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永遠に葬れ  作者: 灰神楽
4/15

ACT.02 “呪”の名を持つ者

闇黒隔離中央地区。

『ローズロイヤル』――通称『壊し屋』と呼ばれる組織の事務室である。



ガラガラ、ゴトン、ガシャン、とけたたましい音の直後にその扉は開かれた。


「祈響ッ」



呼ばれた銀髪の青年は、迷惑そうに眉をひそめソファの上で寝返りを打つ。



「………何だ、零……騒々しい」


「お前な! 俺に黙って勝手に依頼を受けるなと言っただろうがッ」


「もう少し声のボリュームを下げろ……うるさくてかなわない……っ痛ッ」


何を言っても無駄だったようで、八つ当たりとばかりに脳に鈍痛を覚えさせられた。


ようやく祈響は起き上がり、既に怒りのメーターを振り切っている副リーダーに問いかける。



「たまには同胞の意見も必要だと思ってな。 ……それとも、依頼の善し悪しでオレが動くとでも言いたいのか? 零」


零は内心舌打ちした。ただでさえ最近は怪奇現象じみた依頼が多い。それを全てこの横暴リーダーが面白半分で引き受けてくるのだから困ったものだ。


それを見透かしたかのように、祈響は続けた。


「“闇黒隔離中央地区。とある廃墟で突如悲鳴とも聞こえる慟哭が響いた。偶然にも視察に来ていた『雪月花』が駆けつけるも屍の姿は無かった。

その後、その廃墟は『屍喰い』と揶揄され、今も尚、定刻になると呪文のような言葉と共に屍が忽然と姿を消す” ……なかなか面白いだろ?」




零はため息をついた。

コイツはいつもこうだ。まるでゲームのように怪談話めいた依頼を面白半分で引き受けてくるのだ。本当に厄介なのは“違法”とみなされる屍より目の前の青年なのではないかという錯覚さえ覚えざるをえない。



「……馬鹿、デメリットを考えろよ。大体、そんな怪談話めいた依頼を引き受けているほど暇じゃない。政府の依頼じゃないならさっさと断れ」



「…へぇ、随分と偉そうな事を言うようになったな。この組織の“指導者”は誰だと思ってる?」



寝起きだとは思えない腕力で零の胸ぐらは易々と掴み上げられる。




「オレに逆らうな」




唸るような祈響の声音に、その眼光に、零は背筋がゾクリと粟立つのを感じた。



「…………化け物が」


ポツリ、と呟かれた文句に祈響はフ、と笑う。



「よく言われる」



祈響は零から手を離すとソファに再び座った。



厄介な依頼だ。そう思いながら、零は仕方がなく依頼内容の書かれた書類に目を通し始めた。






「…零。どう思う」


暫くの沈黙の後、祈響が切り出した。


「“違法屍”がその廃墟を根城としていることは間違いない。定刻に屍が消える事と呪文のような言葉が聞こえる事から考えると、おそらく相手は極小だが群れだろうな。……それに一体以上は“呪い憑き”がいる」


 不本意だ、と言わんばかりの声音で零は言う。



〔“ノロイツキ”って何?〕


すらすらと慣れた手つきで紙面に綴られる文字。


あぁ、と祈響が微笑する。



「由良は初めて聞くのか」



祈響は一旦瞳を伏せ、思案する。



“呪い憑き”


強大な『妄執』を物理にまで影響させる事が出来る、違法屍の中でも最も特異で厄介な部類に入る。


先鋭集団と揶揄されるこの組織でさえ、手こずる相手であることは変わりない。



「呪いには個々の特性が出やすいからな……能力の特定は無理そうか?」



「あぁ、そうだろうな」



「殺害方法の特定も?」



「あぁ、そうだろうな……おい、ちょっと待て。何で殺される事が前提なんだ」


別に、と祈響は立ち上がる。



「訊いてみただけの事だ……行くぞ、二人とも。現場を見に行く」






「…騒ぎになったにも拘らず随分と無用心だな」


『屍喰い』と揶揄される廃墟の手前で祈響は呟いた。


零は廃墟を仰いだまましばし無言。


「……零」


「何だ」


「怖いなら戻って待機でも別に構わないが」


くす、と祈響は微笑。


「そんなわけ無いだろ。第一、お前らだけに任せておけるか。どうなるか分かったもんじゃない」



「…ははっ。その考えには同感」



同感だと祈響は渇いた笑いをこぼす。

零は憮然とした面持ちでため息だ。



「おい…いつまで笑っているつもりだ。少しは緊張感持て。馬鹿」



「『危機感』の次は『緊張感』か? いつからそう教育熱心な母親みたいになったんだ、零」


「……お前な」


「冗談だよ」



フ、と不敵に笑って祈響は廃墟の陰に姿を消した。由良も続く。



「…化け物の分際で『冗談』か……馬鹿馬鹿しい」



吐き捨てるように呟くと、零も廃墟の陰に掻き消えていった。



ひらり、と舞うのは黒死の蝶。





カツン、カツン、と階段を上る靴音だけが響く。

と、


「ッ急に止まるな。何が――……」


「声がする」


零の言葉を遮って、祈響は低い声音で言った。


立ち止まったのは、最上階。辺りにもう扉は無い。此処が最奥なのだろう。



「此処だな」


銀髪から覗く紅の左眼が獲物を見つけた獣のように刹那、煌めく。


祈響は薄く笑った。



「……行くか」





赤く煌めく炎がユラ、と揺らいだ。


「…ねぇ、次はどうしようか」


ひとつの影が語り掛けるように口火を切る。


ひとつふたつと影がざわめき、嬉々の声をあげ始める。


「大丈夫よ、絶対に逝ったりしないわ。だってアタシたちは――……」



刹那、空気を切り裂く鋭い音。

嬉々の声が悲鳴に変わるのも束の間、


「――屍相手に奇襲と先制攻撃は基本中の基本。まずはリーダーを狙うのも、な」


くすくすと嘲笑を浮かべ、美貌の青年は銀髪を煌めかせ淡々と言葉を紡いだ。

その左の瞳は、見つめる者にただ畏怖を与えるかの如く、紅い。



「あ……その紋章…こっ『壊し屋』ッ」


ひとつの影が後退る。


「『壊し屋』ねぇ…お前らには負けるよ、違法屍共」


じゃら、と己の得物を弄び、祈響は笑う。


狂ったように叫び刃物を振りかざす影をチラと血色の瞳で一瞥すると、


「…『ブラッディ・サイレンス』」


彼を取り巻く漆黒の鎖がまるで命ある者のようにうねる。



「…あと、ふたつ」


静かに告げられる“終焉”。



魔獣の咆哮が響き、紅が散り、黒が翻り――再び静寂が訪れた。



カツン、と乾いた靴音が一段と響いた。

残るひとつの影は驚愕に染まったままわなわなと唇を震わせている。


「い…嫌…もう、し、死にたくない…せっかく…せっかく『生まれ変わった』のに…助けて…助けてよ…早く…」


刹那、影が目を剥いたかと思うと、空気がざわついた。ゾクリ、と肌が粟立つ。


「!」


その光景に血色の瞳が僅かに見開かれる。



高らかな笑いと共に影が――消えた。



「…どういうことだ…?」

リーダーを潰されて尚、器用に此方の攻撃を避けた残った一人。

由良の得物によって捕らえられていたはずのその屍は跡形もなく、床には鮮やかな紅い華が散るだけだ。


祈響は視線を部屋の僅か奥――階段―― へと移した。


「…この上は…屋上だな。零、先にアイツを追いかけろ」


獲物であるあの屍を追いかけろ、と。

言われて零は至極冷淡な声音で、


「…命令するな。この横暴リーダーが」


「依頼に『緊張感』を持てと言ったのはどこのどいつだった?」


「……ッ」


「…頼んだぞ」


「……今回だけだからなッ」


「由良、大丈夫か?」


 大丈夫か、と問われ、由良は弱々しく頷いた。


「何があった」


 少女はペンを走らせる。

〔ものすごい力で引きちぎられた〕


 俯く少女の髪を優しく撫で、祈響は微笑む。


「気にするな。…立てるか?」


 由良は頷いた。








一方。


零は前方を行く屍を深緑の瞳で見据え、舌打ちした。


(…ったく、馬鹿げてる。何が『頼んだ』だ。あの我儘リーダーが)


もう一度舌打ちすると、自身の得物である古文書『滅亡童話』を開く。



「ちょこまかとウザイ奴だ…『ナベリウス』!」


古文書が刹那“契約”の光を帯びる。

冷え冷えとした夜風を纏い舞い上がったのは漆黒の鴉。


黄金の眼が影を捉え、獲物を狙う狩人のように急降下する。



やがて、屍が進むことを止めた。



「ひ、ぃ…あ……」


わなわなと唇を震わせるそれに、


「口を塞げ…耳障りだ」


至極冷淡に、そう言い放った。

だが逆に屍は饒舌になり、鴉に裂かれた傷に見向きもせずにただ喋る。


「…痛い……どうして? こんなに…血が、いっぱい……生まれ変わったら、誰も私を傷付けられないはずなのに……ねぇ、どうして?」



“ドウシテ?”



「!?」


先程と同じだ。ゾクリと肌が粟立つ、この感覚。


その瞬間、零の体は宙を舞った。



「なっ―――」


ビリ、と空気が震えたかと思うと、その刹那零の体は空に舞う。


「なんで…こんなに血がいっぱい……痛い、痛いよ…」


屍は鈍く光るナイフで――自らの腕を切り落とした。



“イタイ、イタイヨ”



零の体が地に着いた瞬間、『滅亡童話』が音を立てて滑り落ちた。



「何…だと……?!」


得物を所持していた右腕が紅に染まる。だがそれだけではない。まるでナイフに裂かれたように切り落とされているのだ。



(どうなってる!? 相手に触れてさえいないのに…)


――まさか。


「ひゃ、はっ…あ、はははっはははっ」



「……ちッ」



零は舌打ちした。


(こいつ…“呪い憑き”か……ッ)

「……チッ」


零は舌打ちした。残る左手で此方に向かってくる相手の腕を掴み、振りかざされる刃物をすんでのところで止めるも、受け止めた体が軋む。思った以上に負荷が大きい。


高らかに笑う“呪い憑き”を深緑の瞳で睨み、零は思案する。


――この状態では『滅亡童話』は使えない。更に、下手に相手を窮地に追い込めば自分も“死ぬ”ことになるだろう。


だが突如、ピタリと相手が動きを止めた。その視線は自分の背後に当てられている。


と――刹那、空気を破る音。次いで、よく響く美声が夜風を吹き抜ける。



「―――『ブラッディ・サイレンス』」



銀色の髪。


漆黒の鎖。


紅の瞳を携え、美貌の青年は笑った。



「へぇ……お前が“呪い憑き”か……」





漆黒の鎖が刹那“呪い憑き”を捉え宙を舞う。それを血色の瞳で見やり、祈響は得物を引いた。


耳障りな音と共に“呪い憑き”は地に着いた。



「…体に直接傷が出来なければおまえらの“能力”も無に等しいらしいな」



クス、と微笑して祈響は淡々と言った。



受け身すらとることが出来ず地に着いた“呪い憑き”は忌々しげに歯ぎしりすると、影のように再び走り出した。瞬く間に遠くなっていく屍を一瞥し、祈響は零の方を見やる。



「―――それにしても、まぁ、なんとも無様な格好だな。零」



「うるさいッ。元はと言えばお前が――」


そう言いかけて、止めた。

馬鹿馬鹿しい。この横暴リーダーには何を言っても無駄なのだ。



「……もういい。さっさと奴を追うぞ」



「そうだな。……由良、零とここに居ろ」


祈響は自分の背後にいる藍色の髪の少女に声をかける。由良は軽く頷くとペンを走らせた。



〔わかった〕



「お前何を」


「傷」



何を言っている、と訝しげな表情の零の言葉を遮り、祈響は指摘した。



“呪い憑き”に何らかの方法で切り落とされた腕。


「結構深いんだろ?」



この世界の住人は皆高度な治癒力を持っているが、それでも得物を持てるほど回復はしていないのだろう、と告げる。



「……馬鹿言うな。大した怪我じゃない」



「ふーん?」



祈響は笑うと零の胸ぐらを易々と掴み軽々と――投げ飛ばした。




不意を突かれ、零の体は受け身をとることなく地に着いた。



「何の真似だッ」


「受け身も取れないくらいに弱ってる奴がよく吠えるな。由良、しっかり見張ってろよ?」


〔うん〕



「馬鹿ッ アイツは呪い憑きだ。お前独りで――」



「『勝てると思っているのか』…か?」


祈響は薄く笑う。



「……勝算は」



「無いとでも?」


その自信は何処からくるのだ、と言わんばかりの表情の副リーダーを見やり、祈響はニ、と微笑んだ。



「……死体に戻ったら承知しないからな、祈響」



背を向けるリーダーに零はポツリと一言。



対して当の本人は優雅に微笑み、銀糸を夜風になびかせた。



「当然」








「…残ったよ…私だけは……だから、待ってるから…私達が『生まれた』場所で…たったひとりの味方の…あなたを」


カツン、と夜風に響いた靴音に“呪い憑き”は振り返る。



「…逝く前の言葉はそれだけか?」



息ひとつ乱さず、美貌の青年は立っていた。



「また邪魔するの…? 生まれ変わった私は…あの人との約束の場所へ…だから……」



ビリ、と空気が震える。


「邪魔……しないでぇえええッ!」



殺意を剥き出しにして向かってくる呪い憑きを目前に、祈響は冷笑をひとつこぼした。



「―――お前に此処以外に居られるところなんて存在しないんだよ。“理想郷”へ辿り着くのはオレ達だ」


青年を取り巻く漆黒の鎖が蠢く。



「―――……消えろ」

骨の軋む音。ぽたりと落ちる紅い雫。



「……いたい…痛い…痛いよ……」


“呪い憑き”は子供のように呻く。


祈響は薄く笑うがその腕からは地に落ちる紅が滴っていた。



それは“呪い憑き”と寸分変わらぬ箇所。



「……成程ね。痛みの『共有』と言うわけか」


己の受けた直接的な痛みを対象者へ強制的に数倍にして返す。


“肉を切らせて骨を絶つ”と言うわけだ、と祈響は唇を歪ませる。



「馬…鹿……ね…私は死なない、わ…死ぬ、のは、あなたのほう……」



心ここに在らずの表情で言葉を紡ぐ“呪い憑き”を前に、祈響は淡々と告げた。



「オレは死なないさ。どんな事があろうと、『アイツ』がいる限り、な」


血を払い、美貌の青年は笑う。



「――覚悟しろ。残念だが、お前はどう足掻こうと“天国”には逝けないらしいぞ」


闇が銀糸を揺らす。青年は己の左目に片手を翳した。



「ウチの同胞を喰った罪は重いぞ? “呪い憑き”」



祈響は一旦眼を伏せる。


紅血の海に沈む。

浸入する、紅。

溺れる。



フ、と再び開かれた瞳は――――より紅く、紅く。


「…終わりだ」


氷のような声音が、終焉を告げる。

漆黒の鎖が、まるで命あるもののように、うねる。



交錯。



咆哮。



翻る。



ナイフ。



紅い月。



漆黒の鎖。



闇。



静寂。



祈響はゆっくりと口元の血を拭った。

体を痙攣させながら呻く呪い憑きを血色の瞳で一瞥する。



「―――……ッ」



ズキン、と鈍い痛みを伴いながら、左目が疼く。生き血を求める獣のように。


“欲しい”


“血が欲しい”


“お前の血が欲しい”と。


「悪いがもう少し大人しくしてもらおうか……?」



自嘲めいた口調で問い掛けるのは、別の鼓動を刻む左の瞳。


まるでそこだけが別の存在であるかのように、青年の動悸とは別の鼓動を刻み続けている。



だが刹那、唐突に目前の“呪い憑き”が苦悶の表情を浮かべ己の喉元に手を伸ばした。



「あ、がぁ…ぁ」



喉元を自ら絞め始め―――耳障りな慟哭を最期に動かなくなった。



まるで、石化したかのように。


まるで操り糸のきれた人形のように。



「……死体に…戻ったのか…」



“もとあるべき”姿に。


そしてこの“楽園”を追放され遅かれ早かれ“執行人”によって闇に葬られるのだ。


かきむしられた喉元は紅く、最期の苦痛を物語っている。



「……送ってやれなくて悪かったな」



祈響は静かにそう呟き、事切れた“呪い憑き”の元に屈みこむ。


そこでふと気付く。


「……これは……」





事切れた“呪い憑き”の紅く染まった首のあたり。 刺青であろう紋章がかいまみえる。



「……蝶…?」


それは蒼空に舞う華。


不意にヒラ、と頬をすり抜けた“本物の”それを片手で掴み、祈響は冷笑を浮かべる。


粉々になった蝶々を手のひらから夜風に放ち、立ち上がった。



「…なかなか小賢しい真似をしてくれるな」


銀糸をかきあげ、冷ややかな声音でそう呟くと、零達が居るであろう廃墟へと踵を返した。




ほどなくして、夜が明けた。


「……奴は」



「あぁ…お前の仇はバッチリとってきてやったよ」



零の問いに薄く笑い、祈響は由良と共に階段を降りる。


最後の一段を降りたところでふわりと銀糸が揺れた。


「…だが、この“ゲーム”には観客が居るようだ」



〔観客?〕



「それも随分と悪趣味な趣向の持ち主らしい」



「…何が言いたい」



憮然として問う副リーダーを振り返り、祈響は僅か血色の瞳を細めた。



「…この依頼は……まだ終わっていない」


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