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リサ姫の借金返済物語  作者: ルーシェン
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桃園の誓い

リサ帝国を建国した4英雄は借金返済の為の金策に走りだす。

義勇兵を募り金策に励み桃園の誓いを行う。

然し借金2千ガイディルスを返済する為には力が足りず。

みたいな話です。

桃園の誓い

「て、桃園の誓いって、1月1日に桃の花が咲いてるもんか」などと言う部下がいる。

でもこれ桃の花が咲くまで待ってる訳に行かないじゃんかとリサは思ったのだ。

「じゃあ聞くけど三国志の桃園の誓いって本当にあったと思う?」と聞くリサである。

「そりゃ都合よく義兄弟になった時に桃の花が咲いてたとは思えませんな」

納得する部下達であるが、部下の女性5人と男20人が食事の支度をしていた。

残りの指揮官3名、フォートレスとシエルとルリは小説の写本を繰り返している。

魏延と趙雲はリサの部下が増えた時に備えて、レンタル武具店から武器を借りて来た。

夜盗をやっつければ夜盗はリサに降伏する筈だから予備の武器は必要なのだ。

「博徒に銀貨10枚貸してあげなさい。文無しになったら褌以外は身ぐるみ剥ぐ」

まあ上手く儲けられたら巻き上げて借金返済に注ぎ込もうと思うが散財かなぁ。

「おお任せて置け。トランプならイカサマされない限り300倍にして返してやる」

こう言う事言ってる奴に限ってアッサリ破産するんだよねぇ。

「じゃあそれは良いとして桃園の誓いよ。5名は桃を機にぶら下げなさい」

アルタニアの田舎町アールソン村の酒場では桃の木に模造品の桃をくくり付ける。

「ちょっと待てぇ。そこは桃の花だろ?何で桃の実をくくり付けるんだよ?」

細かい事に拘る部下はリサ姫に嫌われるぞと思いながら鼻の模造品も取り付ける。

「じゃこの写本した小説売ってきますよ。俺がいてもどうやら邪魔のようだし・・・」

働きの悪い部下が空気読んで本の販売の方に走って行った。

露店で小説を売り出したが露店市で小説買うのもこの国じゃ珍しいのだ。

「じゃあこの小説20部一部金貨15枚で売るよ。山賊ロッカルを討伐したいだろう?」

小説に15万円も出す奇特な物好きが宇宙に何人いるのだと客は思うが仕方がない。

生活は苦しいが15ディルスであの凶悪な夜盗ロッカル一味を倒してくれるなら。

「あの夜盗ロッカル一味を退治して下さるなら買いましょう」と資金を集め20部買った。

「増刷しても、もう買いませんよ。人口5千のアールソン村なら20冊もあれば十分」

いやなんかこういう展開は金を脅し取ったような感じになるので嫌なんだが。

夜盗を討滅して降伏兵を傘下に加えれば嘘を付いた事にはならんが仕方ない。

「あっ、桃園の誓いを行うんだがアールソン村の地域テレビ局の奴呼んできてくれよ」

5千ディルス、いや3千で良いから俺らの旗揚げを見届けて放映権料とギャラもくれ。

「あのお嬢ちゃんたち三国志のファンなんですか?しかも部下の豪傑に魏延と趙雲とは」

あの4人とお近付きに慣れれば暴君リサ22世を倒して平和な世を取り戻せるかも。

「呼んできますよ。深夜枠で良いなら空いてる筈だ。でもギャラ2千になるぞ・・・」

それ配下の兵卒に過ぎない俺に言われても困るんだが。

「それは主に相談してくれ。俺ら下っ端のレベル1の冒険者でリサ姫の部下だぞ」

これを聞いた村民は歓喜したのだが、この情勢を伝える為男が1人西の森へ去って行く。

「リサ姫転生されたと聞いていたがあのお嬢ちゃん達がリサの4英雄なのか?」

まだ部下募集してるのかなぁ。

募集してるなら補給部隊に入れてくれないかなぁと思う天下の大町人アッバルである。

「俺も何か手伝えないかな?仲間五人で糧食の補給と薪の手配をしても良いぞ」

アッバルは夜盗を討伐したら戦利品の半分をくれる条件で馬50頭と矢2千本を提供。

そしてアッバルをリサに引き合わせるとリサは馬のお礼に金貨100枚与える。

「リサ姫。テレビ局の物連れてきました。1700ディルスで放送してくれるらしいです」

「はあ」とリサが思わず溜息をついたのだが、こいつ1700ディルスじゃ不満なのか?

「忙しくて目が回りそうなところを一番暇そうに見える奴に来させたのになんだその態度」

テレビ局も今リサ帝国とガルダン帝国で行ってるガチの戦で報道枠が一杯である。

それを何とか枠にねじ込んで桃園の誓いを放送してやろうと言うのになんだその態度は?

「申し訳ありません。アッバルさん。1700ディルス貰えるなら馬を増やせるから」

代金支払うから食料と建築資材を売ってくれるように頼んだ。

「戦記物の王道でしょ?夜盗の砦奪い取って借金返済の旗揚げをするよ」

早速リサは書類を調べて債務放棄してくれそうな債権者を探す事にしたのだ。

「もしもし。リサ姫が借金返済の旗揚げをした。債権放棄すれば出世出来るかも」

取り敢えず電話1本で出来るので1ガイでも借金が減る様に工作しようと考える。

「取り合えず話位は聞くと言う債権者が2名。でも350ディルスの債権ですよ?」

「まっそれはボチボチやるとして、桃園の誓いよ。ご馳走はちゃんと行きわたってる?」

祝儀の1ディルスはいらないからねと集まった民衆に通告するリサであるが後で訓練を。

貴重な部下をロッカル一味なんぞで失いたくはないから訓練位しておかないといけない。

「一応言っておくけどロッカル一味の降伏兵は私の部下として編入するよ」

軍隊の規模がでかくなれば大手のテレビ局が我々の戦いぶりを報道してくれるかもしれぬ。

そしてアールソン村の5千人の村民が見守る中リサ4姉妹の義姉妹の儀式が始った。

「我々は4義姉妹としてリサ帝国を借金から救う戦いに赴く事を誓う」

酒は駄目なので香草茶で杯を交わし義姉妹になる事を宣言したのだが効果あるみたいだ。

「あのう。俺達失業者なんですよね。リサ姫が俺らの食を保証して下さるなら」

「食事?食べるだけで良いなら何とかするけど、兵は多い方が良いからね」とリサ。

「分かりました。我々20名、騎兵として山賊討伐に赴かせて頂きます」これで50名。

「飲み食いして明日からまた働こう」て言うのだがアールソン村も貧しいのだ。

「千ディルスは軍資金として蓄えておくわ。私が長女フォートレスが次女、シエルが3女」

末席はルリだが飲めや歌えの大宴会であるが、村一番の金持ちの娘ラザニ―が配下に。

「明日から訓練よ。貴方達は今日は飲めるだけ飲みなさい」てリサは言うが。

「いえこの後仕事がありますので。それ片付けておかないと出陣出来ません・・・」

給料くれるか分からないリサ姫に就いても家族を養えるか分からんからなぁ。

「そうとも。仕事に就いてる者もいるんだ。この不景気じゃ食っていけないからな」

夜盗を討伐しても賞金は確か500ディルスだったし、リサ姫の軍資金になるからな。

泥棒の上前を撥ねるのは良くないが、見つけた財宝は全て部下の物でないと困る。

「分かってるから。お金と武器と食料以外は好きに処分して良いよ」OK。話が分かる。

そして桃園の誓いを行ってると400騎の騎馬隊がいきなり宴会場に乱入した。

「討伐準備が整うまで待ってやる馬鹿が何処にいる?」ロッカル一味の襲撃らしい。

「聞いてたより100名多い。村長さん。3千ディルスで追い払ってあげるよ」

「この期に及んで金取るのか?分かった。追い払ってくれ」ダイヤの宝石を投げて寄越す。

「諸君。雑魚は魏延と趙雲に任せて50名の兵は突撃よ。落ち着いて戦えば勝てる」

リサは金貨をジャラジャラ言わせて防衛すれば報酬がある事を匂わせるのだが。

「おお~。ここで手柄を立てれば村を救った英雄として婿養子になれるかも知れない」

それで部下の士気は高まり皿やフォークで応戦して武器を取って来させると反撃した。

「我らはリサ姫と4英雄の生まれ変わりリサ1世率いる借金返済軍。帰って報告しろ」

と言うリサの兵だが実力が違い過ぎるのでボスを蹴散らして追い払おうとボスを突け狙う。

「実戦訓練よ。フォートレスちゃん。シエルちゃん。ルリちゃん。我ら桃園の4姉妹が」

夜盗の頭目はリサを見つけると小娘と侮ったのか部下10名と共に突入する。

「あいつが頭目よ。桃園の4姉妹の力見せてやるわ。

夜盗の頭目を見つけて集中攻撃をかけ2名死亡、20名を捕虜にして追い払った。

「こんな戦いで2名も犠牲者が出るとは。蘇生は不可能よ」それを聞いた降伏兵が震える。

降伏した兵士は自害しようとするがリサに止められる。

「どうせ死刑だ」て言うが組織犯罪の内乱罪は首謀者1人にのみ死刑が言い渡される。

「墓場まで持って行きなさい。死を覚悟した軍人が犠牲になっても報復はしない」

まあ桃園の誓いを邪魔するとは良い度胸だが、こいつ等の剣錆びついてるなぁと思う。

「馬20頭に矢が3千本。剣が50本か」だがこの戦いで集めた兵が18名逃げてしまう。

「幾ら貧乏でもこの若さで死亡するのは嫌だ。契約破棄させて頂きます」と兵士達。

「戦うの嫌なら自警団編成するからとどまって欲しい。あんたリサ姫の恩忘れたの?」

フォートレスが必死に口説いて18名を主力にした老人自警団がその場で結成された。

「あんた達は夜盗討伐の手伝いをするなら趙雲の配下にしても良いよ。飢えて仕方なく」

山賊になった者を斬る程リサ姫は無情ではないわと本人は思ってるのだ。

「この3千ディルス如何します?」取り敢えず砥ぎ屋に刀を研がせてみたらピカピカに。

「桃園の誓い血の海になってしまいましたね。不吉だなぁ」シエルが呟くと葬式だ。

「今の私ただの一般信者だからリサ教団の高位の司祭様に来てもらうよ」

そして葬式を行うとリサは復讐を誓いシエルに部下68名の訓練をするように言うのだ。

訓練と金策の予定です。

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