魔法少女アオイ #6
その日、アオイはオフィスで過ごしていました。そこにはリラとネムとナタネもいました。
「暇だねー。」ネムが言いました。
「そうだな。」ナタネが言いました。
「マシロコスモスを倒してから、マジカルギャング達もあまりこっちに手を出してこなくなったからね。」リラが言いました。
「でも油断は禁物よ、私達のビジネスは敵が増えやすいからね。」アオイが言いました。
とある建物の屋上でミサがアオイ産業を見ていました。
「私の新しいアート……試すならあそこが丁度良いかもね。」ミサが言いました。
ミサのマジカルチェンジャーにはダークアダプターが接続されていました。
「変身!」ミサが変身しました。
「マジカルアート!」ミサがマジカルブラシから魔法のペンキを出しました。
「ん……?」アオイが言いました。
「社長、大変っすよ。」ナタネが窓の外を見ながら言いました。「例の芸術作品がこっちに来てるっす。」
「アイツ……。」アオイが言いました。「懲りないわね。」
アオイはリラとネムとナタネを連れて外に出ました。
そこにはマジカルアート『魔法の支配者』がいました。
魔法の支配者が鳴き声を発しました。
「価値の無い芸術作品を処分するわよ。」アオイが言いました。
「変身!」アオイとリラとネムとナタネが変身しました。
アオイとリラとネムとナタネは散りながらマジカルテックピストルで魔法の支配者を攻撃しました。魔法の支配者は四人の攻撃を受けても怯まずに掌から魔法弾を放ってナタネを攻撃しました。
「おっと……!」ナタネが横に転がって魔法の支配者の攻撃をかわしました。
「そんな攻撃当たるかよ!」そう言ってナタネがマジカルテックピストルを撃ちました。
魔法の支配者は尚も怯まずに佇んでいました。
「くっ……!しぶとい……!」リラが言いました。
「やっぱりアートは違うねー。」ネムが言いました。
「こうなったら接近戦に持ち込むわよ!」そう言ってアオイは魔法の支配者に向かって走り出しました。
「社長……!」リラが言いました。
「よっしゃ!社長に続け!」そう言ってナタネが走り出しました。
「おー。」そう言ってネムも走り出しました。
「ああ……!」そう言ってリラもマジカルテックピストルを構えながら魔法の支配者に近づいていきました。
魔法の支配者がアオイに魔法弾を放ちました。アオイは魔法弾を受けながらも怯まずに走り続けました。
「ハアッ!」アオイがマジカルテックピストルのグリップで魔法の支配者の頭部を叩きました。
「ハアッ!ハアッ!ハアッ!ハアッ!」アオイは怯んだ魔法の支配者をさらに連続で叩きました。
「ハアアアッ!」アオイはさらにキックを繰り出して魔法の支配者をふっ飛ばしました。
魔法の支配者は地面の上を転がりました。
ナタネとネムとリラがアオイの元に集まりました。
「あー!社長……!」ナタネが言いました。「一人でやっちゃったんすか?」
「出番無しだねー。」ネムが言いました。
「油断しないで……!」リラがマジカルテックピストルを構えたまま言いました。
魔法の支配者がよろめきながら立ち上がりました。
「一気にトドメよ!」そう言ってアオイがマジカルテックピストルを構え直しました。
「フッフッフッフッフッ……!」そう言いながらミサが空中に生成した魔法の足場の上に姿を現しました。
「オメエは……!」ナタネが言いました。
「ミサ!」リラが言いました。
「私のアートを相手になかなかやるじゃない。」ミサが言いました。
「子供の落書きの方がマシだわ。」アオイが言いました。
「そうかも知れないわね。」ミサが言いました。「でも、このアートにはさらなるアートへの可能性があるわ。」
「はあ……!?」ナタネが言いました。「何言ってんだ?」
「さらなるアートへの可能性……?」リラが言いました。
「そう!この力によってね!」ミサがダークアダプターを見せつけながら言いました。
ダークアダプターから闇の力が溢れ出しました。
「それって……!」リラが言いました。
「闇の力……。」アオイが言いました。
「来た!来たわ、インスピレーションが!闇の力でインスピレーションが溢れてくる!」ミサが言いました。
「何だアイツ?」ナタネが言いました。「イカれちまったか?」
「イカれてるねー。」ネムが言いました。
「アッハッハッハッ!」ミサがマジカルブラシを構えながら言いました。
「ダークマジカルアート!」ミサがマジカルブラシから闇の魔法のペンキを噴き出しました。
闇の魔法のペンキが魔法の支配者にかかりました。そして魔法の支配者はダークマジカルアートへと変化し始めました。
「これが……さらなるアート……?」リラが言いました。「闇のアート……。」
「そう!これこそがダークマジカルアート『黒魔導の覇者』よ!」ミサが言いました。
黒魔導の覇者が鳴き声を上げました。
「くっ……!闇の力を使って自らのしもべの攻撃力を上げるなんて……小賢しいマネをするわね。」アオイが言いました。
「さあ、黒魔導の覇者、私に最高のバトルを見せなさい!」ミサが言いました。
黒魔導の覇者が掌から暗黒魔法弾を放ちました。
「ウアッ……!」アオイがその暗黒魔法弾を受けて転倒しました。
「社長……!」リラが言いました。
「テメエ……よくも社長を……!」ナタネがそう言って右手にマジカルテックパイルを装着しました。
「ハアーッ!」ナタネが黒魔導の覇者に殴り掛かりました。
黒魔導の覇者はナタネの連続攻撃をかわし続けました。
「ハアッ!」リラとネムがマジカルテックピストルを撃ちました。
黒魔導の覇者はリラとネムの攻撃を受けても怯まずにナタネの攻撃をかわし続けました。
「ハッハッハッハッ!ムダよ!黒魔導の覇者にそんな攻撃は通用しないわ!」ミサが言いました。
「くっ……!」リラが言いました。
「くうっ……!」アオイが立ち上がりました。
「社長……!」リラが言いました。
「平気よ。」アオイが言いました。
黒魔導の覇者がナタネにパンチを繰り出しました。ナタネはその攻撃をかわしました。
「ヘッ!やるじゃねーか!久々に満足出来そうだぜ!」そう言ってナタネはまたパンチを繰り出しました。
「ネム!」アオイが言いました。
「了解ー!」そう言ってネムがマジカルハービンジャーを召喚し、それに乗りました。
アオイがネムの後ろに乗ってマジカルテックピストルを構えました。
「行きますよー。」そう言ってネムが黒魔導の覇者に向けてマジカルハービンジャーを走らせました。
「ハアッ!」アオイがマジカルテックピストルを撃ちました。
黒魔導の覇者に魔法弾が直撃しましたが、黒魔導の覇者は依然として怯みませんでした。
「ん……?」ナタネが言いました。
ネムは黒魔導の覇者に体当たりしてマジカルハービンジャーを停止させました。
黒魔導の覇者はふっ飛ばされて倒れ込みました。
「な……!」ミサが言いました。
アオイとネムはマジカルハービンジャーから降りました。
黒魔導の覇者が立ち上がりました。
アオイがマジカルテックピストルを撃ちました。
「マジカルバースト!」ナタネが魔法弾を三連射して黒魔導の覇者を攻撃しました。
黒魔導の覇者はアオイとナタネの攻撃を受けても怯まずに走り出しました。
ネムはマジカルハービンジャーのハンドルグリップを引き抜いて魔法の刃を構えました。そして向かって来た黒魔導の覇者を連続で切りつけました。
「オラアアアッ!」ナタネが黒魔導の覇者に右手でパンチを繰り出しました。
黒魔導の覇者はナタネのパンチを受けてふっ飛ばされました。
黒魔導の覇者がよろめきながら立ち上がり、暗黒魔法弾を放ちました。
「フッ!」リラが後方からマジカルマリオネットを投げました。
黒魔導の覇者が放った暗黒魔法弾がリラの投げたマジカルマリオネットに直撃しました。その瞬間、マジカルマリオネットが魔法のエクトプラズムへと変化しました。
「マジカルグラッジ!」マジカルマリオネットが変化した魔法のエクトプラズムが黒魔導の覇者に直撃し、爆発が起こりました。
黒魔導の覇者はふっ飛ばされて倒れ込みました。
「くっ……!」ミサが言いました。
黒魔導の覇者がよろめきながら立ち上がろうとしました。
アオイがマジカルテックピストルを構え直しました。
「終わりよ。」そう言ってアオイがマジカルテックピストルを撃ちました。
黒魔導の覇者はアオイの攻撃を受けてしばらく静止した後、もがきながら全身から闇の魔法のペンキを噴き出し、しばらくして爆発しました。
「私の……ダークマジカルアートが……!」ミサが言いました。
「これであなたの芸術作品に価値が無いということが証明されたわね!」アオイが言いました。
「社長の言う通りだ!闇の力を使ってもこんな駄作しか生み出せなかったんだからオメエの才能も大したこと無かったってことだな!」ナタネが言いました。
「くうっ……!」ミサが言いました。
「これに懲りたら別の生き方を探すことね。接客業には向いてないから、あまり人と関わらない地味な仕事をオススメするわ。」アオイが言いました。
「よくも……!よくもよくもよくも……!」ミサが言いました。
「ん……?」リラが言いました。
「ウアアアアアアアッ!」ミサが言いました。「殺してやるーっ!」
「闇の力が暴走してる?」リラが言いました。
「怖いねー。」ネムが言いました。
「フン……。」アオイが言いました。
「ウウウウウウウウッ……!」ミサが言いました。
「どうやらもう一発やんなきゃなんないかな?」ナタネが言いました。
「いえ……。」アオイが言いました。
「ううっ……!くっ……!」ミサが顔を押さえながら言いました。
「闇の力を……抑え込んだ?」リラが言いました。
「フッフッフッフッ……!私としたことが……熱くなり過ぎちゃった……かしら……?」ミサが言いました。
「おー。」ネムが言いました。
「アーティストたるもの……感情を支配出来なくちゃ……!フッフッフッフッ……!」ミサが言いました。
「それで……まだやる気……?」アオイが言いました。
「今日のところはこれくらいにしておいてあげるわ。元々この力の実験のつもりだったしね。それじゃあ……。」そう言ってミサはその場から姿を消しました。
「二度と来んなよ!」ナタネが言いました。
「フン……。」アオイが言いました。
「良かったんすか、社長、あのまま返しちゃって?」ナタネが言いました。
「一流企業の社長たるもの、引き揚げる敵は黙って見送るものよ。」アオイが言いました。
「おおっ!なんかよく分かんないけど、スゴいっすね!」ナタネが言いました。
「そうでないとー……。」ネムが言いました。
おわり