6殺(むごろし)環状線 其の四 ( ˆᴘˆ )ウプ
外伝完結しました。
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これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
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黄昏は一部が液状化した明星からひとまず離れた。
なんやねんこいつ。
体の液状化?だとしてもこいつは本当に今人間ですって断言できるんか。
ありえへんやろ。普通。
でも、ここは現実や無くてゲームなんや。
恐らく何らかのスキルでそうなっとるって話やろ。
じゃあ弱点もあるはずや。
「黄昏。」
明星の体が元に戻り、黄昏に顔を向ける。
「あなた。どうしてあの殺し屋の仲間になったの。」
「仲間?」
「あの殺し屋。セコンドハンドは大罪者なんだよ。あなたは洗脳されている。」
へえ。洗脳か。おもろい冗談や。
「じゃあもしうちが洗脳されてんのなら、どうして洗脳されてるって分かってるの。」
「やっぱり。」
明星が咄嗟に出た一言が瞬間、黄昏は明星の正面に立っていた。
「遅いて。」
黄昏は短刀を持って明星の首を狙う。
しかし明星の体はまたもや液状化した。
首を斬った感覚がない。もしかして物理攻撃を無効にするのか。
すると足元に銀色の液体が溢れてくる。
その液体は棘状となって黄昏に向かってくる。
黄昏は一歩後ずさってから回し蹴りをするが、それをも無効にする。
黄昏は危機感を持ち、もう一度明星にから離れる。
すると黄昏の刀が溶けていた。
それに黄昏は気づき、能力の正体を知る。
「もしかして、その液体。金属じゃないのか。」
「あらら。ばれちゃったか。まあそのために手札を出したんだから。」
スペシャルスキル マインカース
ボス戦、イモータルアーティファクトと戦うことで得られるスキル。
そのスキルは、特態金属を生み出し、操るというもの。
この金属は、全ての状態に自在に変化させることと、他の金属物質を溶かし特態金属に作り替える。
でも恐ろしいのはそのスキルの真骨頂や。
自由に金属を変える能力。しかもその限度がない。でも何かしらのデメリットはあるはずや。
今までの無敵も自身を金属に変えて攻撃を無効にしてたんやろな。
しかもうちの刀も溶かされた。
でも分かったことがある。
このスキル。金属にしか効果がないということや。
多分液状の奴を触れても害はないんや。
「一応言うけど。私の最大の強みは金属とかじゃないよ。」
「は。手札がばれて焦っとるだけやろ。どうせあとはちんけなスキルしかないんやからな。」
黄昏は煽る。
正直黄昏もこの勝負に勝つ可能性はないと判断した。
当然だ。もしここで十字の世界を使っても、意味もないことだと悟ったからだ。
黄昏の十字の世界は宵咲みたいな破壊系でもなければ、暁の感覚系、月喰飛の侵食系でもない。
つまり覚醒してもそれも無効されてしまうのなら意味のない行為と同じなのだ。
でも何故あおったのか。
それは明星の冷静さを欠かすためだけ。効果があるか分からないが、明星はもう黄昏が攻撃すると思考が固定された。
黄昏は走り出す。
そして黄昏の前方から金属が太い針となって迫ってくる。
黄昏はそれを当然のごとく避ける。
そして先程と同じように明星の前まで来る。
すると足が数センチ沈んだ。
まさか、この床金属でできてたのか。液体金属は沼のようになり、黄昏の足を持って行く。
すると明星は赤いスプレーと青いスプレーを取り出す。
「さようなら。」
スキル 赤+青 紫電核
赤と青のスプレーが混ざり、そこから電気が走り、大爆発が起こる。
スキル紫電核
赤と青のスプレーを混ぜ合わせることで、強力な電撃と爆発を与える。
しかし欠点として、発動した瞬間1秒後で爆発が開始されるため、無傷で済むことはない。
だがスペシャルスキルであるイモータルアーティファクトの効果で、自身を金属化させることでダメージを無効にする。
しかしこの時黄昏の姿はない。
「まさか。回避した。」
「本当にそうだよ。とはいえ空中にも逃げれるとは。」
なるほど。あの爆発の瞬間に武核術である陽炎を使って、抜け出したのね。
「でもそうだった。うち忍者やったわ。空中も領域だったわ。」
すると黄昏は偽欺傀儡で丸太を出し、それを空中で思いっきり蹴る。
大砲並みのはやさで飛んでくる。
まさか回避用のスキルを攻撃に使うなんて。でも、それは効かない。
「やっぱり。変だと思った。」
すでに黄昏は明星の背後に回っている。
そこから黄昏の右ストレートが飛んでくる。
明星の体はまたもや液状化する。
「無駄だって。」
「そうかな。自分なめとるやろ。」
すると明星の顔が左を向く。
黄昏は右ストレートを放った後、死角から一瞬で左手でビンタした。
でもこれで分かった。でも、うちはこいつに勝たれへん。
勘やけど。殺し屋の勘は生存本能や。やから逆らったら最悪なことになる。
「でも弱点は分かりやすかったな。」
「く。」
「どうやら無敵になると攻撃を止めるんやな。しかも永続発動じゃない。このスキル。クールタイムがない代わり何らかのデメリットがあるんやろ。」
痛いところを突かれた。
スペシャルスキルはクールタイムがなくいつでも使える。でもそれ相応のデメリットもある。
櫻木やハヤブサが使うパラサイトローズでは使用するたび最大HP量を5%を減らす。また、マインが使うシャドウランナーも防御力を低下させる効果がある。
「それにいま攻撃して分かったよ。弱点が。」
「自分。動かれへんやろ。」
ガンフラ豆知識
科学者について
科学者はサブがスプレーとなる。また、スキル自体が調合系となっているため発動に少し時間がかかるのがネック。
しかし汎用性は高い。今回のような爆発以外にも、氷結や回復、さらには一撃必殺のものもある。




