episode1
俺の名前はハラダ・ケンイチ。どこにでもいる高校生の1人だ。だがしかし、今日の登校中近所の女の子を助けるために飛び出したら、車に轢かれた。生きている気がする。
目を開けると、初めてみる景色。ゲームやアニメのような世界だ。厨二心がくすぐられる。
「ここは?」
「目が覚めたわね」
と金髪の少女が立っている。可愛い
「あのーここはどこですか?」
ともう一度問い直す
「ここはコサール・アリシア。この世界で一番自由な国よ!」
「なるほど。理解した俺はどうやら死んだらしい。」
「何を言っているの?あなた?」
「いや、わからないか?俺は死んだんだよ」
「わからないわよ!あなた生きてるじゃない」
話をしても埒があかない。とりあえず少女の名前を尋ねてみるか
「お前名前は?」
「よくぞ聞いてくれた!私の名前はアリシエ・アリシタ!アリシタと呼んでちょうだい!」
「へ〜アリシタと言うのか。年齢は?」
町の名前に似てるなと思った。
「17歳だわ!」
「げっ...俺より年上だ、、」
最悪だ。俺より生意気で身長も高いのに、年上に見えない。もっとお姉さんみたいな人が良かった。
「なんか、悪かったわね!」
怒らせてしまったようだ。ここは挽回しなければ。いいやこういうのも悪くはないな。ありだ。
「あなたはどこからきたの?」
でた。テンプレの質問だ。どう返せばいいんだ?ここはシンプルに「日本から来た!」と返すか?もしここが別世界なら伝わらないだろう。ならこう返そう
「いや、俺は記憶喪失になったらしい。なにも覚えていない」
よしいい返し方だ。俺なりによくやったと思う
「ではあなた、この町のことは何もわからない?」
少女は聞いてきた
「あぁ、何もわからない」
俺はこう答えるしかない
「では!あなたにこの国のこと案内してあげるわ!」
そう生き生きと少女いやアリシタ先輩と言うべきか、どちらにせよ俺は答えた
「では頼みます!!」
どうやら町に案内されることになったらしいが、いまいちあの少女のことを信用できていない。そして、俺は転生したことも信じられていない。もし、本当に転生したなら何か特殊能力を持ってるだろう。今はその能力は隠しておくべきか。
「おーい!早くーこっちだよー!!」
少女が俺を招いている。よし行くか。
「はいはーい。行きますよー」
どんな町なんだろう、緊張と不安が高まる。そんなことを思いながら歩いていると検問所に辿り着いたらしい。
「この町にはどのような用で?」
まずい、俺には身分を証明できるものがない...あれ?ポケットに何か...学生証だ。今、こんなものは役に立たない。しまっておくしかない。そんなことをしているうちに少女は
「私ですよー!私!アリシタです!!」
元気よく言っていた。
「あぁ、アリシタさんでございましたか。どうぞお入りください。そちらの方は?新しい奴隷ですか?」
「いいえ。たまたま見つけたからこの町を案内しようと思って」
ん?何やら変な言葉が聞こえた気がしたが?
「アリシタ、奴隷ってなんのことだ?」
俺が尋ねると彼女は
「いや、なんでもないですよーーー」
絶対何かある。俺は今からどんな目に遭うんだ。
「ま、まー気を取り直してー出発!!」
はぁ...ついていきたくないなぁ...
さて、案内された国だが本当に自由だ。上裸で走り回っている奴もいれば、街中で勝手にパレードを始めてる奴もいる。俺はついていけるのか?
「あのーこの国大丈夫ですか?」俺は一応尋ねた。
「なんで敬語なの?普通に喋ってくれていいのに。」
確かに。なんでこんなやつに敬語を使ってるんだ俺?陰キャが出てしまっている。
「質問に答えてほしいなーって」
「そうだったわね。この国はねなんで残ってるかわからない国なの。本当にわからないの」
こう返事がきた。俺は不安しかない。転生したばかりだというのに。そういえば俺のチート能力は?よしやってみるか。さて?どうやってるんだ?
「はっ!」
目の前に一気に炎が燃え広がった。
「あなた何やってるのよ?!」
まずい、俺の異世界生活が。
「やばい、逃げろー」
俺は全力疾走して逃げた。あれ?何かおかしい目の前が真っ暗に.....