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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 4章 傀儡人間劇場とブラインドコマンダー
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覚醒状態ってことっすよ(๑¯ω¯๑)フムフム

いやーもうすぐ4章最後の戦いとなりました。

ついに、仙人の血を持つ少女ジェームズ対殺死名十二家系宵咲との戦いがクライマックス。

今回結構長めに書きマスタ。

 「とはいえ久しぶりに起きたよ。うん。実に10数年ぶりかな。」

 ジェームズは目隠しをポケットの中に入れ、目を尖らせる。

 宵咲を睨むかのように視線を浴びせる。

 「へえ。もしかしてこれが仙人の状態かよ。」

 「仙人。・・・・まあ確かにそうかもね。だけど、これを仙人と呼ぶには少し惜しいと言えば惜しいかな。」

 「惜しい?」

 「実際はジェームズの体の中にいるようなもんだよ。というかまあ記憶転移ってやつだ。臓器移植による影響。臓器の元の持ち主である人の記憶や性格、趣味、嗜好、習慣の一部が受け継がれることだよ。つまり私がこのように流暢に日本語が話せることと、このように仙人としての能力も持っていることが、それの証だけどね。」

 ジェームズは脱臼した左肩を即座に治す。

 この時HPが多少減っていたが、あと一撃でやられるぐらいには弱っていない。

 しかしよくもまあ平気で脱臼を治すよな。

 本当にイカれてやがるよ。

 「まあいいか。ひとまず時間はかけられないからな。1分だ。1分でかたをつける。」

 ジェームズは準備体操しながらそう発言した。

 そして右手の人差し指と中指が宵咲の方に向く。

 「君は初代夜行の血筋なら、この位はサービスしておくよ。仙術を見せるんだ。そのくらいこっちは期待している。」

 仙術。

 あまり聞き馴染みの無い言葉だな。いや、仙人についてはあまり聞かされていない。表面上の知識しかないのだ。

 ならこっちももう1回。

 宵咲の目が再び黒くなり、そこから十字架模様が現れる。

 さあ、来い。

 するとジェームズはニコリと笑うと姿を消した。

 そして宵咲は彼女の位置を感じ取る。

 彼女は既に宵咲の背後にいた。

 ジェームズが拳を作り、放つ前に宵咲は後ろ回し蹴りを既に行っていた。

 足が頬にあたる直前、拳がまた二本指の状態に変わり、姿を消す。

 そして今度はしゃがんだ状態から、下から睨むようにジェームズは宵咲の足元にいたのだ。

 宵咲はその時に感じ取ってはいたが、もう遅い。

 既にジェームズの拳は宵咲の腹に当たっていた。

 一撃必殺の攻撃・・・・・ではなかった。

 なんというか、まあジェームズの攻撃というものでは想像のできない音をした。ポカみたいな感じの。

 小学生女児の殴った音よりも遥かに弱かった。

 何回も何回も殴っても、ダメージが通る感じがしない。

 そして両者目が合う。気まずい空気が辺りを充満する。

 「・・・てへ。」

 おちゃめな感じであった。

 その様子を見た時に、宵咲は既にソードオフショットガンを構えて撃った。

 「おわっと。」

 ジェームズはもう一度姿を消し、その攻撃を避ける。

 「何なんだよ。何ポカって。弱くなりすぎだろ。」

 「それは・・・・うう。」

 ジェームズは落ち込んだ。正論を言われたら誰だってそうなる。特にさっきまでパワーがかなり強かったのに、いきなりがた落ちしたんだ。精神ダメージはかなり高い。

 でも、あの高速移動は厄介だな。

 今までのを見ている限り、指さした方向に飛んでいくようなものだ。高速移動とかではなく、まるで瞬間移動だな。

 領域に入るとき、たとえ端でも認識するのだ。

 だけど認識できなかった。じゃあ本当に瞬間移動したのか。

 いや、それはあり得ないだろ。ゲームシステムでもそう行えることは不可能だ。本当に。

 じゃあ仕掛けはある。

 宵咲は一歩踏み出し、ショットガンを取り出しジェームズの額に当て発砲する。

 スキル カウントカウンター

 ショットガンの攻撃が無効化される。

 だけど関係ない。

 宵咲はそんなことを考えずに連射する。泥臭く壊滅的なやり方だった。でもそれこそが宵咲の持つモットーである。

 スキル マストガード

 このスキルはダメージを半減させ、ナックルゲージをためる。

 ナックルゲージは、マックスになるとダメージ×10の威力を持つ攻撃を放つことができる。

 そしてここで弾切れを起こす。

 するとジェームズがその隙に瞬間移動する。

 殺人領域の端。弾切れだから範囲は狭まる。今こそ放つ。

 しかしその瞬間ジェームズの片腕が吹っ飛ぶ。

 「勝手に弾切れって思うなよ。」

 スキル 刹那リロード

 リロードをノータイムで完了させる。もちろんマガジン満タンで。

 しかしあの反射神経はさすがといった方がいいな。

 銃弾が来たって感じたのか、あいついま体を大きく右に傾けさせたぞ。

 しかも吹っ飛んだのは即座に回復させた左肩か。もう使い物にならないって判断だったな。

 だからここからの連発にかなうわけがない。

 それからこうするしかない。

 スキル コンバットタクティカル

 両者のスキルをお互い無効化する。この時に、銃は無効化されない。

 射程圏内はもう入っている。

 「確かにやるね。だけど、私の方も連発で出すことは不可能ってわけじゃないんだよ。」

 銃弾が放たれるタイミングと同時に瞬間移動を起こす。

 確かに今は瞬間移動の仕組みが分かっていない。

 だけど仕組みの始まりと終わりが分かればそれでいい。

 するとジェームズの頬を銃弾がかする。

 「これまた厄介だな。」

 「それがいいんだろうが。」

 でもむやみに撃つのも無理だ。

 俺もスキルを使えないからな。即座にリロードは出来ない。いや、弾切れを起こす方がいい。

 するとショットガンの引き金の音しか聞こえなかった。

 弾切れを起こした。

 ジェームズは即座に宵咲のところまで近づく。

 「そこだな。」

 ジェームズの拳が届く寸前、宵咲はポンプショットガンを構える。

 ポイントギリギリで消費できた。だからこそ買えた。

 宵咲はショットガンを放つ。

 しかしその攻撃をジェームズは防ぐ。

 突然現れた衝撃波が、宵咲の攻撃を無効化した。

 スキル カウントカウンター

 このスキルで無効化した攻撃を蓄積し、30秒後に衝撃波として放つ。

 たとえ小さい衝撃波でも、このくらいのことは可能。至近距離の攻撃を防ぐのも可能なのだ。

 「なめるなよ。」

 宵咲はそのままショットガンをもう一発撃つ。

 しかし彼は甘かった。確かにこの勝負、このまま何もなければ宵咲の勝ちであった。

 戦略、技術、そして戦闘経験の差で考えても宵咲の方が圧倒的に上だ。

 だが彼は見落としていた部分があった。

 ジェームズという()()()()()()()()

 これこそが盲点だった。

 ナックルチャージは先程のスキル カウントカウンターでマックスとなった。

 そしてその攻撃を放つのは、仙人ではない。肉体の宿主であるジェームズだ。

 「サヨウナラ」

 本物のジェームズに切り替わった時に放たれる強烈なパワーと迫力。

 そして聞こえた片言の日本語。

 その一言が聞こえた時には、宵咲はすでに避けることができない状態であった。

 その威力は、相殺することができないほどに。

 ジェームズの放つ拳は、ダメージが10倍されて建物さえ壊す威力が、山をも半壊させる威力へと変わる。そしてそこに銃があっても、人がいても、それは無意味と化す。

 拳はポンプショットガンを粉々にし、宵咲を距離100m吹っ飛ばした。大型トラックで引かれる方がまだましなぐらいに。

 宵咲が吹っ飛ぶのを見て、ジェームズは目隠しを持ち、そのまま隠す。

 「タシカニホンゴデコウイウンデシタカネ。イッケンラクチャク。」

 [ジェームズ killボッド2]

 


 

ガンフラ豆知識

ゲージ系について

格闘家のようなゲージ系の能力を持つはスキルではなく、攻撃のトリガー扱いとなる。

そのためスキル無効化を行っても、その能力を無視することができる。

また、カウントカウンターのように遅れて発動するスキルは、引き金となる攻撃蓄積を無効にしますが、衝撃波は蓄積してから発動といったものなので、衝撃波はスキルを無効化されても引き金が作動しているので衝撃波は生み出せるといったものです

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