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なにYOU天然!  作者: 大原英一
本編
13/47

13.キャプつば2

13 2013/01/17


 前回の続きです……って、あれ、オレ配分間違えたかも?

 残るカテゴリーはひとつ。『キャプテン翼』が未来予測漫画だという話なんだけど、いまさら多くを語る必要もないだろう。

 Jリーグの発足、日本のワールド・カップへの出場など、『翼』が予測し実現したサッカーの状況は、たしかに目を見張るものがある。

 ただ、こればかりは運だよなあ、とウンウン頷くオレがいる。(ダジャレですか)

 漫画で描かれる夢のすべてが実現するわけでは、もちろん、ない。

 オレは小学生のとき、どうやったらドライヴ・シュートが打てるようになるか、真剣に悩み練習に励んだ。(自己流、不定期休み)

 周知のとおり、今のサッカー日本代表に大原英一という選手はいないし、ドライヴ・シュートを打てる選手もいない。それでいいのだ。これでいいのだ。


 さて、せっかく『翼』に触れたので、『さようならドラえもん』ばりに泣ける、鉄板エピソードをぜひ紹介したいと思う。

 タイトルは『ボクは岬太郎』。翼くんではなく岬くんにスポットを当てた、読み切りの短編である。

 岬くんは、けっこう可哀相なキャラだったりする。両親が離婚していて、父親に引き取られた(というか、父を選択した)彼は、画家の父の都合で全国を転々とする。

 この短編は、時期的には小学生大会のあと、翼くんたちとすごした南葛市を離れてすぐ、くらいの設定だったと思う。

 結論からいうと、岬くんは父親に付いてフランスへ行くことになる。そのまえに、ほんの少し仮住まいをしていた地域での話だ。

(南葛市からダイレクトにフランスへ行かなかったのは、別途大人の事情があったようだ。面倒くさいので、このくだりは割愛する)


 岬くんはどこへ行っても、誰とでも仲良くなれる。これは彼の天性の資質だ。そうでなければ、とても全国を放浪する生活に慣れることなどできないだろう。

 彼はサッカーが上手い。ただ彼は、サッカーをコミュニケーション・ツールとして、いい意味でうまく利用している感じがする。

 それはぜんぜんOKだとオレは思う。誰もかれもが、ドライヴ・シュートやスカイラヴ・ハリケーンを編み出すために、サッカーをプレイするわけではないのだ。

 岬くんが少しだけ仮住まいをしていた地域を便宜上、A市と呼ぼう。そこでも彼は、やはりサッカーボールを蹴っていた。

 A市には幸か不幸か、翼くんや若林くんのようなモンスター級の小学生はいなかった。それがふつう、だろう。

 彼は草サッカー・チームみたいなところで、仲間と純粋にサッカーを楽しんでいた。この平和すぎる環境で、ちょっとした問題が起こった。

 ハジメという男の子が、チームを辞めるといいだした。この男の子は正直、まったくの下手クソで、チームでは味噌っかすのような存在だった。誰も彼を引き留めようとはしなかった。

 ハジメは本当は、サッカーを続けたいらしい。そのことを岬くんの嗅覚が感知しないはずがない。

 岬くんが理由を尋ねると、ハジメは重い口を開いた。

「ママが勉強に専念しろって」

 王道パターンである。スパルタ教育ママだ。オレは嫌いじゃない。こういう母親ほど子どもへの愛情が深いのだ。


 超いい感じですね……続きはまた次回!


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