≪コント≫診察
場所:診察室
白衣の男...ボケ、山本...ツッコミ
白衣姿の男と山本、向かい合って椅子に座っている。
白衣「CT検査の結果、あなたには癌が確認されました」
山本「え...僕はもう、死ぬんですか?」
白衣「そんなに心配しなくても、癌にも色々ありますからね」
山本「まぁ、そうですよね」
白衣「肺がんとか、火山岩とか、マシンガンとかね」
山本「最後のは致死率高そうですね。それで、僕は何がんなんですか?」
白衣「がんもどき」
山本「昨日の夕飯ですね」
白衣「CT検査ですから。冗談はさておき、かなりマズい状況です。もう時間がありません」
山本「えっ...」
白衣「そろそろ昼ドラが始まってしまいます」
山本「録画してください。それより、僕の体はどうなんですか?」
白衣「早急な手術が必要です。3日後に手術しましょう」
山本「そんなに、ですか...。ちなみに、手術しないと余命はどれくらいになるんですか?」
白衣「長くて2日ですね」
山本「間に合ってないですね」
白衣「とりあえずこちらの書類にサインを」
山本「いやいや、しませんよそんなもの。今すぐ手術してもらえるなら別ですけど」
白衣「あのですね、あなたのようにピンピンしてる人は良いですけど、急がなければあと1か月しかない死にかけの患者さんが5人もいるんです。私達は患者さん1人1人に寄り添ってですね...」
山本「僕の方がよっぽど死にかけな気もしますけどね」
白衣「しかも今は5つの手術室が全て埋まっているんです」
山本「それ、どれくらいで終わりますか?」
白衣「3分くらいじゃないですか?」
山本「余裕ですね。ならすぐに手術してくださいよ」
白衣「執刀医に休息を取らせないつもりですか?体力も集中力も極限状態なんですよ」
山本「まぁ、そうですね。どれくらい休憩するんですか?」
白衣「ざっと2か月ぐらいですかね」
山本「さっきの5人も亡くなりますよ」
白衣「確かにそうですね。上に話をつけてきます」
白衣の男、一度出て、走って入ってくる
白衣「やりましたよ田中さん!」
山本「山本です」
白衣「さっきの5人の方の手術が、明日できることになりました!」
山本「よかったですね。それで僕は?」
白衣「え?」
山本「え?」
白衣「いや、3か月後ですけど...」
山本「伸ばさないでください。確実に死にますよ、僕。優先順位を考えてください」
白衣「いやちょっと気分で」
山本「服装選ぶ感覚ですか」
白衣「そんなこと私に言われても」
山本「あなたが選んだんでしょ。うっ、急に、胸が....」
白衣「鈴木さん?鈴木さん!?」
山本「山本ですって...」
山本、倒れる。手術台の上。
白衣「これより、緊急オペを開始します。(手術の仕草)。よし、飯田さん、起きてください飯田さん」
山本「いや山本ですって」
白衣「申し訳ございません、癌は完治したのですが、かわりに『ふじの病』になってしまいました」
山本「そんな...では僕の命は、もう」
白衣「はい。絶対に死ぬ事ができません」
山本「不治の病ではなく不死の病でしたか」
白衣「はい。細心の注意を払っていたのですが、やはり医者ではない私には防ぐ事ができませんでした」
山本「この数秒で驚愕の事実が連なっていますね」
白衣「その割には平然とされていますね?」
山本「よくあることですしね」
白衣「では私はこれで。お疲れさまでした、山下さん」
白衣の男、出る
山本「山本なんですけどね」