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桐谷雫の問題

前書きって何書けば良いんだろうww

前回のあらすじ爽やかイケメンに出会った、そして、いじめに合っている小学生を見つけた





俺が女の子に近づいていっても、向こうは俺には気づかないのか、それとも興味がないのか遠くをボーと眺めている。


心ここに有らずって感じだな


「一緒に遊ばないのか?」


俺が話しかけると、肩をビクッと震わせこっちを向いた、気づいてなかったみたいだ。


驚かせちゃったか?


「あ、悪い、驚かせるつもりはなかったんだ」


すると女の子は小さく笑いながら

「別にいいよ、私が向こうに行っても空気悪くなるだけだし」

とポツリと言う


この子は自分の状況がちゃんとわかっていた。


今自分があの中に入っていっても高校生がいるから外面は仲良くしてくれるだろうが、空気は完全に悪くなり下手したら今後いじめが激化する可能性もある。


それなら、ここで俺がとる手段は

この子達の仲を修復させてやることでもいじめをなくすことでもない、そんなことは外部の人間ができるわけがない、そういうのは自分達がどうにかしなきゃどうにもならない、だから俺ができることは……


「そうか、なら横いいか?」



「え……?」


女の子は目をぱちくり開けて驚いている、どうやら自分を向こうの子達のところにつれてきたと思ったのだろう。


「ふーん、ま、それなら横いいけど」


「そうか、ありがとな」


俺は少し離れた位置に座る


これが俺とこの女の子のちょうど良い距離感だと思う、近すぎず遠すぎず


冬だから風は冷たいが日光は暖かい

こういう日に昼寝もいいだろう


そうやって横になっていると女の子は俺のことが気になっているのか話しかけてくる。


「……暇なの?」


「ん?ああ、超暇だな」


小学生の面倒は秋月達高校生組が世話してくれてるし、審判とかは教師が今している。


蓮見はと言うと校舎の陰に座ってみんなを眺めていた。


これ本当に俺達必要あったのか?


まっ金くれるからいいけど


俺は適当に話題を探した


「どうだ学校生活楽しいか?」


「……つまんないよ」

と女の子はほんとにつまらなさそうに言う


なんか小学生ぽくないなと俺は思った、どこか大人びた感じとは違う。なんか自分から大人ぶってる感じだ、自分は周りと違う、だから一人でも平気だ、雰囲気がそんな風に言ってるように思える、でもたぶん周りの空気がこの子をそんな風に振る舞わせているんだ。


……そこが俺と違うか、俺は自分から一人になったが、この子は周りに強制的に一人にされたのだろう。


「だよな」


俺はなんかおかしくなり苦笑する


この子はまだ大丈夫だ、そう思えた。


女の子はその様子を見て不思議に思ったのか


「先輩も楽しくないの?」

と聞いてきた。


「夏川一色だ、呼び捨てでいいぞ。」


「うーん、なら一色って呼ぶ」


と笑った、今日はじめて笑ってくれた、笑うと普通にかわいいじゃないか。


「私の名前は桐谷雫」


「へー良い名前だな」


「うん、私も気に入ってる」

雫はニカーッと笑う

そんな無邪気な笑顔はちゃんと小学生の笑顔だ、でもその笑顔も一瞬でまた俯いてしまった。


「なんで、一色は学校楽しくないの?友達とかいないの?」

長い髪で雫の表情が読めないけどきっと悲しい顔をしていると声から予想できる。


「友達はいないな、別に必要ないしな俺には勉強も別に楽しくないし」

俺は肩をすくめて冗談っぽくおどけて見せる。


それを聞いて雫は少しの間黙って、意を決したのか口を開く


「…一人だと寂しくないの?」


その雫の質問で俺は確信する。


やはり雫は一人でいることに不安だったのだろう。

「ああ寂しくないよ」


「なんで?周りは友達いるのに自分だけ一人なんだよ?」



ならまだ可能性はある



俺みたく絶望していないなら…


この子を助けてやりたい、どうにかしてあげたい


しかし方法がない、先程もコノハと話したが俺にはどうしようもない、こういうのは当事者達が何とかしないと、少しの間考えていると今まで黙っていたコノハが俺の耳元で囁く

「方法はあるよ」

その一言で十分だった。


それを聞き


「わかった」


ありがと、と小さな声で囁く


雫を見ると真剣な眼差しで質問の答えを待っている。


まずは俺の実体験をもとにその質問に答えよう


「別に友達がいつもプラスに働くって訳じゃない、時にはマイナスに働く場合もある。」


「え?」


俺は胸を叩き自信満々に

「それを今日これから見してやるよ」

と立ち上がる。



俺はその後雫と別れ一人校内の男子トイレに向かった。


雫はもう少しあのまま座っていると言った。


その姿は一人寂しそうだった。


そんな雫を一人置いていくのはこころ苦しかったが今はコノハと話すのが先だ



男子トイレに入るとそこは当たり前だが無人だった、窓からは子供たちの楽しそうな声が聞こえる

しかしきっとそこに雫の声は入ってないだろう。


俺は男子トイレの壁に寄り添って大きく息を吐く


「はぁーー、くそっ何で俺はさっき会ったばっかりの小学生にここまで感情移入しちまってるんだよ」


誰もいない男子トイレで一人言のように呟いたが、ちゃんと返事があった。

最低な返事が


「そりゃ君がロリコンだからじゃない?」


コノハはそう言いながらその姿を表す、間近で見ると相変わらず綺麗な銀髪だ


「で、さっきの方法ってのはなんなんだ?」


「さっきはあんなにカッコつけてたのに、結局は僕が考えるのかー」

やれやれと大袈裟に首をふる

「お前が言ったんだろ、方法があるって」

「あるけど教えるとは言ってないよ」

とコノハは意地悪な笑みを浮かべる


「なっ……!!」


俺はその態度に無性に腹が立つ

目の前にあの子を救う方法があるのに、それを教えないコノハに


「だってあの子助けても僕に利益ないし」


コノハはヘラヘラ笑う、そしてこう続ける


人は自分のためにしか動けない


「これは君が言った言葉だよ、なのに何でその君が、得もない事をしようとするの?君はなんのためにあの子を助けようとするの?」


コノハは俺を責めるように問う


「………」


俺はその質問に答えれなかった。

考えてみても、確かに俺がこんなことするのは普通ありえない、あの子を助けても俺に得はない、逆に損をする可能性の方が高い


なら、なんで……なんであのこの事がこんなにも気になる、コノハが言ったように俺がロリコンだからか、な訳無いか、俺は年上の方が好きだ

ならなんで………


ふと雫の寂しそうな顔が頭に浮かんだ


あのすべてを悟ったような大人びた表情



……そっかあの子は俺に似てるんだ。


まるでおれ自身なんだ


なら答えは簡単だ、いつも通り、自己中に動けば良い


「…コノハ知恵を貸してくれ」

「なんで?あの子助けても君に得はないよ?」


さっきからコノハの言い方はまるで俺を試しているような物言いだ


だがそんなの知るか、コノハが俺に何を期待しているのか知らないが俺はそんなのに答える義理はない


「得なんてこの場合関係ない、だってこれから俺は俺自身のために動くんだから、自分のために動くのに理由がいるか!!」


それを聞きコノハは大声で笑い始めた。


「あははははははははー!」


一通り笑い尽くしたのか

コノハは息を整えて静かに言った。


「ふー、予想外だよ、いーちゃん、、でも君らしい答えだ、うん、良いよ教えてあげる、あの子の救い方…いや救い方じゃないか壊し方のヒントを」


と最後に意味深なことを言った。


「壊し方?何をいってるんだよ?」


俺は意味が分からなかった。


コノハは

「簡単なことだよ」

とニコニコしながら首をコテッとかしげながら言う


「簡単なこと?」



「んーそうだよ、仲間はずれにされてるならその仲間を無くせば良いってこと、桐谷雫をどうにかするんじゃなくて、その周りの環境を変えるのが一番簡単だよ」

とコノハは悪魔のように笑って言いのけた。


普通に考えれば常軌を逸してる案だ



しかし俺にはとても良い案に思えた、逆にそれしか方法がないと思った。



「……周りの関係もを壊すって事か、確かにそうすれば仲間外れが起きなくなる。」


でもどうやって……これ以上コノハには頼りたくない


コノハはヒントをくれた、なら後は俺が考えるんだ、考え尽くすんだ、自分のためにあの子のために


「ふふ、考えてるね、方法はきっと沢山あるよ、けど正解なんて多分1個もないと思うよ」


コノハは諭すように言う



確かに俺が今思い付いた何個かの案も誰かが傷ついてしまう


どの方法をとっても誰かは傷つく……なら優先順位を考えろ、


言うまでもなく第一は雫だ


他は全て同位だ、いや同位じゃない、もう一人優先順位が最低な奴がいたじゃないか。

身近に傷ついても全く気にしないやつが


こんな案を思い付くなんて俺はどれだけひねくれてるんだよと思う、けどそんな自分も嫌じゃないと思える自分がいた。



「ふーん、なんか良い案が出たようだね」


「ああ、コノハ力を貸してくれるか?」


「勿論、でもどういう風にやるの?」



俺はコノハに話した、俺が思いついた最悪な案を、とてもひねくれている考えを

俺の思いを

それを聞きコノハは乾いた声で笑う

「ははっなんかすごいこと思い付くね、僕が考えてたのと大部違うよ」


「そうか、で、どうだ、成功率どれくらいだと思う?」


コノハは腕を組みうーんと考える


「良くて20%だよね」


「それだけか」


俺が見積もってた確率より意外と少なかった。


しかしコノハの言葉はまだ終わってなかった。


「でも」とコノハが言葉を続ける


「でも、僕が力を貸したら90%位にはなるかな」


コノハはニヒヒと笑う


それにつられて俺も笑う

「はっはははは、そうか、そうだよな便りにしてるぜ神様」


「ん、サポートはするけど大事なのは君だからね?」


「ああ、分かってるよ」



さー始めようかショータイムだ



俺はパチンと手を鳴らした。

なんかグダグダだよーー( ;∀;)

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