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最強の殺し屋は引退した後ゲーム廃人になるらしいです  作者: ドンドコ
ガンフラ 4章 傀儡人間劇場とブラインドコマンダー
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いや、誰でも二重人格キャラは考えるでしょ (´Д`ι)アセアセ

なんか今回の章結構な長さになると気が付かなかった人。

それは僕だ。

 「君はやっぱり賢いよ。ただでさえ臆病な弟は、屋内戦が得意だ。だが外はあまり得意ではないようだ。毎回戦うときは俺が支持して指示するんだが、まさかここまで追い詰められてひきこもるなんてね。」

 月喰飛は流暢に話し出す。

 まるでさっきまでいた人物を他人のように話す。

 「ところでお姉さん。あなたは俺の弟を傷つけた。この仕打ちを、落とし前をどうつけるきだい。」

 殺気をだんだん纏っていく月喰飛に対し、リクリエーターは膝から崩れ落ちた。

 別にこの行為は降伏とか降参とかはあまり示唆していない。

 ただ彼女は、照れているのだ。

 お姉さんって。この子いい子だ。

 「ん。お姉さん。」

 ああ。ダメ。だめだよ。こんなしっかりしている人にお姉さんって呼ばれるのはかなり最高のことだけれども、今は真面目にしなくちゃ。

 ただリクリエーターは感動していた。

 落ち着け。落ち着くんだ私。

 確かに最近いとこの生まれた子に『おばさん』って呼ばれたこともあった。

 最近どこに行っても、名前だったし、ネットだと若いのになんでゲームに入り浸ってるんですか。とか馬鹿にされたし。

 職場もお姉さんじゃなくて、先輩。とか名前だったり。

 特に後輩の女性職員からは謎に嫌われてたし、男の方も妹みたいだね。みたいに言われるしさ。

 そして私にはなにも癒しはない。

 あの二人も同年代だからそう言ってくれない。

 でもこの子は言ってくれた。お姉さんって言ってくれた。

 ああ。好きだーーーーー。

 「なんだこいつ。」

 膝から崩れ落ちた後に叫び声をあげるリクリエーターを見て、月喰飛は咄嗟に言い放った。

 そしてそれをリクリエーターは聞いていた。

 「おいお前。あとで殺す。」

 こいつといった瞬間にこの変わりようである。

 「ああ。やってみろや。」

 そして相手も好戦的だった。

 でも相手は何も持っていない。だったらあのモンスターが殺されたのは一体。 

 「とりあえずその狙撃銃はくれてやるよ。持たなくてもいいしな。」

 月喰飛の目が黒く染まっていく。

 だがその機能を、生物としての成り下がりの行為をリクリエーターは知らない。

 月喰飛が一歩。ただ一歩進むだけで、すでにリクリエーターの目の前に現れていた。

 いつの間に。

 そしてそこから放たれるのは、拳に近い何かであった。 

 リクリエーターは背中を大きく反らし、避ける。

 その後、月喰飛の拳の直線上に何かが飛ぶ。

 だがそんなのを考える暇がないほどに攻撃が炸裂する。

 放たれた拳をそのままリクリエーターに向かって振りかざす。

 リクリエーターはそのまま足を大きく上げ、後ろに倒れこむようにし、蹴りを行う。

 蹴りはどこにも当たらなかったが、月喰飛の追撃を防ぐ。

 「小賢しい。」

 「それは、私のセリフだ。」

 リクリエーターは狙撃銃を杖のように使い、体を浮かし後ろへと回る。

 そこからマガジンに弾が入っているのを音で理解し、至近距離で発砲する。

 腰だめならかなり不安定だが、サイトなら当たる。

 しかしその瞬間狙撃銃が破壊される。

 「だから無駄だ。その狙撃銃は俺が分かっている。理解している。だからその弱点も知っているってわけだ。」 

 そこから容赦なく月喰飛は蹴り飛ばす。

 蹴りはリクリエーターの顔に当たる。

 早すぎて気づかなかった。

 すると月喰飛はポイントを消費し、狙撃銃を2本出現させる。

 そしてなぜかリクリエーターの持っていた狙撃銃さえも手から離されてしまう。

 「まさか蹴った時に。」

 「その通りですよ。これで圧勝ってことでいいよな。」

 月喰飛は狙撃銃を持ち、リクリエーターを撃った。

 リクリエーターはそのまま抵抗することなく撃たれてしまう。

 「はあ。弟はこんな雑魚にやられたのか。」

 見た目からして致命傷。もうこれ以上争う意味はないな。

 まあおこれで他のところに行けるって戦法だ。

 じゃあさっさと行くか。

 月喰飛はそのままリクリエーターにとどめを刺さずに離れる。

 その理由は復活の阻止でもあった。

 あれだけの致命傷ならば、少なくともこの試合が終わるまで手出しできないと考えていたからだ。

 「おいおいおい。敵前逃亡はよくないぜ。」

 月喰飛はため息をつく。

 「いい加減にしろ。」 

 すると月喰飛は違和感を覚える。

 どうして俺の腕は動かない。いや、足も片方。

 月喰飛はすぐに違和感の正体に気づく。

 「まさか、ワイヤー。いや、これは紐。」

 いや、紐にしては太すぎる。でも縄と言うには少し違う。かなり中途半端な感じだ。

 「まっ。正式名称はどうだっていいでしょ。少なからずとも、私は生きているし、致命傷ではない。」

 リクリエーターはただそこに立っていた。

 マッチを持って立っていた。

 「この臭い。まさか。」

 「そう、私もかなり苦労したよ。まあでもこれも何かの縁ってことでいいかな。」

 雑なしめだが、これは月喰飛にとって非常にまずい状況であった。

 問題は紐にある。ワイヤーの方がかなり耐久力はある。だがリクリエーターはそのまま紐を選んだのだ。

 「まあ君も強いんだろ。せいぜい頑張ろうぜ。」

 リクリエーターにも同じ紐が付いている。

 そしてこの臭い。いや、この紐自体何かが染みついていた。

 これは、()()()()

 「ボン。」

 紐に火が当てられ、そこから瞬時に両者の手首に火が移る。

 「火のダメージでじわじわと。まさか。」

 「ああ。これでおあいこと行こうよ。この状態なら遠くに行かないだろ。それに、私って割と演技派だからさ、わざわざ血を流したんだ。トラップを買ってね。」

 

 

ガンフラ豆知識

?トラップ?について

最後のトラップはトラップ?。

一言で言い表すなら、ダメージを肩代わりするトラップ。

先程の月喰飛の攻撃はリクリエーターの心臓付近に命中。

しかしリクリエーターはその前に?トラップ?を敷くことでダメージを無効した。

また、?トラップ?は効果が無くなると、大量の赤い液体を出す。

これで相手に一瞬のスキを作ることができる。

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