卒業
底辺スレ晒し中のタグを追加し、小説情報を開く。
反映するまで、更新を連打。
更新を確認して、スレに晒し内容を書き込んだ。
しばらく、反応がない。
これは、読んでくれている、と思った。
作品はやや否定もあったが、概ね高評価。
次は底辺脱出出来るよ、とも言われた。
正直「日間乗ってる奴晒されても扱いに困るわ」
という、スレ民の戸惑いも伝わってきた。
ありがたかったが、恐らくしばらく「次」はない。
ただ、「底辺スレで一定の評価」
この目標は、達成できた。
そしてしばらくして小説情報を見ると。
ポイントが動いていた。
ここで彼らの名誉の為に言っておく。
確かに、晒しを行うと、晒したことへのある種の「ご褒美」的な評価やブクマをする人も、ゼロではない。
ただ、基本的にはその作品が自分にとってブクマ、評価をするに値するかをきちんと判断する人が大半だと思う。
もしかしたら、たまたま、そのタイミングでスレなど知らない人達がポイントを入れてくれたのかも知れない。
これは私の妄想かも知れない。
全てのスレ民ではなく、もちろん中には
「ケッ、売名で晒しやがって」
「打ち上げ目的あざとい」
書き込まなくても、そう思った人もいるだろう。
だけど、私は
「いい話書けたな、お前これで卒業してもいいよ」
「力貸してやるから、もう少し、日間で戦ってこい」
そう言って貰った気がした。
ランキングが更新された。
39位。
上位50の力は、言葉通り桁違いだった。
一時間あたり数百だったPVは、千を越えた。
そして、4月11日に入ってすぐ。
所用があり、ちらちらとしかスマホが確認できない中。
「ブックマーク 103」
チラッと見て、すぐに閉じた。
手が空いてすぐ、底辺スレに卒業を報告した。
「25000字で卒業とかうそやろ」
そんなレスを見て、思った。
違う、俺にはそれしか無かった。
そしてそれすら、みんなの力を借りた。
でも、卒業者はレスしないのがルールだ。
この感謝の気持ちを、力を貸してくれた底辺スレの人間に伝えたい、そう思った。
本来なら、今も日間にいる作品に力を注いで、更なる上を目指すべきなのかもしれない。
でも、私の中では、この気持ちを伝えることの方が、遥かに優先だった。
ちなみにこのエッセイをスレで匂わせる為にレスすると、「消えろ」「市ね」とありがたい言葉を頂いた。
底辺スレを卒業し、晒すことができなくなった。
そして今思うこと。
──次、晒したくなったら、初心者スレに晒すわ、どうせお前ら、そっちも見てんだろ、と。
完
※このエッセイで「晒し」を考えた方、必ずスレのルールをよく理解し、厳守してください。
それができない方は、はっきりいってろくな作品は書けません。
大事なことなので、何度でも言います。