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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 4章 傀儡人間劇場とブラインドコマンダー
113/204

永遠の宿敵と加速する世界 ヒューン =͟͟͞ (    ˙꒳˙ )

TwitterのアイコンがXに変わっても名前がTwitterなの、なぁぜなぁぜ。

 セコンドハンド。

 それは櫻木の殺し屋ネームでは無い。

 これは明らかな別称である。

 何故ならそれが本当の殺し屋としての名前ではないからだ。

 第一セコンドハンドという名前は彼の行った過去最悪の異業から来た二つ名。イギリスビックベンで当時櫻木の敵となる、ある軍事国の殺し屋と戦った際に、時計台の針を自身の武器として扱い、僅か1秒、いや1秒経つことも遅いくらいの速さでその殺し屋を真っ二つにした。

 そこから殺し屋界隈ではセコンドハンドと名付けられた。

 しかし本当の名はその後につけられる。

 その名を明かす前に、殺死名十二家系の一人。『空白の殺死名』『神隠し』『刹那の宿敵。』

 以上3つの名で呼ばれる殺死名。或時(あるとき)について話さなければならない。

 或時は櫻木が初めて会った殺死名十二家系の一人であり、神出鬼没の存在であり、櫻木の唯一の親友でもある。

 彼には他の殺死名とは違い、死に際を感じさせない。

 彼のセリフは以下のとおりである。「人はいずれ死ぬ。ただ俺は、その死に際の瞬間に手を下したまでである。それ以外はない。」

 彼の殺し方ははっきり言って分からない。その一言でも十分に相手に伝わる。抽象的でも把握してしまう。理解してしまう。強制ではなく勝手に。無意識に。それが彼である。

 だからこそ、櫻木とはまた違った存在なのだ。いや、対と表現した方が何よりもいい。

 櫻木が刹那であるならば或時は永遠であり、櫻木が観測されるなら或時は非観測の存在でもあり、櫻木が必殺を無効にするならば或時は必殺を有効にし、両者片方が死ぬ場合、もう片方は確実に生き残る。同点も引き分けもない。勝つか負けるか。彼らが対極であるならば、全ての事象は対極で事足りる。

 だから櫻木の殺し屋ネームは或時の対の名だ。

 その名は「タイムレス」永遠の宿敵の名である。

 


 試合が終わり、スカラーの尋問(マインド主催)がゲームが終わると同時に始まった。

 「へいへいスカラー先輩。何殺死名持ってきてんの。てかその殺死名お前の管理下にあったっけ。仕事に関しては真面目の真面目、融通が利かないスカラー先輩は何しにここに来たんですかーーーーーー。」

 煽り口調でマインドが質問をするのに対し、スカラーはバケツを被ってこう返す。

 「ただ遊んでいるだけだよ。」

 裏声で。そしてピヨピヨと後に口ずさむ。

 「あーあー。もしかしてバケツ被らないと顔ばれるから嫌なんですねー。」

 「そうなんだよ。お前の煽る顔が見れなくて残念だなー。煽るんだからきちんと煽っている顔になっているか分からないんだよ。ああ。そうだったそうだった。いつもバカなスタンプみたいな顔してるもんなー。」

 「じゃあバケツ外してくださいよ。人の目を見て話しましょうよ。」

 「目は君に向いているよ。でも君一重だもんね。あれ、二重だっけ。まあ下から見下ろした方が君の目は見えやすいんだよね。だからこうしてるからさ、君は私の瞳を合わせればいいじゃないか。あれ、もしかして君人の目見るの恥ずかしいのーー。」

 今度はスカラーが煽り返す。

 すると、ジェームズが両手を一回叩く。その音は銃声というよりかは大砲であった。

 「ハヤク。」

 「まあまあまあ。ジェームズ君は私と一緒にあちらの方に行きましょうねー。」

 そう言いつつリクリエーターはジェームズを持ち上げどこかへ行った。明らかに誘拐された現場に近かった。

 二人が遠く離れたことを確認するとスカラーはため息をし、質問を返す。

 「お前らは気づかなかったのか。いや、知らされていなかったから気づいていなかったのか。」

 「気づいていない?」

 「そう。セコンドハンドお前に懸賞金がかかっている。今度は生死問わずのものだ。」

 「スカラー。何言ってんだ。アイツの賞金首はもう取り消されただろ。」

 マインドはスカラーを睨む。バケツ越しでも目の位置が分かるように相手の目を見ていた。

 「それは国内だ。今懸賞金は国外。いや、今は国ではない。」

 その一言で櫻木は思い出す。かつて滅ぼした軍事帝国のことを。

 「まさか。」

 「正確には懸賞金をかけたのはあの時生き残った一人じゃない。Aliceという人口型戦闘ロボットの作成者。名前がないからXと仮に呼ぼう。」

 Alice。それってあいつの。さくの母親を媒介とした戦闘機兵じゃねえか。

 「Xは別の国で生きていてな。あいつがお前に壊されたから気に食わないって思っているらしい。今日本じゃ国内の殺し屋事務所がそれを追っている。でもこっちはまた別だ。何せ活動拠点がそうだからな。」

 「なるほどな。でも宵咲、暁。お前らってあのハッカーの管理下に居たっけ。」

 「いや結構前にいるけど。」

 「ああ。なんでも働かなくてもお金が入るって聞いたからな。先週は入った。」

 「暁はだいぶ前からか。そして宵咲。お前はそれで良かったのか。あとハッカーの管理下に入るのをサブスクに登録する感じで入るな。」

 「国会議員の気持ちを味わいたいのに理由がいるか。」

 「今度カニ奢るから脱退してくれ。」

 「お前嫌いなものを餌にするのどうかと思うぞ。」

 「ぼぼぼっ僕は。スカウトされてててて。」

 そして月喰飛はただ単に偶然か。

 「じゃあ俺たちは。」

 「あれ。もしかしてさく。俺も入ってる?」

 「ああ。だってお前日本だろ。それに擁護するやつがいればそいつらも対象にされている。」

 「じゃあこいつをどうぞ。」 

 「絞め殺すか。」

 櫻木が手を動かす瞬間にスカラーは間に入って止める。

 「逆にマインド。お前は協力するべきだ。お前の管理下にも殺死名がいるだろ。」

 「まあいるけどさ。でも会いたくないんだよな。」

 「そこまでして嫌なのかよ。」

 「・・・とりあえず俺はもう少し敵側を調べる。いざとなったら殺死名に頼め。」

 「あれ、お前は。」 

 マインドの受け答えをグッドサインだけで示し、ここを去る。

 殺死名も全員同じようにこの場を去った。

 「じゃあ俺らも変えるか。さく。こっちもあらかた対策練っとくわ。」

 そう言ってマインドも去った。

 櫻木も同様に去ろうとするが、突然幼女が櫻木のコートを引っ張る。

 ジェームズであった。

 「ハナシオワタ。」

 「まあ。何しに来たの。」

 するとジェームズは目隠しを外す。赤い目が櫻木の瞳の中心に焦点を置くほど。

 「やあ櫻木。まあ殺し屋の名。セコンドハンドではなくタイムレスというべきかな。」

 急に流ちょうな話口調になったため、櫻木は少し困惑する。

 「実は少々君に頼みたいことがあってね。明日か明後日に会わないかい。」

 ジェームズはそう言うと目隠しをつけ、ログアウトした。

 

殺し屋コラム

殺死名十二家系とは

殺死名十二家系は十二の家系で構成されており、その全てが初代夜行の血を引き継ぐ。

家系はそれぞれ時を表しており以下の通りとなっている。

宵咲、黄昏、曙、暁、頂日、陽無、日喰比、月喰飛、明星、東上、終夜、或時

以下の十二家系が殺死名として登録されている。

また、殺死名十二家系には十字の世界という覚醒状態を持っており、それは瞳の黒色化を経て発動する。

黒色化なしで発動することは難しく、家系の中でも1部の人間しか扱うことが可能となっている。


次回番外編

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