財政強化計画
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千里の道も一歩から。
財政強化計画
「貯えてるディルスを放出しましょう。一時的に金の価値が下がりますよ」とエリシア。
そして下がったディルスを買い戻せば莫大な含み利益が手に入るではないかと思う。
部下の甘言に踊らされて、ディルスを放出して値段を下げて下がったディルスを買う。
「これで500ジョディルスの含み利益が出てディルスを放出して国庫証券を発行。
8500ジョディルスを叩き出したが、これ少しずつ使ってしまわないとなぁ。
そんな頃自宅警備員を名乗るジターク・ケービイーンが家から叩き出されそうになった。
まあ俺も一般庶民だが一応親が公務員だし3千ディルスの生前分与を受けている。
預金の利子150ディルスで暮らせない事もないのだが世間体が悪いのだ・・・。
「働く気がないならアパート借りて田舎で余生を送ってくれない?付き合いきれん」
でも俺にも出来そうな仕事って、薬の館にでも行こうか?
兎に角俺が稼げる事を証明すれば良いんだろ?最近はリサ帝国も現金8500ジョも。
「逃げるぞ。薬の館で敗れた冒険者のドロップアイテム拾って金に変えるんだぁ」
戦士の訓練施設薬の館は、最近敵モンスターの強化をしたとかで俺じゃ勝てない。
「金貨がある。30ディルスか」ラッキーにもお金が落ちてたので拾って持ち帰る。
盗んだ金と疑われないように証明書を発行してくれたのだ。
「ラッキーにも薬の館で30ディルス拾った。これで働ける事は証明できただろう?」
「それは良いんだけどこの金で武具を買い、薬の館の1階でセコく稼いでみせろよ」
取り敢えず1人じゃ出来ることも限られるから同じ境遇の若者に声をかけないと。
「俺魔術師の修行受けたんだけど自宅警備員で追い出されそうなんだ。よろしく頼む」
2人がかりなら1階層のゴブリンから剣を盗み出すことは出来るかも知れん。
「じゃあ俺が囮になってボコられるから、隙きを見て剣を奪え」取り敢えず逃げる。
逃げながら自生してる回復アイテムを拾い集めて10ディルスで売ったのだ。
「これで軍資金40ディルス」取り敢えず10ディルスの手当で部下を募集してみた。
俺達は自宅警備員の4人組です。食わせていただければ荒野の薬草取りとかしますけど。
一般人だって高麗人参がどういうものかとかウコンがどういう物なのかくらいは分かる。
「荒野で山賊を討伐して配下にしてしまいましょうよ」と言う部下もいたのだが。
「だが取り敢えず部下は薬の館に留まり、必死に回復アイテムを集めて金に変える。
「6人がかりでやっと70ディルス。俺ら疲れました。逃げ回るだけでレベル上がる」
必死の戦いが評価されたらしく、レベル3になっていたのだ。
「冒険者を尾行しろ。万一敗れたら疲労困憊のゴブリンを叩きのめして身ぐるみ剥ぐ」
そして新しく雇ったエリシアと配下の3万人が訓練に励んでいたが勝ったり負けたり。
5月1日、ジターク・ケービイーンと配下5名は軍資金を2100ディルス貯め込んだ。
「俺達グータラ過ごしたいだけなのに何でこんな苦労しなけりゃいけないんだよ?」
不満が爆発するが修行仲間のエリシアが止めに入り、働く喜びを説くのである。
「ドロップアイテムの薬草溜まったけど売りに出せば大儲けだな」これが千ディルスに。
3100ディルスに膨れ上がった軍資金は部下に分配されたのだ。
「俺達30レベルになったし、ゴブリン共と戦えるんじゃないか?」と配下が言う。
「部下を増やしてはどうだろうか?荒野の山賊を討伐して城乗っ取ろうぜ」
という意見があったので山賊を討伐して8千ディルスの貯えを奪ったのだ。
「降伏する。我ら30名の山賊をあんたの配下にしてくれ」と言う者もいる。
「どうだ?俺達は稼げるようになったぞ。これでも家からおいだす気なのか?」
まあジタークから貰った給料の半分くらいは家に入れるが、それでも贅沢できる。
「山賊どもの飼ってる豚は30頭くらいいて、結構豊かな山賊だったらしいが」
取り敢えず部下を10人増やし46名の大所帯になったが、リサは噂を聞きつけた。
「ジターク殿には500石の捨扶持を与える。そなたに男爵の位を与える」
仕方なくとは言え、こんな勤労意欲が一応ある自宅警備員は称賛しておかないと。
「俺無職だから、親に追い出されてしまって。もう行く場所がないんです」
ここに来れば食わせてもらえると聞いてと自宅警備員が集まり始めていた。
5月2日、部下の数は305名に膨れ上がり、リサの捨扶持で養っているのだ。
「お前ら薪拾ってこい。それくらい出来るだろ?」部下は薪拾いに行くが猪と遭遇。
襲ってきたので正当防衛で必死に戦っていたら猪の群れが全滅したのだ。
「猪仕留めただと?」薬の館から帰って15000ディルスを稼いだジタークが聞く。
「7頭仕留めました。猪って1万ディルスで売れるんですよね?」と聞く部下達。
「売った金は好きにして良いぞ。俺もやっと部下に稼がせて左団扇の生活に」
ひと月前は考えられない生活だが、勤労意欲のある部下100人に金とアイテムを。
拾わせたり手負いのゴブリンを狙って、身ぐるみ剥ぐだけで15000になった。
「私はリサ帝国の役人アザウスです。ジターク様の監視に選ばれました」
「俺は監視されるような悪事は働いていないぞ。怠け者の自宅警備員だからな」
リサは一生懸命財政強化に励み、凛札株1500ジョ。
水着の共和国の株千ジョで僧服帝国の株800ジョにして165ジョ手に入れた。
歳出は40ジョディルス程度だから125ジョ預金が出来るのだが5ジョディルス程。
1人10万ディルス以上の大掛かりな定額給付金だが民衆に還元しないと」
「ジターク様。うちの母が定額給付金を着服しました」俺預金の引き出し方分からない。
「俺の定額給付金返せ~」まあ自宅警備員養った見返りに定額給付金寄越せと?
ふざけるなぁ。
人間の養育費など400ディルスもあれば十分だぞ。
「貴方の養育費は4億ディルスかかりました。文句があるなら裁判でもしますか?」
「嘘つけ~。大工の棟梁がどうやったら4億ディルス稼げるんだよ?」
5月3日、既に家を出て独立してる以上財産の管理権は消滅してるとなった。
「なら養育費返せ~」などと言うのだが養育費は3万ディルスで決着したのだ。
「皇帝陛下。養育費は200億ディルスもかかったのにあんまりです」
この母親はどう考えても嘘を付いていると言うので打ち首獄門の刑に処された。
「自宅警備員の就職を斡旋して世の中豊かにしようというのに養育費のこと言われても」
かかった養育費返せと子供に迫る親もいるが、無理だろうと思われるのだ。
まあジターク一味は薬の館で稼げるから勤労兵100名と共にゴールドをせしめる。
5月4日、ジタークの部下は500人以上に膨れ上がり取り敢えず魚釣りさせる。
遊びでいいから鰻の1匹でも獲ってきて食卓に貢献してくれよと思うジタークだ。
「本当に遊びでいいんだな?なら釣りに行こうぜ」釣り道具を持って遊びに行くのだ。
ジタークの稼ぎは40万ディルスに膨れ上がっていたが豚を100頭に増やすのだ。
このパンツエネルギーで幾らでも食料が得られる時代、農業より畜産が儲かる。
リサ帝国の政策により肉食は滅多に行わないので高く売れるのだ。
「株が暴落したら配当減らされてリサ帝国が崩壊する。まっ売らないけど」
「ジターク様。魚釣ってきましたぁ。1匹銅貨10枚でどうでしょうか?」
あっ、売るつもりだったのかと思ったが買っておけば部下のやる気が上がるのだ。
「銅貨15枚で買う。ジャンジャン持ってきて良いぞ」食料庫に備蓄しないと。
5月5日、買い取る事を約束したせいで、多少は働く気になったらしい。
組織的に川魚を獲るようになり、単価の高い魚を獲る事にしたのだ。
遊びだと認識しているので、部下達の士気は高く、リアル薬草を手に入れておく。
「遊んでいてお金貰えるなんて夢の生活だな」「功績立てて小隊長に任命して貰えば」
働かなくても食っていけるじゃんと思い魚を釣り始めて出世を狙う者も出てくる。
「あのう。荷物持ちでいいなら薬の館で働きましょうか?」と提案する50名。
自宅警備員が全て勤労意欲をなくした人達ではないぞと本人達は思っている。
5月6日ジタークの軍資金は70万ディルスに膨れ上がった。
そして財政を健全化したリサ帝国は、新たな脅威ジタークに備え財力を貯えたのだ。
ジタークの野望の予定です。




