6話心読まれてるってよ(恥)!
「ガチャガチャって、ずっと回してないな」
「遊び心があって面白いと思いませんか?」
これからの人生が決まるってのに遊び心とはなと思う。
「これを考えたのは神様ですので、私には何とも言えないんですよね〜」
「そうなんですかぁ〜……あれ、俺が考えてること分かったりします?」
「はい、分かりますよ」
まさか、心の中を見透かされてるとは思わず恥ずかしさが込み上げる。
「えっと……最初から?」
「はい、最初から!美人だと思ってくださり嬉しいですよ。あの……ちょっとエッチな考えがあったのも男の子ですし、仕方がないですよ」
はい、バレてました!俺の顔が真っ赤に染まる。これは、お湯を沸かせる自信がある。
(恥ずかしい、恥ずかし過ぎる!ちくしょう、邪な感情とかも読まれるとか、末代までの恥ぃ!)
心の中で、叫び続ける。
「あの、風南さん。心の叫びが凄いですね」
と言われ、当分赤くなった顔は治らないのだった。
「だいぶ話が逸れましたね。ガチャガチャやりましょう!」
「そ、そうですね」
冷静になれ、と心を落ち着けて動揺しないようにする。
「それでは、これをどうぞ!」
「ん?100円玉?」
天使が手渡してきたのは、100円玉に似ている銀色のコインを4枚渡してくる。
「4回回せる感じですか?40連だったりしないですよね?」
「さすがに40個もスキルは、あげられないですよ!4個スキルがあるだけでも破格の世界です」
「甘くないかぁ〜、みんな4個スキルを貰えるんですか?」
「いえ、大抵2つとかですが、風南さんは子供を2人助けましたのでプラス2枚サービスです!」
ピースしながら天使が言う。素直に可愛いと思った。
(いっそ心が読めるなら、思い切ってふざけてみるか。天使さーん可愛いです!結婚してくださーい!)
「茶化さないでください。早くガチャガチャしてください!時間も押してますので」
「おっと、ごめんごめん!」
と言いながら、ガチャガチャの前に立つ。
「さーて、大当たり出すか!確率は1%位か?」
指でコインを弾きながら前を見据えるのだった。