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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 5章 コンフュージョンケテル
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6殺(むごろし)環状線 其の二 ( ˆᴘˆ )ウプ

まさかの連続投稿。

まあ珍しい

 視点:日喰比

 ゲーム開始時、日喰比は初めからビル街の中心に佇んでいた。

 すると大きく息を吸う。

 「はっはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」

 大きな笑い声を出す。

 そして日喰比は走り出した。

 この行為自体に意味はある。

 日喰比はこの開放された空間でエコーロケーションをした。

 当然普通なら意味のない行為である。本当に無意味な行為だ。

 だが日喰比にとってはかなり重要な要素だと思っている。

 日喰比は劇場内の空間を知るために、劇が始まる前。リハーサルよりも前に朝から早朝で現場入りし、これを毎度行っている。

 大きな声を出し、反響でおおよその空間の配置を頭に入れる。

 この場合それに意味はない。普通の世界なら。

 だが日喰比はここがゲームの世界だと認知したうえで行ったのだ。

 日喰比が感じ取るのは空間ではない。発生によって現れるラグというノイズだ。

 日喰比はそのノイズで、乱れを感じることができる。

 乱れがあるということはそこにプレイヤーがいる証拠だ。 

 また、日喰比という人間は何かしら厄介な性格を持っているのだ。

 はっきり言えば結果主義だというのだろうか。過程をそこまで考えていない。結果のみしか頭の中に入っていないのだ。 

 だからこそ、こいつの頭の中には、共倒れという言葉が入っていない。もし味方に暗殺を起こそうものなら平気でやる。多分殺してしまったときは、てへぺろと笑う。

 ノイズを感じた所にすぐさま駆け付ける。

 「おや。貴様は明星じゃないか。」

 日喰比は目の前にいたプレイヤーをすぐに判断する。

 「な。こいつなんだ。」

 日喰比はすぐさまハンマーを投げ、一撃を与えようとする。

 すると、明星の姿がすぐに消える。

 「まさか、変わったのか。はっはーじゃあ次は誰だ。」

 するとそこから姿を現したのは或時であった。

 或時は右手でハンマーを弾く。

 こいつ。本当に何者なんだ。片手一つでへらへらしながら防がれると、少々嫌になるぞ。

 するとハンマーは日喰比の手元に戻ってくる。

 「は。このハンマーブーメラン機能あるのかよ。」

 「ブーメラン。はっはー。ただ回転を利用して手元に戻ってくるようにしているだけだ。貴様でも原理は分かってるだろ。」

 「ああそうか。そうだったな。」

 次に来るのは左手の攻撃。大振りだから、避けれる。

 日喰比は前から迫る或時の攻撃を避ける。

 「おいおい。避けるなよ。」

 ハンマーを避けた瞬間に回収し、そこから回し持ち手を右から左に返る。

 「なんだ。お前左利きなのか。じゃあこっちもそうするか。」

 或時は左手にアタッシュケースを取り出し、そこから金槌に変わる。

 金槌。だが間合いの関係ならこちらの方が

 「優位って思ってるんだろ。でもこっちはパワーが主軸だからな。」

 「はっはー。そうならば、とことん殴り合うか。」

 「そうしておくか。」

 日喰比は或時に近づく。 

 そこからすかさずハンマーで殴りに行く。

 或時はそれを瞬時に躱し、そこから金槌をハンマーに向かって殴ろうとする。

 日喰比はすぐさま危険と判断したのか、ハンマーをコンバットナイフに切り替える。

 急な武器変更によって金槌は狙いを外れ、地面に向かう。

 その勢いのまま或時の体勢も崩れた。

 しかし日喰比はそこから一撃入れることなく、そこから離れる。

 「あれ、もしかして狙いばれた。」

 或時は金槌を持っていない手を握ったり開いたりする。余程の手癖か。それとも、何かのアピールか。

 「まあばれたらいいか。どうせ近づけばいいしね。」

 或時は勢いよく走り出す。金槌を大振りに振る。

 確かに簡単に避けれるし、追撃も可能なのだろう。だが、それははっきり言ってしまえば罠の類だ。

 「あれ、一応聞くけどさ。黒色化に突入するのもありだとは思うが。」

 「はっはー。それはまだだな。」

 「満を持すとは、それでも座長か。」

 「まあそれでも、我輩は動じないがな。焦ったり挑発に乗れば、もうすでに死んでいる。」

 或時は舌打ちをする。だが、日喰比という人物を甘く見ていたという点に少し反省もした。

 するといきなり日喰比の真上に或時がいた。

 上から手が伸びてくる。

 日喰比は初撃を奇跡的に避けるが、或時が地面に落ちた瞬間に二撃目が放たれる。

 日喰比はナイフでガードするが、刃先が一瞬で壊れる。或時は素手で攻撃しただけだ。

 いや、むしろそれがあいつの強みだ。

 日喰比はナイフをハンマーに変え、カウンターを狙う。

 しかし或時はそれも計算に入れていた。隠し持っていた金槌を投げる。

 「探偵九つ道具 瓦解」

 金槌は青白く光る。

 すると日喰比ハンマーを空中に投げ、光金づちに拳を当てた。

 その時金づちは光りながら消滅する。

 「はっはー。やはり勘は冴えわたっていたか。こうなるって思ったぞ。」

 どうやらあれは武器に対して有効な手段だったか。

 だがここから一撃を入れればいいってものだ。 黒色化発動。

 或時は両手を構え攻撃する。

 [チェンジします。 3,2,1]

 すると或時の姿が消え、櫻木が現れる。

 「あぶな。」

 なんだ。いきなり暗い世界になったぞ。

 櫻木ここで重大なミスをする。

 まさかの味方に殺されるという瞬間、反射的に死線を発動した。

 「あれ。まじでこれやらかした。」


 一方或時らは

 「そういえば。あんたの両手ってどうなってる。」

 「ああそれは企業秘密だ。」

 

ガンフラ豆知識

探偵について

探偵は、探偵九つ道具というパッシブを持っている。九つ道具はそれぞれに対応した武器が存在し、またスキルも二段階しようというものとなっている。一段階目は武器として現れ、サブウェポンの武器として登録される。

そして二段階目はそれぞれ特有の効果を持った能力として発動する。このとき武器は壊れる。

今回の場合、瓦解の一段階は金槌となり、二段階目は武器を当てれば一瞬で破損させるという効果を持つ。また、武器を破損させると同時にプレイヤーの場所を特定するというサポートにもたけている。

ちなみにデメリットがあり、それはスキルを一段階目に使用したら他のスキルは使用できない。また、一段階目から二段階目までには20秒のインターバルを有する。そしてスキルを使うと全スキルがク25秒のクールタイムとなる。つまり最短でも45秒は他のスキルが使えなくなるため、はっきり言って燃費が悪い職業なのだ。

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