魔法少女カエデ #11
その日、カエデはケイトリンと共にオフィスにいました。
そこへミチコが姿を現しました。
「ごきげんよう。」ミチコが言いました。
「君は……。」カエデが言いました。
「カエデね?直接会って話すのは初めてかしら?」ミチコが言いました。
「うん。」カエデが言いました。
「調べさせて貰ったわ。あなた、闇の力と戦ってるらしいわね。」ミチコが言いました。
「そうだね。」カエデが言いました。
「どうやら彼女がここを訪れた際にツバキが話したようですね。」ケイトリンが言いました。
「私以外にもいるんだけどな。」カエデが言いました。
そこへアスカがやって来ました。
「ここに来れば面白いことが起こるって聞いて来てみたわ。」アスカが言いました。
「アスカさん……。」カエデが言いました。
「誰……?」ミチコが言いました。
「それはこっちのセリフよ。」カエデが言いました。
「えっと、あの子はミチコ、通称X。政府の協力者です。」カエデがアスカに言いました。
「それで……。」カエデがミチコに言いました。
「私はアスカ。政府の魔法少女よ。」アスカが言いました。
「私達よりも若干年下かしら?大変ね。」ミチコが言いました。
「いや……。」カエデが言いました。
「見た目じゃ分からないかも知れないけれど、あなたが私のことを若干年下だと思っているなら、実際は年上の筈よ。」アスカが言いました。
「ん……?若返りの魔法でも使ったの?」ミチコが言いました。
「当たらずとも遠からずね。」アスカが言いました。
「へえ……。」ミチコが言いました。
「この町にいればいずれあなたもその身をもって理解する日が来るかも知れないわ。」アスカが言いました。
「まあ……良いけど。」ミチコが言いました。
「それよりも何しに来たの、ミチコ……いやX?」カエデが言いました。
「今回はただの情報提供よ。」ミチコが言いました。
「情報……?」カエデが言いました。「闇の力に関する……?」
「ええ。」ミチコが言いました。
「それは興味深いわね。」アスカが言いました。
「どんな情報なの?」カエデが言いました。
「あなた達の仲間、モエが闇の力を手にしたみたいだわ。」ミチコが言いました。
「モエが……?」カエデが言いました。
「誰……?」アスカが言いました。
「早く対処しないと大変なことになるかも知れないわよ。」ミチコが言いました。
「そんな……。」カエデが言いました。
「それじゃあ、私はこれで……。」そう言ってミチコは姿を消しました。
「モエまで……闇の力を……。」カエデが言いました。
「要するにその子を見つけ出して対処すれば言いワケね?」アスカが言いました。
「そうですね。」カエデが言いました。
「早速探しに行くわよ。」アスカが言いました。
「はい。」カエデが言いました。
その頃、とある建物の屋上にローズが佇み、とある屋敷を見つめていました。
「フフフ……!」ローズが言いました。
「変身!」ローズが変身しました。
その屋敷には一人の収集家が住んでいました。
「次はどんなお宝を手に入れようかな?」その収集家が言いました。
そこへローズが姿を現しました。
「な……何だお前は!?」その収集家が言いました。「どうやってセキュリティを……!?」
「フフフ……!」そう言ってローズは“ミラー”のカードを取り出しました。
「何だそのカードは!?この私が見たことがない程のレアカード……!?」その収集家が言いました。
「あなたの心の闇、利用させて貰うわ。」ローズが言いました。
「ウアアアアアアアッ……!」その収集家が言いました。
カエデは魔法の突撃銃を背負ったアスカと共にとある通りを歩いていました。
そこへ一体の暗黒鏡人が姿を現しました。
「あっ……!」カエデが言いました。
「心の闇のバケモノね。」アスカが言いました。
「この世界の全てを私の物としてやる!その為の方法はただ一つだ!」そう言ってその暗黒鏡人がその通りを破壊し始めました。
「変身!」カエデとアスカが変身しました。
「何だお前達は?」その暗黒鏡人が言いました。
「そっちの方こそ一体何を考えているの!?」カエデが言いました。
「この世界の全てを私の物としているのだ!」その暗黒鏡人が言いました。
「はあ……?」アスカが言いました。「どういう意味……?」
「この世界の全てを破壊することでこの世界の全てを私の物とすることが出来るのだ!」その暗黒鏡人が言いました。「ハッハッハッハッハッ!」
「聞いた私がバカだったわ。」そう言ってアスカが魔法の突撃銃を構えました。
「ハアッ!」アスカが魔法の突撃銃を撃ちました。
「くっ……!」その暗黒鏡人が左腕でアスカの攻撃を防ぎました。
カエデが右手に魔法の刃を生成して構えました。
「お前達も私のコレクションに加えてやろう!」
「ハアッ!」その暗黒鏡人が右手から暗黒弾を放ちました。
「フッ!」アスカがその暗黒弾の時間を止めました。
「ハアッ!」カエデが魔法の刃でその暗黒弾を切りつけました。
アスカがその暗黒弾の時間を戻すと同時にその暗黒弾が爆発しました。
カエデはそのままその暗黒鏡人へ向かって走り、魔法の刃で攻撃を仕掛けました。そのままその暗黒鏡人はカエデの攻撃をかわしながら距離を取ろうとしました。
アスカは魔法の突撃銃を構えたまま移動して、その暗黒鏡人を攻撃する機会を窺っていました。
そこへモエが姿を現しました。
「ウウウウッ……!」モエが言いました。
「ん……?」アスカが言いました。
「モエ……!」カエデが攻撃を止めて言いました。
「ハアッ!」その暗黒鏡人がすかさずパンチを繰り出しました。
カエデはその暗黒鏡人の攻撃を左手で弾き、距離を取りました。
「ウアアアアアアアアッ!」モエが言いました。
「これは……マズそうね。」そう言ってアスカが魔法の突撃銃をモエに向けました。
「ウウッ!」モエがアスカに向かって走り出しました。
「ハアッ!」アスカがモエに向けて魔法の突撃銃を撃ちました。
モエはアスカの攻撃を受けながらも怯まずに走り続けました。
「な……!」アスカが言いました。
「ウアッ!ウアアッ!」モエがアスカに向けてマジカルテックナイフを振り回しました。
アスカはモエの攻撃をかわし続けました。
「マズい!」そう言ってカエデがモエの方へと向かおうとしました。
「フン!」その暗黒鏡人がカエデに暗黒弾を放ちました。
「くっ……!」カエデが魔法の刃でその暗黒弾を弾きました。
「どこへも行かせないぞ、お前は私のコレクションの一部となるのだからな!」その暗黒鏡人が言いました。
「今はそれどころじゃないのに……!」カエデが言いました。
「知ったことか!」その暗黒鏡人が言いました。
「フフフフフ……!」そう言って近くの電灯の上にミチコが姿を現しました。
「あっ……!」カエデが言いました。
「こんなところで言い争いをしている場合かしら、いえ、違うハズよ。」ミチコが言いました。
「誰だお前は!?」その暗黒鏡人が言いました。
「魔法少女X!フッフッフッフッフッ!あなたの命を盗ませて頂くわ!」そう言ってミチコがマジカルピストルを撃ちました。
「ウッ……!」その暗黒鏡人が魔法弾を受けて怯みました。
「よし……!」カエデがモエに向かって走り出しました。
アスカはモエの大振りの攻撃をかわして距離を取ると、魔法榴弾を放ちました。
魔法榴弾がモエに直撃し、爆発が起こりました。
「やったかしら?」アスカが言いました。
「ウウウウッ……!」モエが炎の中から姿を現しました。
「くっ……!」アスカが言いました。
「ウアアアッ!」モエがアスカに切りかかりました。
アスカは魔法の突撃銃でモエの攻撃を防ぎましたが、モエはさらに攻撃を行って魔法の突撃銃を弾き飛ばしました。
モエはさらに攻撃を仕掛けたものの、アスカはその攻撃をかわして距離を取り、マジカルオートを撃ちました。モエはその攻撃を受けても怯まずにマジカルテックナイフを構え直しました。
「くっ……!」アスカが言いました。
「ハアッ!」カエデが左手を振って魔法の刃を飛ばしました。
「ウウッ……!」モエがマジカルテックナイフでその魔法の刃を防ごうとしましたが、防ぎきれずにマジカルテックナイフを弾き飛ばされてしまいました。
「ウウウウッ……!」モエが言いました。
「ハアッ!」その暗黒鏡人がミチコに向けて暗黒弾を放ちました。
ミチコは電灯から飛び降りてその暗黒弾をかわすと、マジカルピストルを撃ちました。
その暗黒鏡人はミチコの攻撃を受けてもすぐに体勢を立て直してミチコに殴り掛かりました。
ミチコは高速移動でその暗黒鏡人の背後に回り込んでキックを当てると、後ろに跳びながらマジカルピストルを撃って追撃しました。
「ウウッ……!」その暗黒鏡人が地面に膝を突きました。
ミチコはマジカルランチャーを召喚しました。
その暗黒鏡人が立ち上がってミチコの方を向きました。
ミチコは“ハント”のカードを取り出しました。
「何……!?レアカード……!?」その暗黒鏡人が言いました。
ミチコが“ハント”のカードをマジカルランチャーに挿入し、魔法榴弾を放ちました。
「ウアアアアアアアッ……!」その暗黒鏡人がその魔法榴弾を受けて爆発しました。
カエデは右手の魔法の刃を消滅させてモエと睨み合っていました。
アスカはモエにマジカルオートを向けたままその様子を見ていました。
「ウウウウウウウウッ……!」モエが言いました。
「きっと元に戻してみせる。」そう言ってカエデはマジカルムーブを発動しました。
「ウアッ!」モエがカエデに殴り掛かりました。
カエデが右腕に魔法の刃を生成してモエに向かっていきました。
「マジカルエッジアタック!」カエデが魔法の刃ですれ違いざまにモエを切りつけました。
「ウッ……!ウウッ……!ウッ……!」モエがその場でもがき始めました。
「ん……?」アスカが言いました。
「ウウッ……!ウアアアッ……!」モエが苦しむ中、ダークアダプターからさらに闇の力が溢れ出しました。
「ウアアアアアアアッ……!」溢れ出した闇の力が爆発を起こしました。
ダークアダプターはその爆発によってモエのマジカルチェンジャーから外れ、ふっ飛んでいきました。
「うっ……!ううっ……!」モエが地面に膝をつきました。
「モエ……!」カエデがモエに駆け寄りました。
アスカもマジカルオートを構えたままモエに近寄りました。
「大丈夫……!?」カエデが言いました。
「う……うん……。」モエが言いました。「ゴメン。ありがとう。」
「良いんだよ。」カエデが言いました。
「どうやら作戦成功のようね。」アスカがマジカルオートを下ろして言いました。
「見事ねカエデ。」ミチコが言いました。「あなたは素晴らしいわ。」
「X……。」カエデが言いました。
「それじゃあさよなら。またいつか会いましょう。」そう言ってミチコは姿を消しました。
とある路地にミサがいました。その足元にはダークアダプターが落ちていました。
「フッフッフッフッフッ……!」ミサが言いました。
ミサはダークアダプターを拾い上げました。
「手に入れた、芸術的な力。」ミサが言いました。「フッフッフッフッフッ……!」
おわり