表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/38

なろうは新人が不利すぎる?

 ちょっと前に私はこう書きました。


「追放ざまぁは書かない」


 と。


 書いちゃいましたね、すみません。

 私はそういう人間です。


 ま、ちょっと違うと言えば違いますが。


 なんで書いたか⋯⋯一番は「話が思い浮かんだから」です。

 それ以外にも色々ありますが、その辺はそのうち書きます、いや書かないって言っておいて書いたので、書くかもしれないにしておきます。


 さて。


 いつものようにネットの海をさまよっていたところ、このような意見に出会いました。


「小説家になろう」は、新人作家や中堅がベテランと同じ土俵で戦うにはハンデが大きすぎる、といった意見でした。


 はい、この意見には全肯定です。

 確かにそうだ。


 でも、反面こうも思います。


 新人や中堅がベテランと戦うのにほとんどハンデがなく、同じ土俵で戦えるエンタメ業界って、何? と。

 ほとんどそうなんじゃないの? と思います。


 たとえばお笑い界。

 よく上が塞がってるから新人が司会者になりにくいとか、そういう意見は見かけます。


 でも、その人たちがお笑いというもの、その立場を高めたからこそ、お笑い芸人がTVに溢れるほど出れる状況にしてくれた、って側面もあるわけです。

 厳しい言い方すれば、一昔前なら淘汰されていたレベルの才能でも、お笑い芸人として端っこに残れる、といった見方ですね。


 いや、本当にそうか知らないけど。


 お笑い芸人を目指すということが、やや特別ではなくなった、と言えるかもしれません。

 よく、関西弁を全国区にした功労者として何人かの芸人さんが上げられますが「もう役目終わったから、邪魔だからどいて」っていう新人、どう思います?

 もちろん例え功労者であっても、劣化して実力が無くなってるなら別ですが。



 小説家になろうでいえば、恐らく最初は書籍化なんて普通の事ではなかったはず。


 その状況で、先駆者たちが書籍化されるかどうかもわからない状況の中で、名作を書き、それを出版社が書籍化し、売れた。


 それがあるからこそ、日間一位を取れば書籍化されやすい、そしてそれまで以上に利用者が増え、大量の読者を抱えているという、今のなろうの状況があるわけです。


 昔ならブクマどころかPVすら0のレベルの話でさえ、50とか100とかPV得られる、みたいな。


 もっと言ってしまえば「過去の名作のレベルに達してしなくても、書籍化するチャンスがある」と、私は自分の経験を踏まえ思ってます。


 その恩恵にはあやかりたいけど、ベテランは邪魔?

 うーん。


 あたりまえですが、実績ってのは積み重ねです。

 積み重ねがあるから、「この人の作品なら読んでみよう」、「アニメ化もされてるんだから、面白いだろう」と思われやすく、他より読まれる上で有利。


 あたりまえじゃないですか?


 もっと言えば、なろうからの書籍化が商売になる、という実績があるから、今の状況があるわけです。


 それが、現状しか見えないと


「ランキングにいる書籍化作家、あいつら邪魔だな」


 になりませんか?


 B'zが新曲出すと邦楽ランキング一位になっちゃうから、B'zの曲はランキングから排除しませんか? みたいな意見。


 いうなれば、新人作家には下駄を履かせましょう、ということ。

 私はそこに「徒競走はみんなで手を繋いで」みたいな、いびつな平等主義を感じてしまいます。


 漫画雑誌で、アニメ化を機に作品がアンケート上位になった。

 それじゃあ新人きついから、アニメ化作品はアンケート別枠で。

 そんな理屈がまかり通りますかね?

 その作品がアンケートの結果支持を全然得ていないのに、アニメ化したから残す、とかならいびつだし、そういう作品は排除しよう、というのならわかりますが。


 もっと言えば、競争の観点からみた場合、健全ですかね?

 それってよく批判される「新人アーティストを事務所の力でごり押し」みたいなのに近い発想なのでは?


 それでデビューしたところで、実力が足りなかったら叩かれて苦労するのは本人だったりするんですけどね。

 

 漫画雑誌なら、読み切りの掲載でさえ熾烈な競争があります。

 それは、読者に見られる事さえなく消えていく作品の中から、一握りが読み切りとして掲載され、読者アンケートという審判を経て、初めて連載となり、その連載もアンケートを取れなければ打ち切り。


 一方、とりあえず作品を投稿しさえすれば、読者に見てもらえるチャンスがある小説家になろう。

 昨日小説を書き始めた人間が、今日打ち上がる可能性すらあるのです。


 もちろん、新人作家の発掘に日の目を当てるのは大事だと思います。

 さまざまな作品が読まれるシステム、それはあったほうが良いと思います。

 ランキングの一極集中の現状に対するテコ入れ、ですね。


 検索機能の強化や、AIによる作品オススメ機能とか、そういう奴ですね。


 好みの似通った読み手が、実際読んでいる作品がオススメされる機能とか。


 実際、私もYouTubeなんかだともうあまり検索しなくても好みの動画がバンバン表示されますし、そういうのがあれば良いかなーとは思います。


 


 でも、実績が否定される仕組みになってしまったら、いざ自分が書籍化を含めた実績を重ねた場合を想像してみると。


 積み重ねた結果、たくさんのファンができた。

 でも、そのせいで排除される。

 だから毎回毎回一からやらなければいけない。

 

 いざ自分がその立場になったら、きつくありません?


 積み重ねることが、ほとんど意味を為さないサイト。

 どれだけ結果を出しても、いつまでも新人扱い。


 才能がある人ほど、離れると思いますけどね。




 何かを排除することよりも、後発組は不利、それはもう受け入れた上で、自分がこれから何を積み重ねることが先に繋がるのか、それを考えた方が良いのでは?


 などと思った次第。


 一気に自分が報われるようになってほしい、何てことは考えない方が良いと思います、というか、私はそう思うようにします。


 いつも通り、その辺はそれぞれの考えなので、それぞれが考えてください、報告は不要です。


 でもさ。


 きついよね、実際私もほとんど毎回一からだからなぁ。


 今回ランキングに載った作品にしても、完結した時点での結果は



感想 1

レビュー 0

ブクマ 37

累計pt 216

日間pt 48

週間pt 170

月間pt 170

四半期pt 170

年間pt 170

評価者数 15


 と、書籍化作家としてのメリットなんてほとんど感じませんでしたからね?



 だから気持ちはとてもわかる、わかるぞー。


 結果、それが伸びて、今回運良くランキング入り。

 じゃあさらに積み重ねていこう、などと思った次第。


 個人的には、書籍化作家だからという下駄は、今のところ感じてません。


 書籍化したところで、ほとんどの新作伸びてないし。


 履かせてー、下駄ー! 一本歯でもいいからぁー!


 



 てなわけで、また何かあれば。

 


 

 


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ベテランと新人の最大の差は知名度にあると思います どれほど面白い小説を書けたとしても、見る人がいなければ始まらないですし 言い方は悪いですが知名度さえあればもはやギャグとしか言えないよう…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ