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4月8日

説明的になってしまいました。あれ?日記だからいいのかな?

次からはもうちょっと書き方を変えてみます。


お気に入り登録ありがとうございます(>_<)

 本日は星華白鳳学院の入学式でした。学院としては大きいのですが、各学年の人数は百人弱ぐらいです。

なので年の近い中等部と高等部は合同で行事をします。

 大きなホールは体育館、講堂、ダンスホールとありますが(お金持ち学校なので)本日の入学式は講堂で行われます。

 星華白鵬学院では高等部の入学試験は行われていません。ですので顔ぶれが変わる事はほとんどありません。(退学、編入以外で)


 1学年4クラス、30人前後で成績・家柄・知名度でクラスが決められます。差別だと思う人もいらっしゃるかもしれませんが、上手く考えられていて成績上位十名はどんな身分でもA組、11位から50位ぐらいまでは態度・評判でA組かB組。(白鵬の基準で)普通の家柄・中程度の成績の人はB組かC組。あまり成績の良くない人・目立たない人はC組、悪い意味で目立つ人(素行そこうとか)はD組というようになっているので、無用のトラブルも避けられています。

 家格が違うとどうしても上手く行かないことがあったりするのです。逆に成績が優秀だと、家格が劣っていてもなんとかなってしまうこともあります。

 これは中等部からの制度なので、クラスのメンバーにほとんど変化はありません。だから、クラスの団結力も他校に比べると高いと思います。


 私は今までと変わらずA組でした。私は現在学年4位なのですが、多分成績が50位ぐらいでもA組になったでしょう。私の後見人は一条となっているのです。

 しかし、仮にも一条の庇護を受けているものが大したことがないといわれるのは旦那様の顔に泥を塗ることになるし、私の後見が一条ということもおおやけにしていないので変な勘繰りをされないように上位をキープしています。

 (中等部ではどうしても3位の壁は越えられませんでした。高等部ではもっとがんばって超えて見せます!)

 初等部の頃から仲の良い佐河さがわ 真理まり日向ひなた 小春こはるも同じクラスでした。

 真理と小春ももちろんトップクラスのお嬢様です。真理は警視総監の娘、小春は大臣の娘です。身分違いの私ですが、二人が友達でいてくれることは本当に嬉しいです。

 また、小春が落ちないか心配していた彼氏の蓮月れんげつ かなめ君、彼と仲の良い周防すおう たける君、光沢こうさわ 彰人あきと君の3人も無事A組でした。

 この5人は、私と一条家との関係を知っている数少ない友人です。


 講堂に入りクラスごとのブースに座り入ってくる人を眺めていると中等部か高等部か直ぐにわかりました。

 中等部の人は緊張していて、高等部の人はとてもリラックスしています。

 中等部は保護者席が埋まりつつありますが、高等部はほとんど埋まってません(中等部の席よりも少ないのに)。高等部の方が色々と権限が大きいのですがあまり中等部と変わりがないので親も子も、‘節目‘という気持ちが薄いのです。

 そんながらがらの高等部保護者席の方からどよめきが起きたとき、私は顔を覆ってしまいました。

 左右前後から真理達や連月君達の声が聞こえてきましたがすべて無視しました。恥ずかしすぎます。

 そうっと後ろを見たら、予想通り旦那様・奥様、青柳のおじさま・おばさまの姿がありました。傍に父・母・翔の姿もありました。

 父たちには私を見つけると手を振ってくれたので振り返しましたが旦那様たちには目礼だけしました。

私が旦那様との関係を隠しているのを理解して下さっているからできることです。(それなら、来ないでほしいのですが…)

 皆さんの頭の中はなぜ一条の社長がいるのかということでいっぱいだったでしょう。


 式はとどこおりなく進み、生徒会長の挨拶によりみなさの頭の中の疑問が解消されたと思います。違う意味で頭がいっぱいになっていたようですが。

 中等部会長として燐様、高等部会長として亮様が挨拶なさったのです。

 お二人とも、俗にいうイケメンなので会場中の女性の心を奪っていらっしゃいました。

 男性の皆様は、息子のこの姿を見るために来たのかと納得なさったみたいでした。

 実際は私の入学式に来たんですけどね。(皆様と同じ考えが出来たらどんなに良かったか!朝、「さららを見に行くからね」と言われました。)


 帰りは父たちと帰り、久々に沢山話すことが出来ました。




 「いつも思うけどやっぱりつまらないわ。学校でさららちゃんと話ができないなんて」

 桜が日記から顔を上げて言う。

 「そうだね。まあ、いつまでも僕らとの関係を隠しておけると思ったら大間違いなんだけど。それに僕らがさららのことを恥だなんて思ったこと一度もないのにね…。どこから吹き込まれたんだか」

 「気づいたら一歩引くようになっていたからな。」

 「もしさららが誰かに言われてああなったならそいつに制裁をしないと」

 燐が悪魔のような笑顔で言う。亮も桜もあ、そいつ死んだなと思ったが特に何も言わなかった。みんなさららの態度を悲しんでいるのだ。

 「さららちゃんとの関係が公になったらお買物に行きたいわ」

 「今年からは何時でも桜のやりたい事をしたらいいさ」

 「どうして?」

 「今年は俺も燐も会長だからな。色々と改革が出来る」

 「よくわからないけど、協力はおしまないわよ?」

 「姉さんは、さららを振り回してくれればいいよ」

 「なんかムカつくわね。でも、それなら今までできなかった分、さららちゃんと遊びまくるわ!」

 桜は宣言した。

 白鵬の高等部の生徒会は結構な権限をもつ。また、亮は人を引き付けるカリスマ的才能が有るので人心を掌握するのはたやすいことである。

 クラス分けは成績に重きを置きあまり差別にならないようにているが、やはり中には自分たちが特権階級でそれ以外を見下している人間もいる。

 さららは使用人の娘ということは隠していないので、同学年の者はほとんどが知っている。今まで亮や燐が裏で手をまわしていたり真理達が守っていたが、亮と燐が中等部と高等部の生徒会長の今、差別的な考えをなくしてしまおうとしているのだ。

 「もう逃げられないからね?さらら」

 掃除をしていたさららは寒気を感じた。

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