晒し
※このエッセイで「晒し」を考えた方、必ずスレのルールをよく理解し、厳守してください。
それができない方は、はっきりいってろくな作品は書けません。
底辺スレには、私と同じように苦しんでいるものが多数いた。
ブクマの増減に一喜一憂し、自作が読まれない事に嘆く。
いわゆる「なろうテンプレ」から自作が外れていることをプライドにするものなど、様々だ。
そんな底辺スレで、私は興味深いものを発見する。
「晒し」だ。
自作をスレの住人に見せ、改善点や感想を求める行為。
私は、飢えていた、自作を読んだ人の生の声に。
どうせ「なろう」に作品を晒しているのだから、良いだろう、そう思い、自作「夫婦喧嘩で最強調教」を底辺スレに晒した。
……酷評だった。
「調教? 意味がわからない」
「説明が多い」
「一話で読むのやめた」
中には体毛もやや濃く、「昭和の男前(男前じゃない)」と言われる、男臭い私を「これだから女作家は……」と女性作家認定するものまでいた。
私は自作を読んで貰った礼を述べ、スゴスゴと退散した。
……しかし。
彼らの指摘には頷ける部分もあった。
「主人公が、主人公ではなくヒロインの奴隷だ」
「オヤジの方がキャラが立っている」
などなど。
ただ、タイトルに関しては、言っている事は充分わかるのだが、長文タイトルは躊躇われた。
実は読んで貰えればわかるのだが、この夫婦喧嘩というのは作品内でダブルミーニング的に一章最後で扱われていた。
なので、この夫婦喧嘩というのを変えるのはちょっと、と思った。
なので「夫婦喧嘩で最強モード ~世界を不遜に解析セヨ~」という、わけのわからないタイトルに変更した(後日副題は気に入らなくて消した)。
そしてヒロイン、実は当初はもっとざっくばらんとした印象のキャラだった。
それを語尾や会話を書き直し、可愛らしいイメージへと変え、主人公が主、ヒロインが従という形に変更した。
そして主人公のキャラを少しでも変えようと、無理やり同行させるのではなく主人公が自発的に同行する、あとは主人公のエピソードとして急遽二話目を挿入した。
こんな小手先の魔改造をしたところで、別にブクマは増えなかった。
ちなみにこちらの作品、話数がたまって一気にアルファポリスに投稿したところ、Hotランキングに乗り、一時期お気に入りが500(今は減って450ほど)となった。
これは大変貴重な経験だった。
私はなろうではないが、ここでWeb小説の「ランキング」というものの強さを体感した。
なので話数があってもブクマがなかなかつかないとお嘆きの方は、複数のサイトに登録してチャレンジするのをおすすめする。
そんな中アルファポリスでこの作品に対して初めて「感想」が来た。
「ヒロイン可愛い」
そう、底辺スレで指摘され、変更した部分だった。
そんな中、私は底辺スレで二回目の晒しをした。
「ほぼ神の男は、天使によくしかられる」
これは現在のタイトルで、正直旧タイトルは忘れた。
※追記 活動報告に残っていた。
「レベル65那由多の男、洗濯をする」
そして、今とは全然違う話だった。
主人公は今と同じ「レベル65那由多」の男だが
「シーツ干すのに邪魔だから魔王を倒す」
ただそれだけの話だった。
この短編が好評なら、連載に変える、いわば叩き台としての作品だった。
これも、酷評だった。
「数字がわかりにくい」
「出落ち感がひどい」
「お前の感覚はちょっとズレている」
「ここまで読んで何も残らないものも珍しい」
このような意見を貰い、今の形に変えた。
しかし、これをまた底辺スレに晒すのは躊躇われたので、似たようなスレである「初心者作家が集うスレ」に晒した。
結果、ちょっとだけ好意的な意見もあるにせよ、基本は否定的だった。
「この作品の楽しみ方がわからない」
「描写が足りない」
「いい話にしたいがためか、中途半端」
など。
彼らの意見を聞きながら
「いつか底辺スレで好評を貰う!」
これは私の目標となった。
※このエッセイで「晒し」を考えた方、必ずスレのルールをよく理解し、厳守してください。
それができない方は、はっきりいってろくな作品は書けません。
大事なことなので二回言いました。