ざまぁなしでハイファンのランキングを駆け上がった話。解説:俺は何度でもお前を追放するを書いた理由
はい。
俺は何度でもお前を追放する、という作品を書きました。
嬉しいことにポイントは伸び、一週間ほどハイファンの表紙にいました。
今朝もいましたが、そろそろ落ちるでしょう。
とりあえず月間でも8位となり、トップページに載ることができました。
さて、前話で申し上げたように書いた理由の一番は「思いついたから」の一言に尽きます。
そして、思いついてからプロットも書かず、話は考えながら追加して一日で書き上げました。
約三万五千字を一日。
結構頑張った。
ただ、そこに至る道は別に一日ではありませんでしたよ、みたいなのが今回の話です。
元々、今回の話に近い構想はずっとありました。
本来の話は、追放の場面で追放側のリーダーに記憶が蘇ります。
「あ、これ⋯⋯あのゲームの追放の場面だ!」
そう、本来はゲーム内転移とか、異世界転生みたいな構想でした。
破滅フラグ回避型ストーリー、ですね。
主人公が、このあと覚醒する人物を、急に意見を翻して追放を食い止めるも、その人物が相変わらず覚醒せず足を引っ張り、不満が募るパーティメンバーとの板挟みになりながらも宥め、「はよ覚醒せいや!」みたいな話。
でもなぁ、という感じで書く気が起こりませんでした。
一つは、異世界転生タグによる隔離。
もう一つは、どうやってもコメディになる、という点。
流行の逆張りでコメディだと限界がある、というのは「やたら転生を繰り返す男、あらゆる最強を駆逐する」で感じていましたし、もっと言えばこの話はどう締めるのか一切見えてこない、という点がありました。
なので、書くことなく頭の隅にあったわけです。
しっかりは覚えていませんが、たぶん一年以上前に思いついた話でした。
で、農閑期の英雄が書籍化し、そこでちょっと自分の執筆スタンスをリセットしよう、と思いました。
読者受け<書きたいものを書き散らす
にシフトしました。
というのも、なろうのランキングに掲載されるって、強烈な体験なんですよ。
中毒性が凄い。
自分も思ってました。
また、ランキングに載りたい、と。
その為、ランキングに掲載される為の話を書きたい、そして書籍化したい、という欲求が強くなってる、と感じました。
ただ、そうなると流行り、いわゆる「追放、ざまあ」というのが、簡単に載る方法だな、と感じてました。
書ける書けないで言えば、たぶん書ける、と思いました。
というか、実際書いてみたりしました。
ただ、筆が全然進まない。
そこで思ったのが「自分の好きをとりあえず書き散らそう」でした。
ただ、このエッセイでも散々偉そうに言ってきたし、なろうで受けることから逃げるなみたいなこと言っておいてなんだかなぁ、ということも感じてました。
で、ですね。
本来、私は流行に乗るのがあまり好きではないです。
あまり良い例えではないですが、最近だと「チー牛」なる言葉がありますよね?
ちょっと人をバカにするニュアンスを含んだ言葉です。
知らない方はググってみてください。
この「チー牛」という言葉、考えた方には申し訳ないのですが、私にはあまり刺さりませんでした。
いや、チーズ牛丼なんてオタクに限らず食うだろ、と。
だから、この言葉を、私が仮に人を小馬鹿にするために使うとしたら
「アイツ、チー牛とかいう的外れな言葉喜んで使ってそう」
となります。
喜んで使ってる人、ゴメンね。
例えば、の話なので。
この、一種ひねくれた発想というか、本流ではない考え方をするのが自分なので、単純な流行作の再生産みたいなことに凄まじい抵抗感がありました。
つまり、ランキングに載るという中毒性に、私の抵抗感が勝利した、とも言えます。
だから思いました。
なろうで人気が出ると言われる要素、その真逆。
つまり、なろうで人気を出そうとするなら、やってはいけないと言われてるもので、だけど、自分が好きな要素。
それをぶち込んで、ランキングに載ってやる、です。
また、過去の自分がやったことに再現性はあるのか? という問い。
三万字で面白い話書いて、完結ブーストでランキング入り、です。
つまり、農閑期でやったことが今は通用しないなら、このエッセイでそれは伝えなきゃな、という思いです。
もうなろうでは古い手法となってるなら、真似してももう無理だよ、という事ですね。
ではここから先は、できれば本編読了後に読んで頂ければと思います。
読むのが早い人なら、一時間もかからないはずです。
読んだ? 信じますよ?
主人公が最強じゃないと人気を出しにくい。
だから主人公は最強じゃなくしました。
主人公が挫折するようなイベントは忌避すべきだ、ストレスフリーにしなければならない。
主人公には、ストレスしかありません。
なろうでは、いわゆる鬱展開は避けられる、ブラバされる、と言われています。
だから私は、あえて主人公を糞尿塗れにして殺しました。
なろうで過去編は厳禁!
この小説の見所は、過去編です。
というか物語の構成、その殆どが過去です。
ただ、流行を追った部分もあります。
それは長文タイトルであり、追放です。
今回の作品というのは、実はテンプレそのままの主人公追放物です。
ただ、主人公が追放されてるのはパーティーではなく「世間」とか「運命」です。
何をやっても、それに恵まれない。
だからこそ、エンディングで主人公が報われたとき、読んだ人は元パーティーメンバーにざまあした以上のカタルシスを得るわけです。
という事で再現性について。
三万字でも、読者に面白いと思ってもらえるなら、ランキングには載れます。
以上。
では、また何かあれば。




