夜襲
リサ姫だけは上司にしたくない。
夜襲
取り敢えずリサとファーリのドラゴン軍団が空輸で食料と武器薪を運んできたのだ。
この街の住人50万人もいるビルダ町だからなぁ。ドラゴンの空輸では食料は厳しい。
「早く湖に氷が張らないかなぁ。氷さえ張れば包囲されていない東から馬車が来る。
今年は氷が張るのが遅い。これでは50万人を養えないのだ。殆どの常備軍は首都待機だ。
ビルダ町に来られるのは義勇兵の3万人とビルダ町で募兵した5万人だけだろうと。
「絶対民衆の前で食事するんじゃないよ。民は飢えてるのに軍人は贅沢してると言われる」
軍人だからそりゃ特別メニューですよ。民が飢えていようが軍人には粥6百グラム。
偽肉1300グラムが保証されていてこれ聞いたら400グラムの粥のみの民衆は怒る。
「あのミユ様。ビルダの街に籠城して援軍が来る充てあるんですか?」町長が聞くのだ。
「ない。だがここで手柄を立てればリサ姫の親衛隊になれるかも知れないよ」
シエルちゃんからお願いして神官騎士団派兵して貰おうか?そう思うのだが如何しよう?
「ミユちゃん。敵は包囲戦で疲れ切っている。今夜襲すれば勝利間違いなし」
え?夜襲するの?2千の兵で夜襲して勝てるかなぁ。怖いのはマンティコアだけだけど。
て訳で夜襲してみるがわざと敵軍が包囲してない東に向かった。
そこで敵軍を確認してから夜襲を行うがスグリ軍は精強で夜襲にもかかわらず抵抗する。
「食料と武器弾薬を奪え~。余計な物には手を出すな。5千も給料くれるスポンサーが」
いるのに何ではした金を略奪して後リサ帝国に仕官する道を閉ざさねばならんのだ?
「兵糧を蓄えてる臥竜山を押さえました。持てるだけ持ってビルダの街に逃げ込みます」
「何だと?あいつらの目当ては兵糧だったのか?奪い返せ。敵は2千だぞ」
「今気付いたのか?兵糧を街に運び込め。こんな戦いで戦死者を出す訳にはいかん」
食料に対する冒とくだから出来ればやりたくないのだが残った食料に火をかけたのだ。
「貴様ら。食料を焼き払うなどそれでも人間か?お百姓さんが汗水流して作ったんだぞ」
「俺達だって出来ればやりたくない。だが俺達は戦争をやってるんだ」
1月20日、臥竜山の戦いでビルダの街の攻略が不可能になったスグリ軍は古城を攻略。
人口2億を抱え込み、各地に砦を建築する事でスグリ軍の実効支配を勧めていた。
「リサ姫。取り合えずビルダの街は救われましたけど食料蓄えておかないと」
ミユは出来れば兵を増やしてリサ姫に睨まれたくないのだけど募兵する事にしたのだ。
その数総勢35000人。補給部隊が1万5千人の5万人に膨れ上がり、リサに睨まれる。
「鍛えぬくよ。ところで報酬のリサ姫の水着姿まだ見てませんなぁ」
兵士達は約束の水着姿を所望したが早速悟りの水着を装備してやって来たのだ。
「お~。何だか知らないが力と知恵が湧き上がる。特訓だ。今ならレベル直ぐに上がる」
この悟りの水着は弱兵に心の強さを持たせるアイテムで、能力の150%がアップする。
そして心の強さ=悟りの境地を手に入れた者は自然に悟り仲間を引き付けるらしい。
この悟りの水着はそう言う水着であるし、一人悟った人がいると部下まで強くなる。
「あのう。マンティコアの軍勢に住処を奪われたドラゴン族です。土地返してくれたら」
財宝の2割差し上げます。財宝は何とか持ち出しに成功したので。
「部下の訓練になるね。幾ら位財産持ってるの?」「40万ディルスです」
「ごめん8万ディルスじゃ兵を危険にさらす事は出来ない。でもマンティコアは倒すよ」
良い?ビルダの街の川を背に陣を張る。伏兵2万は敵が出撃したら城を奪取して。
そして15000の兵で川を渡りスグリ軍を誘い出し城を乗っ取ったのだ。
「何だとぅ?じゃあ俺らが蓄えた食料2億人分と金貨5億枚も奪われたのか?」
悔しがるマンティコアだがルーミスが褒美に古城の支配権を認めたところから猜疑の目が。
「謀反を疑うなら城返還しましょうか?こうなるから群雄を気取るの嫌なんですよ」
「ゴメン。返還して。ミユちゃんの様な才能溢れる人に軍を持たせたくないなぁ」
戦争が終わったら即座に軍隊解散させるからね。分かってるでしょうね?
それがお互いの為だから。私とミユちゃんが天下を争えば多くの人材が失われる。
「分かった。私は別に祭り上げられただけで軍人になりたいとも思っていなかったんだよ」
それでも私はそう思うけど部下はそう思っていないから恩賞に土地貰って部下に与えたい。
「良いよ。返還させたいけど街の守備兵は動かせないし体制が整ってからだなぁ」
私も兵を募集してみようかと思うがルーミスちゃんが劉備軍を抑えてる限り大丈夫か。
2月1日、税金納めて4ジョ6千ガイと株価15ジョを手に入れていたのだ。
「で集まった兵が8万人。リサお姉ちゃんの人望も根強いねぇ」とシエルである。
このかき集めた施設群を指揮する為に神薙の恰好をして軍隊の指揮を執るのである。
「シエルちゃん。ビルダの街を守っていてくれない?」「良いですよ」と言うシエルだ。
「リサお姉ちゃん。私は先日リサ教団に入信しました。大神官の称号をくれるらしい」
それで修業の為に集まって来た神官騎士団3万人が加わるが全盛期より少ないな。
「大変です。スグリ軍が奇襲をかけてきました。如何しましょうか?シエル様」
部下が聞くがそんな事自分で考えろとは言わない。一応返事はしておくのだ。
「訓練通りにやれば必ず撃退できます。落ち着いて行動しなさい。分かったわね?」
て訳でスグリ軍30万人を防ぎきりノンビリと訓練に走ったがスグリ軍は撤退したのだ。
「じゃお酒飲む?私は香草茶。シエルちゃんはコーヒーね」このコーヒー苦いな。
ディールギス80を4機送って貰ったリサは砦を焼き払い黄金の茶室はぼろ儲けだ。
30万ディルス荒稼ぎしたミユは借金を返済して税金払い5万ディルスの儲けである。
「あのうもし良かったら給料こちらで出そうか?後リサ帝国の給料なら5千ディルス」
ふふっ。給料さえ握ればミユが反乱を起こそうと考えても部下が付いてこない筈だ。
「おお~。後リサ帝国の兵として雇ってもらえるの?」ミユと兵士は大喜びである。
スグリシティを陥落に追い込んだミユの兵は50万の兵を相手に誘い4方から奇襲。
兵のレベルをスグリ軍を追い払った経験値で150まで上げたが悠々と撤退してビルダに。
「略奪品を売り飛ばせ。10億ディルス。皆まとめて10億ディルスで売るよ」
「安い買った」そして税金を納めて7億ディルス手に入れたがここで欲張ってはいかん。
手柄を立て過ぎるとリサ姫とルーミスちゃんに猜疑の目で見られるので程々にね。
「何故スグリ国を併呑しなかったの?兵を置き守らせる事は出来るよね?」
いやこいつ大人しく撤退してもイチャモン付けるのかとミユは思うが言いのがるしかない。
「スグリ軍が強く、略奪品を抱えた状態では勝てません」なら略奪品捨てろよ。
「無茶な事言わないで下さい。私は兎も角部下にとっては略奪は産業ですから」
「分かってるよ。私は気分屋なの。私の怒りにいちいち反応して言い逃れるなぁ」
リサは兵をシエルに鍛えさせると本国からティミッド80を50機送らせたのだ。
「私を倒せば私を倒した経験値で千レベル位にはなる筈だよ」と言い兵士と戦う。
「シエル様を倒せ~」シエルを煙幕弾で動きを封じ込め当身で倒すとレベルが上がった。
「おおっ。レベル1500か。思ったより多かったですねぇ」だがシエルは満足しない。
「今日中に1万レベルに上げる。ここはファンタジー世界なんだよ」経験値さえ貯めれば。
誰だってレベル1ジョを狙えるのだ。そう思えばこそやる気が出てくる兵士達だ。
我々を鍛えるからには後リサ帝国に仕官の道もあるのだろうと勝手に思い込んでおく。
「ミユちゃんは私に粛清される事を恐れている。我が軍がスグリ軍を倒すしかないじゃん」
勇者様。私に怒られるのが怖くて手柄は私に譲るつもりらしいから兵を鍛えないと。
「確かに仕事だから結果的に手懐けられなかった王は処刑したけどミユちゃんは従順じゃ」
積極的に協力する人材を斬ったら2度と後リサ帝国に協力する人材がいなくなるじゃん。
「2月2日、徹底的な経験点稼ぎで5万レベルまで上げたリサ軍は5千を臥竜山に向ける。
ここには前の敗戦に懲りて5万人の兵で守っていたが、正面攻撃で撃ち破るのだ。
「あのう。街からかき集めた寄付金です。650億ディルスあります」と貢物。
「矢を50億本手に入れてきました。いらないなら売り飛ばして食料でも買ってくれ」
「宇宙船20隻買ってきました。中古品ですから輸送用に使ってください」
「あのう降伏したいのですが良いでしょうか?我々はスグリ様に騙されたまでで」
こんな奴サッサと処刑したいけどそれやると降伏兵がいなくなるしなぁ。
「認めよう」リサは言ったが、これで兵力は11万人。
そして臥竜山を抑えた後リサ帝国義勇軍はスグリとの決戦に備えて兵を集めだした。
刺客の予定です。




