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  作者: 奥野鷹弘
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 僕は、生まれる前から「海」が好きだったような気がする。

 どこか懐かしくて温かい、そしてどこか現実染みていて激しい…言ってみれば両親のような想い。


 この海に想いを馳せる人は少なくない。


 例えば、ほんの数か月前に失恋のような片想いのはしくれなような男子がやってきた。なんでもバイト先で色々な人と出逢い、ステージを作り、想いを積み上げ、恋を終えたとかなんとか。その男子にとってみれば、同性がどうのこうのとか口にしていたが…その前に「同じ奴が居たよっ。」とか突っ込んでやりたくてうずうずしたが辞めてあげた。だってそいつ、あまりにも純粋な眼で語っていたからバカに出来なかった。もう一人は悔やんでいたが、そいつにはビシッと虐めてやった。人を殺そうとしたんだ。だから、反省をさせるために沖のほうまで貝取りに行かせた。驚いたほどに、一杯取ってきやがって「戻して来いッ!!」て怒鳴ったけどな。



 それにしても世の中は物騒になった。バイトの仲間の命を奪うとか…逮捕された男を見ていて腹が立った。こんなにも腹立たしくなったの久しぶりだ。飛び跳ねた魚を食らう鳥より、残酷だ。そのあとに玄関の脇に鳥の骨が落ちていて、一瞬、あの事件のあの…いや、違う。バーべーキューの残骸と思い出すまでは夜も寝れなかったことか…。「犯人が捕まって好かったね」だなんて、云えないと思った。だってそれは、ひとつの出来事にしか過ぎないからさ。この世界、何億人という中で…人は人を憎みあっている。それは事実。何にも変わりはしない。だから、余計に自分が怖くなってしまった。




 はてさて、それはそうと…この砂浜のメッセージは何だかな。

 「SOS」

 大きく流木で書きやがって、悲しげに横たわっているじゃないか。まるで、流木が「助けて」と告げてるみたいだ。


 それにしても何が「助けて」なんだ?何か悩みでもあるなら、カウンセラーでも心療内科でも行ってこいよ。僕には、何にも出来やしないよ。書くなら、波打ち際だな。そこなら良い。海が、その色んな悩みを抱えて消し去ってくれるよ。だけどまぁ、前回より月日の感覚があいてるようだから安心するぜい。だってその前は、一週間置だったからな~。「なら、ずっとココにいろ!!」て、海に叫んでしまったからな。うん、安心だ。




 「お茶…入ったよ。」

 「うん、わかった~。」まぁ、彼女が呼んでいることだし…家に一度入るか。 

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