表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 4章 傀儡人間劇場とブラインドコマンダー
111/204

三線式すなわち積 ∠( ˙-˙ )/シャキーン

最近ウサギという漢字が入ったVtuberの動画を見ることが多い。個人の方です。

 二丁拳銃のアイアンサイト。それが彼の持つ世界の目となるものであり、直感という括りで説明することはあまりにも不可能だと思うぐらいのものともいえる。

 何が言いたいか。それは簡単な話だ。

 アイアンサイトもしくは銃口が彼の目であるならば、攻撃を受けること=死に直結する。

 攻撃する瞬間殺人領域に入っているものだからだ。

 そして殺人領域がそれほどまで危険なものかと想像されにくいが、これに関しては櫻木も警戒を怠らない。

 殺人領域に入ればほぼ即死。それは明確である。

 だけどそれが銃口に、もしくはアイアンサイトから扇状に広がっているならば、なおさら回避や相殺することは難しいものだ。

 「おいおい逃げるなよ。」

 暁は二丁拳銃を周りにゆっくりと動かしながら櫻木を探す。

 現在暁の両目は封じられている。そのため視覚で探し出すことはなおさら不可能。そのため代わりとなった二丁拳銃で索敵している。まさしくレーダーのように。コンパスみたいに。

 すると暁は櫻木を感知する。

 「そこかよ。」

 暁は発砲する。櫻木はその攻撃を避けることができず、ダメージを負う。

 しかしそれを想定していたのか、傷は心臓などの致命的な場所を避け、手や腕に当たる。

 それに幸運だった。暁は幸運にも武器が拳銃であったことだ。

 しかもセミオート。これが短機関銃。サブマシンガンであったなら、防御を突破されるところであったからだ。

 「ところで、どうしてこちらが拳銃を武器にしているか分かるか。」

 暁は口を開く。たとえ視覚がなくとも、目がやられていても櫻木の位置は先程の攻撃で特定している。 

 「さあ。何だろうね。」

 「それは、システム的にそうするしかなかったから。」

 「何言って」

 「スキル タイマンダウト」

 すると目の前に10というカウントが現れ、そこからカウントダウンしていく。

 それと同時に、櫻木は逃れることができなかった。

 動けない。

 もうすぐ0という数字が表れる。この瞬間櫻木は急いで銃を撃つ。

 しかし早すぎた。いや、早く撃ってしまったのだ。櫻木の先入観または悪癖ともここでは言える。

 櫻木はいつものスタイルを貫いてしまった。先制攻撃。相手の選択肢を強制的に壊し、相手の先の動きを一つに縛らせる。特にそれを行うのは自身にピンチが来るときに発揮するものである。

 しかしこのスキルの上ではそれは全く無駄な行為ともいえる。


 スキル タイマンダウト 


 このスキルは、両者の10秒間両者の移動、防御、攻撃を禁止する。そしてカウントが0となって消えた時に、攻撃を可能にする。

 そして櫻木は攻撃を早めにしてしまった。もしこれがサブマシンガンだったら、いやその方が意味のないことだったかもしれない。

 スキルタイマンダウトの効果はまだある。それは、カウントが終わるちょうどに撃つと、相手の防御を無視する。

 暁は0が消えた瞬間放つ。その銃弾は黒く染まっていく。

 その銃弾は櫻木にぶち当たる。肉をえぐるように。

 しかしそれでも幸運だったというべきか、櫻木は当たった直前に足を横にステップし、体の位置を横にずらす。そして片腕が吹っ飛ぶ。

 ギリギリといったところであった。

 「幸運な野郎だよ。セコンドハンド。」

 「これは褒めているって体でいいのかな。」

 でもこれはまずい。片腕の喪失か。じゃあもう不利だな。どうする。多分あいつらは勝っていることだろう。キルログから見るにこっちの方がかなりの優勢だ。

 でも、それでもこいつに勝つことなんてできるか。

 確かにこの勝負負けてもいいと最初は思っていたよ。

 でも、殺死名十二家系。どうしてここにいる。そのことが分からない限り、俺は負けという選択肢を歩むつもりはない。確実に。

 「何か考えているね。どうでもいいが。」

 暁の片目が開く。おそらく傷が浅い所がすぐに復活したのだ。

 「ふう。見やすい。でも本当に片腕がえぐれているとはね。」

 もういいか。もういいや。

 「ありゃ。もしかして、反旗を翻すきか。やめておけ。これは忠告だよ。今なぜか調子がいい。」

 「・・・ゾーンってやつかよ。なら、こっちもそれになってやるよ。」

 「まあそうじゃないかな。それに、なんだって。」

 「いや別に。ただ。」

 「ただ?」

 「お前を本気で殺そうって思ってしまった。本当に苛立つほどに。本気になれるぐらいに。」

 楽観的はいらない。もうどうでもいい。命を捨てろ。あの時みたく。あのように。

 


 15年前

 「優斗。お前ならあれを獲得できるな。」

 櫻木重蔵 殺し屋ネームΦは櫻木にあることを教えていた。

 彼が、あの爺さんが研鑽に研鑽を重ねて作った技術。

 「あれってあんたがいつもやっている回転術か。」

 「生意気な口だが、まあ許してやる。でもそれはまた違うやつに教える。お前には無理だ。」

 「なんでさ。」

 「お前はそれが苦手というより、才能がない。」 

 少年櫻木はそれを不服と思い、頬を膨らます。

 「だが、それ以外にもある。わしの持つ3つのスキルのうち、一つは会得できるだろ。」

 「一つって。というか三つとか言ってるけど、回転数と僕がもらうスキルと、あと一つは。」

 「まあ全部教える。1つが銃弾の回転数を支配するスキル至徳の収束螺旋(スパイラルロマン)。でもそれは有名な家系に伝授する。そして2つは屍を喰らい屍を装備し、屍の能力を奪う害者特権(スケアクロウ)。そしてお前に伝授スキルはその2つよりもかなりの難易度を持つ最強の技。」

 「最強の技。つまり一撃必殺。」

 「いや少し違う。」

 「ちぇー。」

 「まあそのスキルはあまり使ったことはない。でも、これはわしが研鑽した中でも最高峰のもので、最強ともいえるものだ。それは、相手の一撃必殺を無にし、相手の状態を強制的に無にし、自身に最高な状態を作る。その後に放つ攻撃は、まさしく一撃必殺に成り変わる。」

 「へえ。その名前は。」

 「わしはこう呼ぶ。死線と。」

 

 

ガンフラ豆知識

ガンマンについて

ガンマンはパッシブで拳銃を絶対的に装備しなければならない。

そしてスキル自体は早撃ちやゴーストバックルという見えない非殺傷弾を放つ。

今回のタイマンダウトもスキルの一種で、巷では『宜しくお願い致します。』と言われている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ