ。」

 明星は黄昏の攻撃を解析し、それを瞬時に対処する。

 その時黄昏は後ろに一歩下がり、攻撃を一回遅らせた。

 対処するためのカウンターが不発となる。

 そしてその遅らせた一撃を明星の顔に思いっきりぶん殴った。

 その攻撃はクリーンヒットし、明星はかなり吹っ飛ばされる。

 しかしその時、同時に黄昏の体に棘が出現し、体を貫く。

 「な・・・んで。」

 明星は体を起こす。そして黄昏はそのまま倒れた。

 「いたたた。でもまだキル判定に入ってないんだよね。今から倒すといってももうそろそろ時間だな。」

 [チェンジします。3,2,1]

 明星は姿を消し、今度は日喰比が現れた。

 「はっはー。黄昏。狸寝入りはそれでいいだろ。」

 「ち。ばれてたか。」

 黄昏は体に棘が生える瞬間に偽欺傀儡でダメージを緩和。丸太は日喰比が近づいた瞬間真上から落ちてきた。

 「しかし大変なことが起こった。」

 「何が。というか傷薬持ってんだろ。はよ渡せ。」

 「まあそれは後にしてくれ。」

 「なんで後にしなきゃなんねえんだよ。」

 「まあ落ち着いて聞け。」


 「()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

ガンフラ豆知識

ダメージ軽減について。

本編では偽欺傀儡でダメージを緩和していたと書かれています。

少し前の話では丸太を出したとき数秒間無敵になるというものでしたが、そこから弱体化が入り、現在はとりあえずスーパーアーマーのようになりました。

その時間を利用し、黄昏はダメージを緩和させたのです。アーマー状態は継続効果扱いのようなものなので。

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