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魔法少女アオイ #3

 その日、アオイのオフィスにミチコとハルナが訪れていました。

 アオイはリラとネムとナタネも含めた六人で今後のビジネスに関する話し合いを行うことにしました。


「良いアイデアを思い付いたわ。これから我が社でアイドルの使った下着を売り出すビジネスを始めるってのはどう?」アオイが言いました。「この新ビジネスはきっと莫大な利益を齎すハズよ。」

「は……?」ミチコが言いました。

「モチロン協力してくれるわよね?」アオイが言いました。「出来れば少し臭うのが良いわ。」

「協力するワケ無いじゃない!今日は魔法少女として話をしに来たって言ってるでしょ?」ミチコが言いました。

「そう言えばアイドルとして活動してる時とキャラ違うよな。」ナタネが言いました。「こっちが素……?」

「まあ……そうね。アイドルとしてファンの前に出る時と、スタッフと会話する時と、それ以外とでキャラを使い分けているわ。」ミチコが言いました。

「それ以外ってのが素だね。」ハルナが言いました。

「プロだね。」ナタネが言いました。

「結局用件は何……?」リラが言いました。

「警察庁の保管庫を襲撃する計画のことよ。」ミチコが言いました。

「えっ……?」リラが言いました。

「へえ。それでツバキがよこしたのがあなた達ってワケね。」アオイが言いました。「まあ、悪くないわ。」

「早速プランを練りたいと思っているんだけど……?」ミチコが言いました。

「ちょっと待って。」アオイが言いました。

「何……?」ミチコが言いました。

「ウチの会社がその計画を実行する代わりに、あなた達にはこっちの問題を解決するのに手を貸して貰うことになっているハズだけど……?」アオイが言いました。「そうだったわよね?」

「はい。」リラが言いました。

「そういう話だったよー。」ネムが言いました。

「えっ……?」ミチコが言いました。

「まずはそっちの話から進めさせて貰いたいんだけど……?」アオイが言いました。

「知らない話ね。」ミチコが言いました。

「えっ……?」アオイが言いました。

「またツバキさんに一杯食わされたかな?」ハルナが言いました。

「知らないならまあ良いけど、そういう話になっているのよ。」アオイが言いました。「だから協力して貰うわ。」

「その件は私が何とかするってば。」そう言ってキリが姿を現しました。

「は……?」アオイが言いました。

「誰……?」ミチコが言いました。

「闇の力に対する防衛チーム……暗殺担当……キリ。」キリが言いました。

「キリ……?」ミチコが言いました。

「闇の力に対する防衛チーム……。」リラが言いました。

「知ってるー。」ネムが言いました。

「暗殺担当……ね。」ミチコが言いました。

「ニンジャだね!」ハルナが言いました。

「上からの命令でマジカルギャングを始末する為に来たんだってば。」キリが言いました。

「へえ。闇の力に対する防衛チームのメンバーがわざわざウチの為にね。」ナタネが言いました。

「他のチームメンバーがこの会社の社員に迷惑をかけたから……。」キリが言いました。

「いや……別に……。」リラが言いました。

「迷惑って程でも無かったよー。」ネムが言いました。

「理由なんてどうでも良いわ。とにかくあなたが私達のトラブルを解決してくれるってワケね。」アオイが言いました。

「そういうことになるってば。」キリが言いました。

「ところでその喋り方……キャラ作りなのよね?」ミチコが言いました。

「おう。ニンジャについては幼い頃からリサーチを続けてきたんだってば。」キリが言いました。

「それ……多分間違ってるわよ。」ミチコが言いました。

「ウソ……?」キリが言いました。

「ホント……。」ミチコが言いました。

「さすがはアイドル。キャラ作りに一家言を持ってるんだね。」ハルナが言いました。

「あなたは好い加減だけどね。」ミチコが言いました。

「じゃあニンジャってどういうキャラなの……?」キリが言いました。

「怪盗もニンジャの親戚みたいなもんだから、こりゃ良いアドバイスが出てきそうだぞ!」ナタネが言いました。

「えっ……?そう言われると困るんだけど……。」ミチコが言いました。「お覚悟とか成敗とか……?」

「なんか違くない?」ナタネが言いました。

「私はキリちゃんの雰囲気好きだよ。ニンジャって感じする!」ハルナが言いました。

「そう……?」キリが言いました。

「うん!」ハルナが言いました。

「良かった。」キリが言いました。

「安心するのは早いわ、ハルナは好い加減なこと言ってるだけだから。」ミチコが言いました。

「そんな……。」キリが言いました。

「てかそもそも闇の力に対する何とかで活動するのにキャラ作りが必要なワケ……?」ミチコが言いました。

「いや……。昔から私はアサシンかニンジャに向いてるって言われてたから……そうなろうと……。」キリが言いました。

「努力の結果がこれってワケね。」ミチコが言いました。

「うん。」キリが言いました。

「まあ、真面目さは伝わって来たわ。」ミチコが言いました。

「おう。」キリが言いました。

「芸能人による演技指導が生で見られるのは面白いけど、そろそろビジネスの話を進めさせて貰っても良いかしら?」アオイが言いました。「その為に来たんでしょ?」

「そうだったわね。」ミチコが言いました。

「ゴミ共の始末は闇の力に対する防衛チームのエセ忍者殿にもうお任せするとして、警察庁の保管庫を襲撃する話よね?」アオイが言いました。

「そうね。」ミチコが言いました。

「ツバキからこれを預かったわ。」そう言ってアオイが魔法の小銃“マジカルテックポンプライフル”を取り出しました。

「それは……?」ミチコが言いました。

「政府の開発した新兵器だそうよ。普通に撃つことも出来るけど、スライドアクションを挟むことで強力な一撃を繰り出すことも出来るのよね?」アオイが言いました。

「はい。そう聞いてます。」リラが言いました。

「コイツを使って正面突破するのが基本プランになるけど、ツバキの作ったガラクタだけを信用するんじゃ心許ないわ。」アオイが言いました。

「なんせ相手は警察庁っすからね。しかも例の保管庫……。この町の汚職警官達全員を敵に回すことになる。」ナタネが言いました。

「計画を慎重に練っておいて損は無いわよね。」ミチコが言いました。

「やっぱりドライバーが必要ですよね?」ハルナが言いました。

「ドライバーはナタネ、あなたに任せるわ。」アオイが言いました。

「了解っす!」ナタネが言いました。

「後はアタッカー……。」ハルナが言いました。

「ハルナとその相方……Xがやってくれるのよね?」そう言ってアオイがハルナにマジカルテックポンプライフルを投げ渡しました。

「良いですけど……。」ハルナがマジカルテックポンプライフルを受け取って言いました。

「まだ必要よね。」ナタネが言いました。

「だったら私が行くわ。」アオイが言いました。

「おっ!さすがは社長!太っ腹!」ナタネが言いました。

「これで良いわね?」アオイが言いました。

「私もバックアップを行うってば。」キリが言いました。

「良いね!」ハルナが言いました。

「エセ忍者が背中を守ってくれれば汚職警官なんて怖くないわ。」アオイが言いました。

「それと、ツバキさんがハッカーを一人用意してくれるって……。」リラが言いました。

「警報が鳴るまでの時間を遅らせることが出来るよー。」ネムが言いました。

「勝機は十分にありそうね。」ミチコが言いました。

「それじゃあある程度こっちの問題にカタがついて、計画を実行出来ると判断したら連絡するわ。」アオイが言いました。

「待ってるわ。」ミチコが言いました。


 七人は外に出ました。

「それじゃあその時に……。」ミチコが言いました。

「ええ。」アオイが言いました。「あなた達とは良い仕事が出来そうね。」

 そこへマジカルギャングスタ―達が姿を現しました。

「ん……?」アオイが言いました。

「誰……?」ミチコが言いました。

「お揃いのジャケットだね。」ハルナが言いました。

「マジカルギャングの連中だよ。」リラが言いました。

「あー。例の……。」ハルナが言いました。

「今日こそお前らの会社も終わりだぜ!」マジカルギャングスタ―の一人が言いました。

「へえ!でもザンネンだったわね!アンタ達に対抗する為に助っ人を呼ばせて貰ったわ!」アオイが言いました。

「助っ人だと……?」マジカルギャングスタ―の一人が言いました。

「紹介するわ!エセ忍者のキリ殿よ!」アオイが言いました。

「おう。」キリが言いました。

「忍者だと……?ふざけやがって!」マジカルギャングスタ―の一人が言いました。

「アンタらのそのファッションよりマシじゃない?」アオイが言いました。

「それに、今日は私達もいるわ。」ミチコが言いました。

「何だ?」マジカルギャングスタ―の一人が言いました。

「私のことを知らないなんて、マジカルギャングも大したこと無いわね。」ミチコが言いました。

「まあ、アイドルって言ってもマイナーだしね。」ハルナが言いました。

「アイドル……?」マジカルギャングスタ―の一人が言いました。

「そう!表の顔は地下アイドル、しかしてその正体は……?」ミチコが言いました。

「変身!」ミチコが変身しました。

「怪盗魔法少女X!」ナタネが言いました。

「忍者の次は怪盗か……?」マジカルギャングスタ―の一人が言いました。

「変身!」ハルナが変身しました。

「私はただの魔法少女だよ。」ハルナが言いました。

「まあ良い。やっちまえ!」マジカルギャングスタ―の一人がそう言うと同時にマジカルギャングスタ―達が一斉に魔法の拳銃を構えました。

「変身!」キリが変身しました。

 マジカルギャングスタ―達が一斉に魔法の拳銃を撃ち始めました。

 その瞬間、キリは魔法の煙幕と共にその姿を消し、一瞬でマジカルギャングスタ―達の中に移動しました。

「何……!?」マジカルギャングスタ―の一人が言いました。

 キリはマジカルギャングスタ―の一人をマジカルクナイで切って倒すと、素早くその場から移動しました。

 マジカルギャングスタ―達は混乱してあらぬ方向へと魔法の拳銃を撃ち始めました。

「やるわね。」アオイが言いました。

「さすがはニンジャ!」ハルナが言いました。

「キャラ作りは変だけどね。」ミチコが言いました。

「ニンジャじゃなくて海賊に向いてるって言われてたらどうなってたのかな?」ハルナが言いました。

「ガソリンスタンドでも作ったんじゃない?」ミチコが言いました。

「投げやりに返してきたね。」ハルナが言いました。

「じゃあこれで良い?」そう言ってミチコは“ジャンプ”のカードをマジカルリーダーに読み込ませました。

 ミチコはジャンプして高空からマジカルピストルを連射してマジカルギャングスタ―達を攻撃しました。

「じゃあ私も仕事するか。」そう言ってハルナはマジカルテックポンプライフルの先台を動かしてから構えました。

「ハアッ!」ハルナがマジカルテックポンプライフルから大きな魔法弾を放ちました。

「ん……?」キリが大きな魔法弾を見て素早くその場を離れました。

 大きな魔法弾が爆発し、マジカルギャングスタ―達が全滅しました。

「凄い。」落下中のミチコが言いました。

「へえ。あの銃、あそこまでの威力とは……。」ナタネが言いました。

「計画の実行が楽しみね。」アオイが言いました。


 おわり

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