魔法少女サクラ #6
その日、サクラが闇の力に対する防衛チームの部屋で過ごしていると、アザミが駆け込んできました。
「大変だ!」アザミが言いました。
「闇のバケモノが……!?」サクラが言いました。
「いや、違う!冷蔵庫の中にも棚にも食べ物が無くなってる!」アザミが言いました。
「ええっ……!?」サクラが言いました。
「誰も買い出しに行かなかったということだね。」そう言ってレンゲが姿を現しました。
「どうする?」アザミが言いました。
「誰かが買い出しに行けば良いんじゃない?」サクラが言いました。
「誰が行くの?」アザミが言いました。
「気付いた人で良いんじゃない?」サクラが言いました。
「そりゃダメでしょ?アタシ行きたくないよ!」アザミが言いました。
「だったら……ゲームで決めるしかありませんね。」そう言ってエリカが姿を現しました。
「ゲーム……?」アザミが言いました。
「確かこの部屋にはトランプがあったな。」レンゲが言いました。
「トランプで勝負か……。」サクラが言いました。「なんか良い。」
「よし、それじゃあそれで行こうか!」アザミが言いました。
その後、闇の力に対する防衛チームの部屋にアザミとシュロを除いた五人が集まりました。
そしてアザミがシュロを連れて戻って来ました。
「せっかく寝てたのに……。どうしてこんなヒドいことが出来るんだよ?」シュロが泣きそうな声で言いました。
「そりゃ、アンタもチームの一員だからね!」アザミが言いました。
「こんなことされるくらいなら買い出しくらい行ったのに……。」シュロが言いました。
「いや、それはトランプで決める!」アザミが言いました。
「こうなったらそのトランプ勝負でこの奈落の太陽神を怒らせるとどうなるか知らしめてやる。」シュロが言いました。
「望むところさ!」アザミが言いました。
「で、何のゲームで勝負するの?」サクラが言いました。
「大富豪が定番ですね。」エリカが言いました。
「ナポレオンでも良いんじゃない?」レンゲが言いました。
「だったら間を取ってアメリカンページワンにしません?」ナズナが言いました。
「ページワン……面白そうじゃん!」アザミが言いました。
「私は何でも……。」サクラが言いました。
「私も……。」キリが言いました。
「私も……。」シュロが言いました。
「ではページワンで行きましょうか。」エリカが言いました。
「分かった。」レンゲが言いました。
時計回りにサクラ、シュロ、エリカ、ナズナ、アザミ、キリ、レンゲの順番でテーブルを囲みました。
「ルールはシンプルに、一戦して最もポイントの少ない三名が買い出しを担当するということで良いですね?」エリカが言いました。
「いや、ここは上がったヤツ以外でポイントの高い三人が買い出し担当の方が面白いっしょ!」アザミが言いました。
「つまりより強力なカードを手札に残した状態で負けた方が有利になると……?」サクラが言いました。
「そういうこと!」アザミが言いました。「異論はある?」
「ありません。」エリカが言いました。
「みんなそれで良さそうだね!」アザミが言いました。
「他のローカルルールはどうします?」エリカが言いました。
「特殊カードが多いと面倒だから3は通常カード扱いで……。」シュロが言いました。
「どうやら余程3のカードが怖いと見えるね。」アザミが言いました。
「まあ、あまりドローカードが多くても決着がつかなくなるから丁度良いんじゃない?」サクラが言いました。
「その通りですね。」エリカが言いました。
「異論は無さそうだね。」シュロが言いました。
「それでは全員でデッキをシャッフルした後、五枚ずつドローしていきましょう。」エリカが言いました。
七人は山札をシャッフルしたのち、それぞれ五枚ずつカードを引きました。
「それじゃあディーラーは私がやります!」ナズナが言いました。
「ドロー!」ナズナが山札からカードを一枚引きました。
「私が出すのはこのカードです!」ナズナはハートのAを出しました。
「これでゲームスタートですね!」ナズナが言いました。
「それじゃあアタシのターンからだね!」アザミが言いました。
「ドロー!」アザミがカードを引きました。
アザミが引いたカードはスペードのQでした。
「クイーンのカードか……。確かコイツにはカードを出す順番を逆にする効果があったハズ……。役に立つかも知れないな。」アザミが心の中で言いました。
「アタシはこのカードを伏せ表示で場に出す!」そう言ってアザミがドローしたカードを場に伏せました。
「アタシはこれでターンエンド!」アザミが言いました。
「私のターン……。」キリが言いました。
「私はこのカードを出す。」そう言ってキリはハートの10を出しました。
「ターン終了。」キリが言いました。
「私のターン!」レンゲが言いました。
「私が出すカードはこれだ!」そう言ってレンゲはハートの5を出しました。
「ターンエンド!」レンゲが言いました。
「私のターン!」サクラが言いました。
「私はハートの4を出す!」そう言ってサクラはハートの4を出しました。
「ターンエンド!」サクラが言いました。
「私のターン。」シュロが言いました。
「私はダイヤの4を召喚。」そう言ってシュロはダイヤの4を出しました。
「ターンエンド。」シュロが言いました。
「私のターン!」エリカが言いました。
「この瞬間が訪れるのを待っていました。私の手札にはダイヤのカードが三枚……!」エリカが心の中で言いました。
「私はこのカードを出します!」そう言ってエリカはダイヤのAを出しました。
「ターンエンド!」エリカが言いました。
「私のターン!」ナズナが言いました。
「今私の手札で出せるカードはダイヤの5とダイヤの6の二枚だけ……。残り二枚の手札の内ハートが二枚……。既にハートの5が場に出ている以上、ダイヤの5を出して次のターンにスートがハートに変わる可能性はゼロ……。」ナズナが心の中で言いました。
「私はダイヤの6を出します!」ナズナがダイヤの6を出しました。
「ターンエンドです!」ナズナが言いました。
「よっしゃ!アタシのターン!」アザミが言いました。
「ようやくカードを場に出せるよ。」アザミが心の中で言いました。
「アタシはダイヤの7を場に出してターンエンド!」アザミがダイヤの7を出しました。
「私のターン……。私はこのカードを出してターン終了。」キリがスペードの7を出しました。
「私のターン!私はスペードのAを出す!ターンエンド!」レンゲがスペードのAを出しました。
「私のターン!私はスペードの5を出してターンエンド!」サクラがスペードの5を出しました。
「私のターン。私はスペードの3を召喚。ターンエンド。」シュロがスペードの3を出しました。
「3は本来特殊カードだけど、ローカルルールでその効果が無効にされてるんだよね?自滅したな、シュロ!」!アザミが言いました。
「これで良いんだよ。」シュロが言いました。
「私のターン!」エリカが言いました。
「今の私の手札にスペードのカードはありません。」エリカが心の中で言いました。
「ドロー!」エリカが山札からカードを一枚引きました。
「来ましたよ!私はスペードのジャックを場に出します!」エリカがスペードのJを出しました。
「特殊カード……!」サクラが言いました。
「ジャックのカードには次のプレイヤーのターンをスキップする効果がある。」レンゲが言いました。
「と言うことは……。」サクラが言いました。
「私のターンがスキップされちゃうんですか!?」ナズナが言いました。
「そう言うことです!」エリカが言いました。
「丁度私の手札に出せるカードが無くて困ってたんですよね。ありがとうございます、エリカさん。」ナズナが心の中で言いました。
「アタシのターンだ!」アザミが言いました。
「アタシの手札にはスペードのカードが二枚、そして場にもスペードのカードが伏せてある。このままスートがスペードのままだとアタシに有利だ!」アザミが心の中で言いました。
「アタシはスペードの4を出してターンエンド!」アザミがスペードの4を出しました。
「私のターン……。私はスペードの9を出してターン終了。」キリがスペードの9を出しました。
「私のターン!」レンゲが言いました。
「キリは自らスペードに変えただけあってスペードのカードが尽きないみたいだな。だが、私の手札もスペードのカードで溢れている!」レンゲが言いました。
「私はスペードの6を出す!ターンエンド!」レンゲがスペードの6を出しました。
「私のターン!」サクラが言いました。
「私の手札にスペードのカードも6のカードも無い。こうなったら……!」サクラが言いました。
「私はダイヤの8を出す!」サクラが言いました。
「8……。」シュロが言いました。
「そう!8は好きなスートへと変更出来る最強の特殊カード!私はこのまま台札のスートをダイヤに変更する!ターンエンド!」サクラが言いました。
「私のターン。むう……。」シュロが言いました。
「どうやら場に出せるカードが無くなったみたいだね!」アザミが言いました。
「ドロー!」シュロが山札からカードを一枚引きました。
「ターンエンド。」シュロが言いました。
「ハッ!奈落の太陽神の怒りも大したこと無かったね!」アザミが言いました。
「今はまだ私が動く時じゃない。」シュロが言いました。
「私のターン!私はダイヤの9を出してターンエンド!」エリカがダイヤの9を出しました。
「私のターン!私はダイヤの5を出してターンエンドです!」ナズナがダイヤの5を出しました。
「アタシのターン!」アザミが言いました。
「今アタシの手札で出せるカードはダイヤの3とクラブの5の二枚……。ダイヤもクラブも手札にこの一枚しか無い。ただ、クラブよりもダイヤの方がこれまで多く出てるから、スートをこのままダイヤにしておけば他の連中にダメージを与える確率は上がるか……。」アザミが心の中で言いました。
「アタシはダイヤの3出してターンエンド!」アザミはダイヤの3出しました。
「私のターン……。ページワン。」キリはクラブの8を出しました。
「ページワン……!」サクラが言いました。
「遂にこの時が来てしまいましたね!」エリカが言いました。
「くっ……!3が特殊カードだったら……!」アザミが言いました。
「しかも今場に出したカードは特殊カード……8だ!」レンゲが言いました。
「私はスートをクラブに変更。ターン終了。」キリが言いました。
「スートをクラブに……!と言うことは……!」サクラが言いました。
「残りの手札はクラブの可能性が高いですね。」エリカが言いました。
「危なかった。もしアタシのターンでクラブの5を出していたらもう一枚の手札を出されて残り一枚の手札が最強の8になってたかも知れなかった。」アザミが心の中で言いました。
「残り一枚の手札がクラブと思わせておいて別のスートの可能性もありますけどね。」サクラが言いました。
「とは言うものの、残り一枚の手札と同じスートにしておいた方が次のターンに勝てる可能性は高くなるハズ……。」サクラが言いました。
「どっちだ?」サクラが心の中で言いました。
おわり