トラップドライブ ≡( ⊂ ˆωˆ )⊃ブーン
一周遅れた。
ごめごめ
多量出血
まずい。確実に死んでしまう。
マインドの放つ強烈な情報量に意識を持っていかれた後、そこからいきなり首からの多量出血で意識を失いかける。
「とりあえず、急所は外しておいたよ。でもこれじゃあいつかは死んじゃうな。」
何故殺さない。
「・・・・まさか復活を防ぐためか。」
「正解。リスポーンしたらこれまた厄介だからな。しばらくはこのままってことで。」
マインドは笑顔で呟く。
その時には既に瞳の色は元に戻っていた。
これ以上の戦闘は行わないという意思表示であると、スカラーは判断する。
「でもこれだと反撃するかもしれないから、拘束だけはさせておくよ。」
刀を購入。
裂落流奥義 堕落の蜘蛛糸
「拘束か。」
「一応自害されると困るし、こうなったら後は待つだけだ。」
それに、今ので俺の体力は限界だ。
かなりのデッドラインを渡って来たからな。完全に綱渡りの状態をずっと行っていた。
マインドは足から崩れ落ちる。
「なるほど。脳のショート。いや、オーバーヒートか?このお前が。」
「このお前でもだよ。俺はその位追い詰められていたってことだし、その分本気に勝ちに来てたってことだ。」
「そうか。」
スカラーは目を閉じた。
このまま例え自害しようとしても動けないと悟った。
瞳の電子化による負担はかなりかかる。
あの状態は一言で言えば、生物のリミッターを解除し、大幅に上げるもの。
でもそのリミッターは、理性をも外す。
そして体の機能、主に脳における神経や血管にもかなりの負荷がかかる。
第一。瞳の電子化はそれほどまでにリスキーなものであるということ。
そのリスクは、当事者はおろか電子化の能力を持つ人間全員でも不明。
唯一分かることは、最小限でも半日体が麻痺し、最悪な場合死ぬ可能性もある。
それほどまでのものなのだ。
第一線戦闘結果
勝者マインド 現在スカラーを拘束
一方そのころ。
「ひいいいいい。やだやだやだやだやだ。」
月喰飛は狙撃銃を持ちながら、マオにどんどんと銃弾を撃つ。
マオは、銃弾の軌道を読むことで、自然と避けている。
でもここでこの場所は私の方が分はあるな。
現在敵陣地屋外での戦闘。
敵陣営のタワーは崩壊したため、今マオたちは屋外での戦闘となっている。
「なんでなんでなんで。」
「なんで?そんなのここに居るからじゃないのかい。」
マオに攻撃が当たらないことに疑問をもち、さらにそれで恐怖が増していく月喰飛に対し、マオはどんどんと笑顔になっていく。
確かに相手の攻撃はかなり鮮麗されて妥当な箇所に撃ってきてるな。
普通のやつだったら死んでたな。
でも、ここは屋外だからな。
跳弾による警戒がなくて済むもんだよ。
でも油断したらだめだ。・・・いや、油断しておこう。
マオは大砲を鈍器の形に構え、真正面から月喰飛に向かっていく。
「ああああ。こっちに来た。」
すると月喰飛はいきなり自分に向かって銃を突きつけた。
なんで。
マオはそう思った。咄嗟にとった訳の分からない行動に注目を置いてしまった。
するとマオの隣でトラップが展開される。
しまった。
そのトラップから放たれる電撃がマオを襲う。
こいつまさか、トラップを片手で手放して足で蹴って設置したのか。
なんてやり方だよ。
・・・ま、それも嘘だけど。
するとマオは大砲をそのまま投げた。
「ひえ。」
月喰飛は飛んできた武器をしゃがんで回避する。
「おいおいおい。こんなところに頭があったら大変だろって。」
マオは、右足で月喰飛の顎を蹴り上げる。
月喰飛は咄嗟に腕で防御し、攻撃を軽減させた。
しかし狙撃銃はその蹴りの衝撃で手を離してしまう。
「うっく。電撃が。」
「良かったな良い電気をもらって。今時電気代なんて馬鹿おかしいんだから。ま。節電になっただろ。」
マオは月喰飛を挑発する。
しかし月喰飛はそんな態度を指示しても平然であった。
いや、むしろおびえていた。
でもその怯えが、かなり狂わされる。
良心が痛むというくらいの感覚だ。
ひとまずあの蹴りであいつに電気の数割は持って行けた。武器も捨てたからひとまず麻痺せずに済んだってことかな。でも、相手は相手で何か起こしそうで怖いけどな。
「ああ。あああああああああああああああああ。」
「狙撃銃。それを盗むなよ。盗むなよおい。盗まないでくださいよ。盗んで何になるんだ。盗むことはできてもだよ。」
なんだ。アイツの表情が、ずっとずっと変わってきている。
恐ろしいほどに、気持ち悪いほどに。
「やだやだやだうあだやだゆあystdsyafygho.]
ひとまず終わらせないと。
モンスタートラップデンジャラス
あいつを殺せ。
「もういいや。吹っ切れた。だからどうした。泣くな泣くな。大丈夫だ。あとは兄ちゃんに任せろよ。」
兄ちゃんって。
マオの投げたモンスタートラップが反応し、月喰飛に襲いかかる。
だけどそこから現れた黒いモンスターはすぐさま消滅した。
武器も構えていないのに。
「一応言っておく。弟がお世話になった。だから今度は俺と遊んでくれる。お姉さん。」
マオの警戒心がさらに高まる。
こいつ。今私のことをお姉さんって。
やっぱりこの子いい子なのかもしれない。
ゲームスキンが完全に男性なのに中身の性別がばれたことを気にしない彼女の思考は、本当にどうしようもないものであった。
ガンフラ豆知識
電気影響について
電気攻撃という特殊な効果を持った攻撃に当たる、もしくは電気そのものが体に当たるなどで起こる影響は大きく分けて三つあり、その三つは与えられる電気量によって決まる
微弱電流であれば麻痺。ただし麻痺になる確率は20%
帯電であれば麻痺(50%)電気ダメージ1秒毎に2ダメージ。ただしHP1だとダメージは喰らわない。
過電流であれば麻痺(90%)電気ダメージ1秒毎に5(HP関係なし。)武器使用20秒不可
そして電気影響の解除方法は、誰かに触れて電気を流すか、職業エンジニアによる隠れパッシブ、電気避けを使って解除しよう。




