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「友達を作ろうと弱くなり恋人を作ると脆くなる」

いまだに主人公の名前を出せてない

前回までのあらすじ、自殺しようとしたら小学生みたいな神様に出会って異世界に誘われて泣かされた。



現在

俺とコノハは二人ベッドの上に座って向かい合っている。


俺は気恥ずかしくて前を向けない


まさか小学生に泣かされるとは……一生の不覚



「それで、その幸福ポイントってどうやったら効率良くたまるんだ?」


「そんなの簡単だよ、リア充になれば良いんだよ」


コノハはあっははと笑いながら言う


「リ…ア……充……だと」


俺がこの世でもっとも嫌いな言葉、そして一番縁のない言葉だ


「絶対無理だろ」


「まーいきなりは無理だから少しずつコツコツとね、塵も積もればなんとやらって言うしね。」


「コツコツとね……。」


「うん、だから、まずは友達を一人作ってみようか」

コノハは簡単に言ってのけたが、俺にとってはいきなりの難関だ。


ってか不可能な問題だ。


学校なんて敵しかいないんだから


「お前、今俺の学校での状況わかってるのか?」


「えっと、色々あって孤立してるで合ってるかな?」


まるで数学の問題の解答を答え合わせしてるかのように軽い感じて聞いてきた。


「……ああ、そうだよ」


「しかも自分から孤立していってる。」


「……まあな」



「でもそれはね、君はなにも悪くない、悪いのは)「違う」


俺はコノハの言葉を遮る


「悪いのはこの世界だよ、そしてそれをただ傍観しているお前ら神様だよ。」


事実だ、皆はただ流されているだけだ。この世界の波に、皆この世界の空気を読んでいるだけなんだ

だから誰も悪くない

そんな俺の言葉に対して

コノハはクスッと優しいねと笑う


それに対して俺はこう返す

俺は優しくなんかねーよこうやって何かのせいにしないと俺のもろい心が持たないんだからな…と


自虐的だねーと笑い俺の目線に合わせコノハはこう続ける




「でもね、この世界は残酷なのは人間が残酷だから


世界が生きづらいのは人間が全てを壊すから


世界が最悪なのは人間が良いものを無くすから


世界が終わるのは人間がなにも始めないから


世界が辛いのは人間が優しくないから

世界に希望が持てないのは人間が絶望しかしないから


だから世界が悪い=人間が悪いんだよ。」


「………」



「この腐った世界では

神様なんてなにもしてくれないよ。君の言う通り神様なんてただの傍観者だ。」




「はっ自分だって神様の癖に良く言うぜ」


「そうだね、でも僕は他の神様と違ってアウトドア派だから」

そう言いにひひと笑う


「俺はどちらかと言うとインドア派だよ」


「……僕は果物が好きだよ」


「俺は嫌いだ」


「俺は甘いもんが好きだ」


「僕は辛いものが好き」



「……」


「……」



「なんか僕達って」


「ああ」

俺たちは声を合わせて俺は肩をすくめてコノハは額を押さえてお互いに向けて言う

「「気が合わないな」」



その後学校に行く準備をし家を出る。なぜかコノハもふわふわ浮きながら俺についてきてる、11月に外はちらほら雪が降っている、

俺が住む北海道では既に自転車は乗れないくらい雪が積もっているので仕方なく歩きで学校に登校する。


「はぁー、本当なら今日学校行かなかったのにな」


独り言のように虚空にポツリとそう呟く


しかしコノハはちゃんと聞いていた。


「それは僕のお陰だね、僕がいなかったら君は自殺していたんだし……」そこで言葉がつまりコノハは少し言いづらそうにしかし決心したのかこう聞いてきた。


「……なんで自殺しようとしたの?」



「は?それは……」


「君の最近の過去を除いてみたけど、これといった自殺する原因はなかったよ?例えるなら最近財布なくしたくらいかな?」


それ1週間前の話!!


「おい、俺のプライバシーはそこまで筒抜けなのか」


「まー神様だからね」


こいつなんでもありか!?



いや、その後財布はちゃんと見つかったよ?鞄の底に入ってたよ


いやー超焦った、死ぬかと思ったって今その冗談はキツいか……


「俺が自殺しようとした理由か、まー自殺しようとは毎日思ってたんだ、それがたまたま気分的に今日になっただけだ、強いて言えばたまたま占いが最下位だったからかな」


「嘘つき……君はいつからそんなにひねくれちゃったんだい?」

と大きくため息をつきかわいそうな子を見るような目で見てきた。


……その目はやめて、それ本当に傷つくから


「だから、君は友達ができないんだよ」


「うるせーほっとけ、俺にはな持論があるんだよ」


「ふーん、聞いてあげるよ」


「友人を作ると弱くなり恋人を作ると脆くなる」


「へーーー」

棒読みだった、感情がこもってなさすぎる。

どや顔もスルーされたし、この子冷たくない!?




「それにしても占い信じるなんて意外とロマンチストだね」

コノハはあっさりと話題を変えた

今のを聞かなかったことにしやがった。


まあさっきのを深く追求されるのは俺も避けたいのでここはコノハの話題に乗っかるとしよう

「まあな、占いは意外と信じてるぜ都合が良いときだけな」


「はははっ君らしいね」


「そうだな、俺もこういう俺が大好きだぜ」


「ナルシスト」


「ナルシストのどこが悪い」


重い話のはずがいつのまにか笑い話になっていた。


さすがは笑いの神様ってとこか(笑)?


するとコノハがむーーと頬を膨らませ見つめられた

「今とても失礼なこと思われた気がするんだけど、」


「い……いえ滅相もございませんコノハ様」


なにこいつ、心まで読めるの?それは反則だろ


コノハは俺の謝罪に満足したのかご機嫌に戻った。



「ふむ、よろしい、許してしんぜよう、くるしゅうない」

どこの殿様だよお前。



教室につくともうほとんどの生徒が登校しており各人友達と話したり携帯をいじったりしている


俺が教室の扉をゆっくりと開けると一瞬皆の目線がこっちに移るが、俺だと分かるとすぐ興味を失いまた

友達と話したりケータイをいじり始めた。




この目線嫌いなんだよな、価値のないものを見たような目線



俺は黙って窓側後ろの端っこの自分の席に座る


コノハは学校に入ると何処かへ行ってしまった、なんか学校見学をしたいそうだ。



あいつ、僕がいる!!とか言ったくせに来て早々一人ででどこかに行っちまいやがった。


俺は大きく息を吐き出す。



「私の横でため息なんかつかないでくれる?私に不幸が移るわ」



俺に話しかけてきた、いや毒舌を吐いてきたのは蓮見楓


俺と席が横で普段は本を読んでいる。長い黒髪ストレートが特徴だ、

成績優秀でテストではいつも学年1位を保っている、そして何より男子にモてる

いわば完璧超人だ。


しかしそんな蓮見にも欠点がある


そうこの性格の悪さだ。


この口の悪さで告白してきた男子を何人も一刀両断してきた。

いわゆる

攻略不可能のキャラなのだ


そんな人に話しかけられたことにまた大きくため息をつく


「……それはなにに対してのため息なのかしら?」


目線は相変わらず本に注いでいる。


人と話すときは目を見て話しましょうと小学生の時教わらなかったのかこいつ


「いや、別になんでもねーよ」



「そう、それなら、もう二度と私の前で呼吸しないで」


「それは暗に俺に死ねと言っているのか?」


「あら、そう聞こえたかしら?」


「そうとしかいってねーだろお前」


こいつ口を開いたと思ったら俺を罵るってどんだけ俺のこと嫌いなの?泣くよ?


「貴方にお前呼ばわりされたくないわ、えっと…どちら様でしたっけ?」

と首をコテッと傾げて俺を見る


その仕草が思わず可愛いと思ってしまう。

やはり可愛いは絶対的正義か



「お前の方が失礼だろ、お前と俺はずっと席横だっただろ」


「…………」



無視だ



とうとう無視しやがった、そしてまた本をぺらっとめくり始めた。

よく見ると

俺を良いだけ罵って満足したのか口元が少しニヤッと笑っている。


「………はぁ」



これ以上なんかいっても俺の心が傷つくだけだからもうやめよう


そのまま机につっぷして寝る態勢に入った。これをしていればよっぽどのことがない限り誰も話しかけてこない、元々話しかけてくれる人何ていないけどな。


三時間目終了時


頭に酷い頭痛が襲う


「うぅー頭痛い」


頭がズキズキする、風邪か?


時計をチラッと見る


休み時間は残り五分

次は俺の嫌いな英語


「よし、保健室行くか」


静かに教室を出る。


その後保健室のベットを借りて寝ることにした。


保健室で俺は思う


蓮見と友達になれるか


否だ、あれとはもう関わりたくない、境遇は似たようなもんだが


あれとは相成れない気がする。


まっ友達なんて作ろうとして作れるもんじゃないからな


俺はそう思いながら目を閉じ意識を夢の中へと送る。

その

薄れる意識のなかで


友達を作ると弱くなる


それはおまえが経験してきて得た教訓だ、

なのにまた懲りずに友達を作ろうとしてるおまえがいる、おかしいだろ


そう、誰かが俺に言ったように思えた。


いやー恋人欲しいですねww

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