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炎のタフガイ

『大変申し訳ありません。総司令官である私から直接命令させていただきます』


『スーパーヒロイン、土屋香が任務に就き、五分経過しても……現在は既に十分が経過していますが、まったく音沙汰がありません』


『現役時代の私もそうですが、スーパーヒロインは桁違いの力を持っています。そんな彼女が十分経過してもなんの連絡もないなどありえない』


『最悪の事態を想像してしまいます……どうか、どうかお力を!』



 先日と同じく完全武装をした広は超高速ヘリに乗り込もうとしていた。

 スーパーヒロイン土屋香が未帰還ということで、彼の表情は一層堅い。


 そのうえで自分が行かねばならぬと理解しているからこそ、彼の足取りはとてもしっかりとしていた。


 既にヘリのプロペラは高速回転しており、もうすぐ浮上するだろう。

 緊急事態であることはパイロットや周辺の人々も理解している。


「ちょっと待ってください!」


 早急な出動が必要な事態であるにもかかわらず、大きな声を出して広を呼び止める者たちがいた。

 非常事態だからこそ彼女らは射殺されてもおかしくない。

 だが彼女らを見て、広もその周囲も制止はしなかった。


 先日彼女の傍で太鼓持ちを務めていた一等ヒロインたちが勢ぞろいしている。

 その表情はプロではなく、親しい友人が行方不明になって不安になっている人そのものだった。


「あの……私たちは、彼女の元に今すぐ行きたいです。でも、貴方が行くことになりました。それは、それで、仕方ないことだと思います。だからその……」

 

 彼女たちも慌てているのだろう。全員そろって深く頭を下げて、言葉のかわりにしていた。

 それを無言で受け取ると、広はそのまま高速ヘリに乗り込んでいった。



 高速ヘリを操縦するパイロットの女性は、操縦する腕が震えていることに気付いていた。

 スーパーヒロインが未帰還など本当に異常事態である。

 本当に桁違いに強い彼女たちが負けるなど想像の外なのだ。


 総司令たちの想定するように、よほどのギミックがある、状態異常へ陥らせることに特化した怪物なのだろう。

 どのような状態異常であれ、ハマれば勝ちが確定するような凶悪な異常攻撃力の持ち主なのだろう。


 であれば彼の出番だ。

 異常攻撃に対して無敵を誇る彼ならば、状態異常に陥らせることへ能力を振っている相手に負けることはないだろう。

 理屈の上ではそうなのだが、『スーパーヒロインが負けた』という事実が重い。


 もしかしたら、尋常ならざる事態になっているのではないか。歴史上類を見ない異常事態へ発展してしまうのではないか。


 航空機、それもヘリコプターを操縦している身でありえざることだが、彼女はつい後方を見てしまった。

 高速ヘリ内のベンチに座っている彼は、実に堂々たる威厳を持っている。


 自分が向かう先の脅威を理解し、スーパーヒロインが負けたという事実を受け止めたうえで、自分が向かうことを覚悟していた。

 彼になら任せられる、というほどの信頼感は湧かない。

 むしろ『なぜ平気なのか』と思ってしまうほどだ。


(勝てないかもしれないな、その時は残るスーパーヒロインが二人とも投入されるか、それとも……責任重大だな。これで俺が死んだら、アイツはどう思うか……)


 広はまったく楽観していない。

 むしろ悲観的に考えてもいる。

 しかし彼はこと戦闘において戦歴十五年のベテランである。

 戦うとなれば体は動く。


(いずれにせよ、ベストは尽くす……それだけだ)


 ゆっくりと開いていく後部ハッチに向けて歩き出す。

 前回と同様に封鎖区画の上空で停止したヘリから、歩くように飛び降りる。

 猛烈な風圧にさらされながら見下ろすと、前回とは違うものが見えていた。


「……これが、スーパーヒロインの戦いか」


 上空から見てもわかるほど、町のあちこちに大きな穴が開いていた。

 近付けば近づくほど穴が多く見えるようになると、彼女がどれだけ強いのか否応なくわかる。


 彼女が戦ったのは、五分だろうか、それ以下だろうか。

 いずれにせよ自分が三日かかってもできないであろうことを彼女はやってのけて、そのうえで敗れた。


 彼女に勝った相手に、自分は勝たなければならない。

 重みを受け止めながら道路を陥没させつつ着地する。


「さて……」


 やはり前回とは大きく違う。

 街のいたるところが破壊されており、見える範囲でも怪人たちの死体が散乱していた。

 一方で人間の死体は見当たらず、彼女が広範囲を精密に攻撃をしたことが窺える。

 その彼女が未帰還なのだからやはり異常なのだ。それこそ総司令官のようになっていても不思議ではない。

 

「封鎖区画内には学校があるって話だったな、そこに行くとするか」


 先日の■町は富裕層の集まる住宅地だったが、この周辺は団地である。

 また学校も付近にあり、封鎖区画外へ逃げきれていない人々はそこに集まっているはずである。


 明確に目的地が決まっていることもあり、広は以前と違い駆けだしていた。

 筋力向上の効果があるパワードスーツの効果により、一分とかからず現場に到着する。


 暴漢対策によりそこそこ高い壁に囲まれている学校の校庭には、多くの人たちが集まっていた。

 一瞬丁寧にあいさつし、封鎖されている門を開けてもらおうかと思ったが、そんな暇はないので速やかに壁を飛び越える。


 高速移動した後の急ブレーキであったため、周囲の目線は広に集まっていた。

 SF的なパワードスーツを身に着けている、学校の中では明らかに浮いている。

 しかしヒーローやヒロインが一般化しているこの世界では、警察官や自衛官がフル装備をしている程度の認識であった。


 そして広が唯一のヒーローであると知られているため、反応も劇的である。


「おい、アレが噂の三等ヒーローか?」

「スーパーヒロインでも駄目だったんだぞ? 三等でなんとかなるのか?」

「ばっか、お前。アイツが何で一人で行動しているのか知らないのか?」

「よかった、何とかなるかもしれない……」


 消極的な歓迎ムードと言っていいのかもしれない。

 人々は広を迎えることはなかったが、排斥することはなかった。

 そのような中を抜ける形で、責任者らしき人物、中年の女性が走ってくる。

 彼女はとても慌てた様子で広の手を取った。


「三等ヒーローの李広さんですね!? よくぞ来てくださいました! さ、まずこちらに来てください! そ、その……スーパーヒロインである土屋香さんがいらっしゃいます!」

「……無事ではないようですね」


 年上の……自分の実年齢より上の女性に敬語を使われるのは違和感があるが、そんなことを気にしている場合ではない。

 やはりなにがしかの状態異常に陥っているらしい。

 思い出すのは先日の小人化や石化だ。彼女がそのようになっている姿は想像もできないが、現実はそれを裏切ったのだろう。

 あれだけ勝気な彼女が弱っている姿など想像もしたくないが、会わないわけにはいかない。


 校庭の真ん中に人だかりがあり、その中心に『香だったもの』が座っていた。

 変わり果てた姿を前に、広は言葉も出ない。



「ぅわん!」

(犬になってる……)



 犬耳や尻尾が生えているだけではなく、骨格も四足歩行になっており、ヒロイン用のアーマーが犬の体毛に変わっている。

 顔にかろうじて香の名残が残っているが、ほぼ犬となっていた。

 それでも当人は得意げで実に自信満々であった。幸か不幸かわからない。


「……幻想的状態異常、獣化ですね。それもかなり進行している様子ですね」

「ええ。まさかスーパーヒロインがこんなことになるなんて……」


 果たして何があれば彼女がこうなるのか。

 この町の町長である女性は不安そうに語りだす。


「怪物や怪人が現れたということで、私たちは早急に避難をしたのです。とはいえ封鎖区画の外に出ることが難しい方もいらしたので、ひとまずここに集まりました。ヒロインがいらっしゃるまで待っていたのですが、彼女が、土屋香さんが来てくださったのです。報道番組や配信動画のようにBGMを大音量で流しつつさっそうと登場し……」

(アレ、マジで現場でもやってるのか……)

「街のいたるところに攻撃が発射されました。本当に一瞬で、大勢の怪人が掃討されたのです。これで助かる、と思っていたのですが……避難所に彼女が、こんな姿で現れまして……もう何が何だか……」

(そういえば……)


 どのような経緯で彼女が獣にされたのかはわからないが、獣化を得意とする怪物が敵であることは明らかだ。

 しかし周囲を観てみれば、香以外に獣になった人は見当たらない。

 もしかしたら別の場所にはいるかもしれないが、少しばかり妙に思えた。

 だがそれを考える余裕もなく、悲鳴が周囲を満たした。


「怪人だ、怪人が来たぞ! みんな逃げろ~~!」

「ちくしょう! ここにも来やがった!」

「落ち着け! 建物の中に避難しろ!」

「焦るな! もうヒーローは来ているんだから絶対助かる!」


 見れば壁を乗り越えて大勢の怪人が校庭に入ってきている。

 避難していた人々は校舎内へ逃げていくなか、広は腰に下げていた拳銃を両手に構える。


「貴方も逃げてください。香さんをお願いします」

「わ、わかりました!」


 校庭に避難していた人たちは、お世辞にも健康とは言えない体をしている者が多い。


 逃げると言ってもそう簡単ではなかったが、幸いにも既にヒーローが到着していたため、悲観し諦めることなく全員で逃げ出していた。


「ここは通さん!」

 

 右手のリボルバー型拳銃からは雷がほとばしり、左手のオートマチック型拳銃からは大量の魔力弾がばらまかれる。

 魔力を動力源としているからこそ装填の必要はなく連射は続く。壁を乗り越えて人々を襲う怪人たちを阻み掃討していった。


「……クソ、俺だとこれが限度か!」


 しかし悲しいかな、広にそこまでの戦闘能力はない。百人ほどの怪人を倒しきることはできない。

 討ち漏らした怪人の一人が逃げ遅れている老婆に襲い掛かる。


「ひ、ひいいいい!」


 走ろうとしても走れない彼女に、無感情な怪人が武器を振りかぶって攻撃しようとしていた。


「うゎわぉん!」


 町長に抱えられていた香はその腕から脱すると、老婆を襲おうとしていた怪人に噛みつく。

 未だに人の名残がある口で噛みつき、全力でしがみ付いていた。


 理性を失ってなお、本能のままでなお彼女は義務を全うしている。

 それでも深刻な状態異常を受けている彼女はそれ以上何もできず、怪人に振り落とされて地面にたたきつけられていた。


「あ、ああ……」


 老婆は駆け寄るが香はもう動かない。こうなっては老婆が割り切って逃げるなどできるはずもなく……。

 二人の女性はその場を動けなくなっていた。


「ひぃいいい!」


「すみません、遅くなりました!」


 広は急行し怪人の背後からリンポで切りつけ、二人の女性を窮地から救っていた。


「俺のミスをカバーしてくださって感謝します。さすがスーパーヒロインですね、香さん」

「わふぅ……!」


 犬になって倒れてもなお、彼女は不敵に笑った。

 そんな彼女に老婆は感謝の言葉を続けているが、この状況では良いと言えない。

 誰かに戻ってきてもらって二人を運んでもらおうかと思ったが……。


「なんだ、怪人が止まった?」


 校庭にはまだ半分ほどの、それでも五十人以上の怪人が残っている。

 にもかかわらず市民への攻撃を中断し、一か所に集まっていた。

 その中心をよく見ると怪物らしき異形の影があった。


 奇しくも、その姿はグロテスクな犬人間である。

 その眼球は異様に大きく、物語の狼かのようだった。

 そして眼球の色や動きによって、混乱していることが見て取れる。


「……なに?」


 広にとって完全に想定外だったのだが、怪物は己の周囲にいる怪人たちを殺し始めた。

 デフォルメされた両手の爪で、怪人たちを紙切れのように切り裂いていく。

 恐るべき切れ味だと感心するより先に、なぜ怪人を攻撃しているのかに考えが寄っていた。


 そしてその答えは……なぜ香ともあろう者がこうなったのかも併せてすぐに証明された。


 怪人の数が残り二十を切ったところで、怪物の体が大きく、そして四足歩行に変わり始めたのである。


「……そういうことか」


 怪人を倒すと獣になってしまう。

 それが今回の事故要因だったのだ。



 今回の怪物の名前を『狂犬キャリアー』とでも呼ぶとしよう。

 この個体もやはり状態異常特化型であり、他者を犬に変える能力を持っている。

 知性が下がり、魔力が使えなくなり、手足も使えなくなる。事実上戦闘不能となる恐るべき状態異常だ。


 しかしこの怪物の異常攻撃経路は少々特殊だった。

 先日の虫メガネボーイは『触る』というシンプルなものだったが、狂犬キャリアーの異常攻撃経路は『怪人を攻撃させる』ことそのものである。

 狂犬キャリアーの配下である怪人を攻撃し倒すと、カウンター効果として犬にされてしまう。

 これは近距離攻撃であろうと遠距離攻撃であろうと関係なく発動し、スーパーヒロインのバリアすらも貫通する。道連れのような呪いであった。


 もちろん最強無敵とは程遠い。


 この経路は『条件を満たすこと』自体は非常に簡単だが、その分異常攻撃力は低い。

 虫メガネボーイは触った瞬間に無力なほど小さくできるが、狂犬キャリアーはそうもいかない。

 一人倒しただけでは何の効果もなく、十人倒してようやく犬耳が生える程度。香のように完全な無力化へ至るには百人は倒さなければならない。


 普通のヒロイン部隊ならば負担が分散するため発症せずに倒してしまう可能性すらある。

 あるいは戦っている途中で互いの変化に気付き『怪人を倒すほど進行する』という事実に気付くだろう。

 そうなれば怪人を拘束しつつ怪物を探すという戦法に切り替えるはずだ。


 本当に不幸なことだが、香は一瞬で、一度に、百体もの怪人を倒す能力があった。

 その結果一気に無力化されてしまったのである。


 広は当然のことながら、建物に避難し終えた人々もそれを理解させられていた。


「だから香さんは犬になってしまって、俺たちは犬にならずに済んだのか……」

「自分で怪人を倒せば、自分を強くすることもできるなんて……」

「なあおい、それってヤバくないか!? 広さんは、その……状態異常が完全に効かないことを除けば、並のヒロインより弱いって話じゃ……」


 当初は広のことも獣に変えるつもりだったのだろう。しかしどれだけ怪人を倒しても広が獣になることはない。

 このままではマズいと踏んで、自分で怪人を倒し獣化を強化に転用して戦うつもりのようだった。


「スーパーヒロインのように一気に殲滅する力のある奴にとっては天敵だな。他の二人を投入しても同じようなことになったかもしれないな」


 周囲の人が不安に思う中、広はオートマチック式拳銃をしまうとリンポを抜いた。

 これでリボルバー式拳銃とリンポで戦うことになる。

 そう、戦うつもりだった。


 老婆を守るためであろうが、大きく前に出る。

 怪人を倒し終えた狂犬キャリアーもまた、巨大な狼となって広へ飛びかかる。


「弾倉、炎!」


 撃鉄に相当する部位を操作し、火属性の弾丸を発射する。

 短距離、高殺傷性能の魔法攻撃。それは相手が獣であることも含めて有用に思えるが、やはり強化された怪物を倒すとなれば火力が足りない。

 炎の中を突っ切って、体を焦がしながらも広を押し倒し抑え込む。


「ぐぅわぁおおおん!」


 赤ずきんを呑み込みそうな大きな口を開き、広の着ているアーマーに牙を突き立てる。

 硬質なアーマーは軋みつつも持ちこたえるが、長く持つようには見えない。


「あ、ああ……」


 人々は絶望していた。

 頼みの香は戦闘不能。一般人では怪人にすら勝てないので、怪物にはなす術もない。

 押し込まれた広の運命もほぼ決まっている。


 なにせ彼の今の弾倉は炎。

 今発射すれば、自分諸共燃やすことになる。

 そんなことができるわけもない以上、抑え込まれた状態からリンポ一本で戦うということであり……。


「今のお前がどれだけ頭が回るか知らんが、抑え込んだら俺が銃を撃てないとでも?」


 広はごく平然と、リボルバー式拳銃の引き金を引いた。

 銃口を狂犬キャリアーに押し当てているが、それでも下敷きになっている自分すらまきこんで燃やしていた。


 狂犬キャリアーの悲鳴が上がる。

 市民たちもまさか自分諸共燃やすとは思わなかったため、熱くもないのに悲鳴を上げていた。


 いくら自分がアーマーを着ているとはいえ正気の沙汰とは思えない。

 すくなくとも、いきなりやることではないはずだ。


「おっと逃がさねえぞ」


 たまらず逃げ出そうとする狂犬キャリアーに、広はリンポを突き刺して固定する。更に足まで使って、しっかりとしがみ付いていった。

 燃えている狂犬キャリアーにしがみ付いているのだから、もちろん彼自身も炎上し続けている。だが彼の声は相変わらず平然としていた。


 恐るべき怪物の、恐るべき断末魔。

 人々は慄きつつも、しかしゆっくりと実感していく。


 怪物が死ぬ、という安堵すべき事実を。


「だ、大丈夫かい!?」


 まだ近くにいた老婆が叫ぶ。

 彼女も広の強攻を理解していたのだ。

 彼は相手が狼に変身した時点でこうするつもりだったと。

 身を捨てて自分たちを守ったとしか思えない。


「ええ、なんとか。あ、今は近づかない方がいいですよ、燃えていたので熱いかと」


 燃え盛っていた狂犬キャリアーはやがて声を止め、ピクリとも動かなくなる。

 なまじ広の攻撃力が低いからこそ長く苦しんで死んだそれを押しのけて、黒く焦げたアーマーを着た広は立ち上がる。


 アーマーそのものが熱を帯びているため煙を放っていた。

 いくら断熱性があるとはいえ、内部の広も無事では済まないだろう。


 それでも苦にすることなく広は立っている。


 香のように勝利を誇示することもなく、ただ敵を処理したという顔であった。


「ほ、本当に平気なのかい?」

「ええ。私は肉体的状態異常である火傷になりませんし、自分の炎なんで火力も低いですから再生も追いつきます。なのでアーマーが壊れただけで済みましたよ」


 そういう問題じゃない、と言う言葉を誰もが呑み込む。


「それよりも、香さんを……彼女をすぐに治療しなければ」

「そ、そうだねえ……その通りだねえ……でもアンタも危ないから、早く治してもらいな、ね?」


 そして理解する。

 李広が物語の中にしかいないはずの豪傑(ヒーロー)であるということを。

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― 新着の感想 ―
火だと火傷のダメージよりも酸欠のほうが危険そうだけど、酸欠も状態異常扱いなのか
女傑のスーパーヒロインに対して、豪傑のヒーローと書いてるの本当かっこいい。
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