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魔法少女モエ #10

 その日、モエはオインクと共にとある通りを歩いていました。

「キャプターもすっかり出なくなったね。」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

「新しいマジカルカードが出来ることも無くなったし、もうこれ以上のキャプターは出て来ないかな?」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

 そこへ別の通りから人々が逃げてきました。

「あ……。」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

「ひょっとして……!」モエが言いました。


 モエとオインクがその通りへとやって来ました。

 そこにはジーニアスキャプターがいました。

「キャプター……!」モエが言いました。

「オインク!」オインクが言いました。

 モエはジーニアスキャプターの前に立ちました。

「ん……?」ジーニアスキャプターが言いました。「お前は……?」

「変身!」モエが変身しました。

「ほう……魔法少女か……。」ジーニアスキャプターが言いました。

「あなたは……!」モエが言いました。

「私はドクター・ガーベージ、“ジーニアス”のカードの力を持つ悪の科学者だ。」ジーニアスキャプターが言いました。

「“ジーニアス”……?」モエが言いました。

「そう!偉大なる悪の天才であるこの私に相応しいこの“ジーニアス”のカードの力によって私は強力な悪のロードを生み出すことが出来るようになったのだ!」ジーニアスキャプターが言いました。

「ロードって何……?」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

「ロードとは発明品のことだ。そんなことも知らんとは魔法少女も所詮は無知な子供という訳か。」ジーニアスキャプターが言いました。

「いや……普通知らないよそんなこと。」モエが言いました。

「良いから見るが良い、我がロードを!出でよ!」ジーニアスキャプターがそう言うと同時に魔法のロボット“ガーベージマン”が姿を現しました。

「それが……ロード……?」モエが言いました。

「そうだ!このロードで私がこの世界を支配してやるのだ!ハッハッハッハッハッ!」ジーニアスキャプターが言いました。

「そうはさせない!そのロードを倒してあなたの計画を阻止してみせる!」モエが言いました。

「フン!魔法少女風情に何が出来る!?無知なクセに……!」ジーニアスキャプターが言いました。

「確かに私にはあなたの言ってる言葉の意味は理解出来ないかも知れない!でも、たとえ言葉の意味を理解出来なくても世界の平和を守ることは出来る!私はそう信じてる!」モエが言いました。

「オインク!」オインクが言いました。

「やれ、我がロード!」ジーニアスキャプターが言いました。

 ガーベージマンが構えました。

「オインク!」モエが言いました。

「オインク!」オインクがマジカルテックピストルを召喚しました。

「ハアッ!」モエがマジカルテックピストルを撃ちました。

 ガーベージマンはモエの攻撃を受けても怯まずに歩き出しました。

「マジカルバースト!」モエが魔法弾を三連射してさらに攻撃しました。

 ガーベージマンはモエの攻撃にビクともせずにパンチを繰り出しました。

 モエは横に移動してガーベージマンの攻撃をかわしました。

「くっ……!ガラクタの寄せ集めみたいなのに手強い!」モエが言いました。

「ハッハッハッ!確かにこのロードは廃品によって作られているが、“ジーニアス”の持つ魔力の影響により攻撃力と防御力が格段に上昇している!この世界を支配するに足る強力な性能となっているのだ!」ジーニアスキャプターが言いました。

「そんな……!」モエが言いました。

「オインク!」オインクがマジカルテックメイスを召喚しました。

「うん!」そう言ってモエがマジカルテックピストルを捨ててマジカルテックメイスを構えました。

「ん……?」ジーニアスキャプターが言いました。

 ガーベージマンが再びパンチを繰り出しました。

 モエはガーベージマンの攻撃をかわすとマジカルテックメイスでガーベージマンを叩きました。

 ガーベージマンがモエの攻撃を受けて怯みました。モエが連続で攻撃を繰り出すと、ガーベージマンは後退しました。

「何……!?」ジーニアスキャプターが言いました。

「どうやら私の攻撃力があなたのロードの防御力を上回ったみたいだね!」モエが言いました。

「バカな!」ジーニアスキャプターが言いました。

「このまま行くよ!」そう言ってモエがマジカルテックメイスを構え直しました。

「マジカルテックスマッシュ!」モエがマジカルテックメイスでガーベージマンを叩きました。

 モエの攻撃によってガーベージマンは爆発しました。

「そんな……!」ジーニアスキャプターが言いました。

「残すはあなただけだね!」モエがジーニアスキャプターに言いました。

「くっ……!我がロードを倒すとは……!」ジーニアスキャプターが言いました。「これが魔法少女の力か……。」

「うん!」モエが言いました。

 ジーニアスキャプターがその場から走り出しました。

「あっ……!待て!」モエはそう言うとジーニアスキャプターを追って走り出しました。

「待てと言われて待つバカはいない!」ジーニアスキャプターが言いました。


 モエは別の通りへと出ました。

「あれ……?どこに……?」モエが言いました。

 そこへ一体の暗黒鏡人が通り掛かりました。

「ああ……!カワイい子……!カワイい子が欲しいよ!」その暗黒鏡人が言いました。

「ん……?」モエが言いました。「アレは……。」

 その暗黒鏡人がモエに気付きました。

「あっ……!女の子だ!カワイい!」その暗黒鏡人が言いました。

「えっ……?」モエが言いました。

「お前は俺の物だ!」そう言ってその暗黒鏡人がモエに襲い掛かりました。

「うわああっ……!」モエは慌ててマジカルテックメイスでその暗黒鏡人を殴り飛ばしました。

「ウアアアッ……!」その暗黒鏡人が地面の上を転がりました。

「アレは確か……!」モエが言いました。

「ウウッ……!」その暗黒鏡人がよろめきながら立ち上がりました。

「カワイい子は全部俺の物だ!」その暗黒鏡人が言いました。

「闇の力と言っても私の知ってるのとは随分と違うな。」モエが言いました。

「ハアッ!」暗黒鏡人が掌から暗黒弾を放ちました。

「ウアアアッ……!」モエが爆発と共にふっ飛ばされました。

「くっ……!」モエが倒れ込んだまま言いました。

「フフフフ……!ハハハハ……!」その暗黒鏡人がモエににじり寄りました。

「このままじゃ……!」モエが言いました。

 そこへ一人の少女が姿を現しました。

「えっ……?」モエが言いました。

「ん……?」その暗黒鏡人が足を止めました。

「あなたは……?」モエが言いました。

「カワイい……。」その暗黒鏡人が言いました。

 その少女は左手に装着した闇の魔法の腕輪“ダークマジカルチェンジャー”を構えました。

「それは……!?」モエが言いました。

「変身!」その少女がそう言うと同時にダークマジカルチェンジャーから「Change」と電子音声が発せられ、その少女は暗黒魔法少女へと変身しました。

「オホホホッ……!」その暗黒鏡人が言いました。

「闇の……魔法少女……!?」モエが言いました。

「あなたのような存在には消えて貰うわ。」その少女が言いました。

 ダークマジカルチェンジャーから「Dark Magical Move」と電子音声が発せられました。

「ダークマジカルエクスターミネーション!」その少女がその暗黒鏡人に跳び蹴りを繰り出しました。

「ウッ……!ウアアアアアアアッ……!」その少女の跳び蹴りを受けたその暗黒鏡人はそのまま消滅しました。

「スゴい……。」立ち上がったモエが言いました。


 ローズが近くの建物の屋上でその少女のことを見ていました。

「あの子……。」ローズが言いました。


「あなたは……?」モエが言いました。

「ミサキよ。」その少女はそう言ってその場から姿を消しました。


 その頃、ジーニアスキャプターはとある研究所にいました。

「魔法少女がアレ程の力を持った存在だったとは……。だが、その力を私がこの世界を支配する為に使わせて貰うぞ!」ジーニアスキャプターがカプセルに接続された機械を操作しながら言いました。

「さあ、これで完成だ、我が新たなるロード!」そう言ってジーニアスキャプターがその機械のボタンを押しました。

 するとカプセルの中から一体の人造魔法少女が姿を現しました。

「ハッハッハッ!これぞ我がロード、人造魔法少女“ココロ”だ!」ジーニアスキャプターが言いました。

「フッフッフッフッフッ……!」ココロが言いました。


 ミサキがとある路地で変身を解除しました。

「私の力、どうだった?」ダークマジカルチェンジャーから声が発せられました。

「悪くないわ、クローディア。」ミサキが言いました。

「良かった。で、これからどうするの?」クローディアが言いました。

「そうね。」ミサキが言いました。

「せっかく復活させてあげたんだから、私の分まで有意義に生きて欲しいわ。」クローディアが言いました。

「分かってるわ。新しい私として、やるべきことをやっていくつもりよ。」ミサキが言いました。


 モエはオインクと共に時計塔へと戻って来ました。

「新しいキャプターに、闇の魔法少女か……。」モエが言いました。「ここに来て問題が一気に増えたね。」

「オインク。」オインクが言いました。

「闇の力に関する問題は専門チームの担当だし、ひとまず私がやらなくちゃいけないのはあのキャプターの対処だよね。」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

「“ジーニアス”のマジカルカードか……。名前からして一筋縄じゃ行かなさそうな気がするな。」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

「私は対策を考えるから、上への報告を任せても良いかな?」モエが言いました。

「オインク!」オインクが言いました。

「それじゃ、お願いね!」モエが言いました。

「オインク!」オインクが言いました。


 その後、オインクはシオンの元を訪れました。そこにはツバキも一緒にいました。

「オインク!」オインクが言いました。

「ツバキ、分かるか?」シオンが言いました。

「大方、例の闇のバケモノと遭遇したって話じゃ無いかな?」ツバキが言いました。

「なるほど……。」シオンが言いました。


 おわり

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