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七時限目、「威勢のいいガキ共が入ってくれて嬉しいぜ!」


 あ……ありのまま今起こった事を話すぜ!

『俺達は半年振りの登校だったため、転校生待遇でHR前に自己紹介を行う機会を設けられた。しかし、教室に入ってみると、生徒は五人しか居なかった』

 な……何を言っているのかわからねーと思うが、俺達にも何が起きているのか理解できてネェ……

 頭がどうにかなりそうだった……風紀委員だとか久々の登校で緊張してるだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。

 もっとヤバイものの片鱗を味わったぜ……



 ということで、なんと教室には五人の生徒しか居ませんでした。

 一人は例の転校生兼、俺の惚れた美少女ちゃん。名前は確か霧島皐月さんでしたね。相変わらずお美しいです。


 もう一人は綺麗なお団子頭の女の子。

 やべ、乳でかいです。とても中学生とは思えません。後でバストサイズをチェックしようと思います。


 んで、あとの三人は……な、なんだ!? 額から『更生しますた( ´Д` )』と書かれた御札をぶら下げてやがる!?

 なんのファッションだ!? 今流行りなのかあの御札!?


 明らかに異様なオーラを放つ三人組に驚愕していると、隣に立っていたハゲも動揺していた。


「おい夏樹、なんだあの友民党の皆さんは? ウイルスでもバラ撒くつもりなのか?」

「……よせ、ここは平和大国日本だ。ウイルス兵器なんて持ち込める訳がねぇ、きっとあれだ。この間の再放送を見て影響されちゃったんだ。怖くねぇ、怖くねぇ。さ、早く自己紹介して席に着こうぜ?」


 俺の提案に頷いたハゲが少々挙動不審になりながら、教室の五人に向かって口を開く。


「え、えぇっとー、半年間入院してました武田栄一っす。なんつぅか、随分個性的な方達の集まりっすねこのクラス。よかったら是非、仲良くしないでください」


 よく言った! よく言ったぜ栄一! その勇気には拍手を送ろう!

 でも、怒ってるから! 友民党の皆さんが無言で立ち上がって、人差し指を空に向かって立ててるから!


「あぁん? んだよ、オラ。そこの三人、文句あんなら聞いてやっからかかってこいや」

「うぉーい、喧嘩なら放課後にやってくれよぉー」


 友民党の皆さんに向かって物凄い睨みを飛ばすハゲを、担任の先生が慌てて宥めた。


「……っち、放課後体育館裏に集合だかんな。わかったか友民党コラ」

「「「……コクリ」」」


 ハゲの言葉に頷いた友民党の皆さんは次の瞬間、机から何やら箱状の機械を取り出し、次に様々な銃器や工具まで取り出して、一心不乱にそれを弄り始めた。

 うおぉ! ハゲに対抗するための兵器を作ってんのか!? つかあれが生物兵器か! 後で触らせてもらおう!



 さて、次は俺の番か。ハゲみたいなミスだけはやらかさないようにしよう。


「皆さん、覚えているかどうかはわかりませんが、半年前までこの学校に通っていた真鍋夏樹です」


 そこで言葉を切り、お行儀良く頭を下げる。

 その瞬間、意外にもクラスの皆から「おぉ」という声が沸いた。


「お恥ずかしながら昨年の秋頃に不慮な事故に合い、半年間入院していたのですがようやく怪我も完治し、またこの学校に来ることができました。これから一年間、よろしくお願いします」


 最後にもう一度頭を下げ、気をつけの姿勢に戻る。

 ……っふ、完璧だぜ。どうですか霧島皐月さん、これが今の俺ですよ。もうすっかり更生しているんですよ。だから俺のことは敵対視しないで頂きたいです。


 そんなことを考えながら、ちらりと霧島さんの方を見ると。


「……へぇ」


 霧島さんは意外そうな顔で、俺のことを値踏みするかのように見つめていた。

 当然、目と目が合うわけで。


「……きりっ(`・ω・´)」

「……?」


 そこですかさずハンサム顔を作ったのだが、どうやら効果は今ひとつ。

 やべぇ、今の俺舞い上がりすぎてて意味分かんねぇ。



「うぉし! それじゃ今度は俺達の自己紹介だ! まず俺はこのクラスの担任を務める大崎郷太郎(おおざき ごうたろう)だ! 好きなものはイイ男、好きな行為は肛門フ○ックだ! はっはっはっ、よろしくなぁ二人共!」


 かなりヤバイことを言った後に郷太郎先生は俺とハゲの背中に手を回してきた。

 しかもその手がウネウネと動くもんだから、俺達は速やかにその手を叩き落とす。


「ぶっはっはっはっは! 威勢のいいガキ共が入ってくれて嬉しいぜ! それじゃあ、後は生徒同士で親睦を深めてくれ。さて、お前達の席は……そうだな! 教卓の目の前にあるふたつだ! さ、俺と一緒にファッ……授業を楽しもうぜ!」

「ごめんなさい、俺遠視なんで」

「マジ無理っす」


 郷太郎先生が即席で決めた席を丁重にお断りした俺達は、速やかに教卓の前から離れた。

 しかし、郷太郎先生はハゲの腕だけをがっしりと掴んでいた。


「ッチ。真鍋さんは遠視だから仕方ないが、お前はイイ身体をしているから……じゃなくて、特に理由は無いようだから、座席の変更は認めん。さっさと俺の目の前で四つん這いに、じゃなかった。着席しなさい」

「ヒィイ!?」


 ……哀れ栄一。素直に掘られなさい。


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