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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
間章 刹那and仙人オブジェクティブサイコロイド
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まあ夏なんでホラーということで (´ロ`ノ)ノ ヒイィィィ!!!!

狂った物語です。ホラーというか鬼畜ゲー。まあ似たようなものだと心の底では思っている。

 殺死名十二家系との戦いが終えた次の日。俺の部屋に一人の来訪者がいた。

 そもそも家の住所は誰にも伝えていない。本当に誰にもだ。

 もちろんマインドにもマオにも同業者にも伝えていない。完全なるシークレット。

 それにここは不動産から買い取ったものではない。確かここにいた隠れ蓑殺し屋を強制的に追っ払って手に入れた場所だ。引退した後だったから処置は甘かったが多分死んでるだろ。元住民は。

 そんな完全なプライベートが保証された場所に、一人の幼女はソファに座っている。

 いや、正確には幼女ではないのか。年下だけど、二歳違い。

 元死刑囚ジェームズは目隠しをしながらここでお茶を飲んでいた。飲んでいるお茶は先程届いた、月喰飛の謝罪の品である。静岡の緑茶。名前は確か龍山茶だったかな。今現在それを飲んでいる。勝手にお湯を沸かして勝手に飲んでいるけど。

 というかそれを見越してのことなのだろうか。来た瞬間に急須をカバンから取り出していたが。

 「オチャオイシイ。」

 そう呟くジェームズ。

 彼女は湯呑(これも彼女が持ってきたもの)を机に置き、櫻木の方を向く。

 「ヨウアッタ」 

 「要って。」

 するとジェームズは目隠しを外す。

 その赤い目には何かを映していた。文字通り神羅万象を映しているとも言える。むしろそれよりも洗礼されているのだろうかと思うくらいだ。

 「まあ要は私なんだ。」

 「また流ちょうになった。」

 「ん。まあ元元私はここだからね。」 

 「出身がってことか。」

 「違う違う。私は単なる魂だけの存在。そもそも私は一回殺されていてね。まあ不死身でもないけれど。」

 「不死身でもない?まるで昔からいたような言い方だな。」

 「言い方ではなくてそのまんまの意味だよ。それに私の正体を知っているのは、殺死名十二家系の一人、宵咲だけだ。それ以外は私の正体を知らない。」

 「なんなんだよあんたは。」

 櫻木はジェームズに問い詰める。

 「私は仙人だよ。」

 ・・・・

 「一回脳外科にいった方が。」

 「この器はかなりの天然で、嘘をつくのが下手らしいが。」

 それも把握してんのかよ。なおさら怖えよ。

 「そうじゃなく。私は仙人だ。まあ旧楽の仙人と言った方が話は早いのかな。」

 しかしそれでも櫻木は首を傾げる。

 「あれ。もしかして私ってそこまで有名じゃない。ショックだぜ。」

 語尾統一してねー。

 「まあそれはおいおいだ。本当においおいだ。」

 「そうかい。それで、本件は。」

 「ありゃ。君は日本語の使い方がうまいな。本件なんざ聞かねえな。」

 「さっさとして。」

 「客人に・・。まあいいが。実は折り入ってお願いがあるんだ。」

 「お願い?」

 するとジェームズはカバンからあるゲームソフトを取り出す。

 「これを一緒にクリアしてくれないかな。」

 これってテレビゲームしかもかなり新作のものだ。今となっては昔の話ではあるが。

 そのテレビゲームをテレビに差し込み、電源を入れる。

 「とはいえ久しぶりなんだよな。テレビゲームって。」

 今じゃあテレビゲームなんて廃れていった文化だ。全てが生産中止になるくらいに。コントローラーなんて世代が変わってしまえば消えていくものだ。PCはまだあるが。

 そしてついてきたソフトを入れ、起動させる。 

 「えーと。タイトルは、GURU-DO」

 多分これ日本製だな。英語っぽく見えるが実際はローマ字。グルードって読む。

 しかしこれがどういったものかは全く知らない。ケースにはそのタイトルの文字だけで絵は描かれていない。説明書には操作方法しか書かれていない。

 「ちなみにこれって。」

 そう聞くとジェームズは体を震わす。武者震いというには変だが。

 「ああ。これは武者震いだぞ。」

 何も聞いていないのに勝手に答えたぞこの人。

 「とにかく早く。さあ早く。」

 そう急かされ、櫻木はスタートを押す。初めの画面でも白い背景だ。

 すると、いきなり砂嵐が起こり、血まみれの人形が無数に映る。

 「じj」

 急に聞こえてくる音声に驚くが、それでも続ける。

 しかし、そこに現れたのはまたしてもスタート画面だ。

 もう一度スタートを押す。

 しかし今度は白い背景のまま始まった。

 

 プロローグはこうだ。

 主人公は家に帰ろうとした矢先、うっかり友達のマンションにスマホを忘れたことに気づく。

 取りに帰ろうと友人の部屋の扉を開いたら、そこには真っ白な雪原が広がっていた。

 ここから先に進む。

 画面はFPSつまり1人称視点でのもの。

 でもこれは恐らく単なるミステリーゲームなのでは。もしくはストーリーに力を入れたアドベンチャーか。

 すると近くに山小屋があり、そこに入る。

 しかしその扉の先は駅につながっていた。

 辺りは暗く、夜中の時間帯である田舎の駅なのだろう。薄っすらな明かりに人影もない。

 すると真横にいる駅員が近づいてくる。

 「すみません。もうここから電車は来ないのです。ここは終点ですし、それにもうここも費用の関係で取り壊すので。もうここから電車は来ないのです。時間も時間ですし。それに私自身も早く帰らないといけませんから。もうここから電車は来ないのです。大変申し訳ありませんがここから改札を出てタクシーに乗って帰る方が賢明な判断です。もうここから電車は来ないのです。もうここdじおあjふぁ電車は来ないhs;いbh。じゃ、。」

 するとまた砂嵐が。

 バン。

 駅員がホームから落ちる。その瞬間に来るはずもない電車がいきなり現れる。

 「すみませんね。もうこの一本で終わるのですよ。」

 「ん。人を引いた。何言ってるんですか。そもそもこれはあなたの犯した問題でしょう。」

 「あなttったあなたですよ。」

 「首が無いあなたです。」

 ああ。そういうことか。


 ゲームオーバー

 

 「・・・これって。」

 「怖いやつだよ。」

 GURU-DO、グルード。

 それはグリード、フール。強欲と愚者を交えた造語。

 主人公は扉に入り、知的好奇心を満たしていかないといけない。

 そしてこのゲームには10までの扉がある。その扉を攻略していかないとゲームオーバー。

 ちなみに今の正しい答えは駅員を殺すことがオッケーなのだが、先程来た運転する人を無視し、扉に入らなければいけなかったらしい。

 

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