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魔法少女エリコ #4

 その日、セーフルームにはエリコのメンバーに加えアンナとイクコが集まっていました。

「ヨウコ……!」アンナが携帯電話を片手に言いました。「連絡が取れない。まさか……!」

「警察の仲間……?相棒……?」マルコが言いました。

「えっと……うん。」アンナが言いました。

「連絡が取れなくなったのね。」マルコが言いました。

「別のキャプターを追う為に別れて……。」アンナが言いました。

「心配ね。」マルコが言いました。

「うん。でも、君達の方が心配だよ。」アンナが言いました。

「ユイ……。」イクコが言いました。

「ゴメン。私達が君達を追い詰めたんだ。」アンナが言いました。

「お願い……私のことはどうしても良いから、ユイを助けて……!」イクコが言いました。

「イクコ……。」シュンコが言いました。

「アンナ、ヤツらは警察の動きを把握してるって言ってたけど、警察はヤツらの動きを把握出来ないの?」マルコが言いました。

「いや……。SSSに提供された探知機も今は無効にされてしまったし……。でも、あの子はきっとSSSの本社に連れられたハズ……。」アンナが言いました。

「SSSの本社……。」マルコが言いました。

「確かに……ユイ程の子を連れて行く場所となれば本社しか無いわ。」シュンコが言いました。

 イクコがセーフルームを出ようとしました。

「イクコ……!」マルコが言いました。「待って。」

 イクコが足を止めました。

「一人でSSSの本社に乗り込むつもり?」マルコが言いました。

「そんな……ムチャだ!」アンナが言いました。

「止めないで……!私にはそうするしか無いの。」イクコが言いました。

「いや……他にも道はある!」マルコが言いました。

「えっ……?」イクコが言いました。

「私達全員でSSSに乗り込むのよ。」マルコが言いました。

「マルコ……。」シュンコが言いました。

「私達はイクコに手を貸すと決めた。最後までその意志は貫き通すわ!」マルコが言いました。

「あなたがそうと決めたなら、私達もそれに従うわ。」シュンコが言いました。

 エリコのメンバー達が倒した警備員達から手に入れた魔法の短機関銃を手にしました。

「みんな……。」イクコが言いました。「ありがとう。」

「それなら私も手を貸すよ。」アンナが言いました。

「アンナ……。」マルコが言いました。

「私も私のやり方でユイを救えるか試してみる。」アンナが言いました。

「ありがとう、アンナ。」マルコが言いました。

「反旗を翻せ!」マルコが変身しました。

「変身!」イクコが“ポイズン”のカードを使って変身しました。

「反逆の翼翻せ!」シュンコが変身しました。

「変身!」アンナが変身しました。


 SSSの本社でレイコとレオが話していました。

「計画の方はどうだ?」レオが言いました。

「順調です。しかし、どうやらエリコが我々に逆襲しようとしているようです。」レイコが言いました。

「エリコ……。」レオが言いました。

「この建物のすぐ近くまで迫っています。」レイコが言いました。

「どうやら妖精機巧軍スプライトテックフォースを出撃させる時が来たようだな。」レオが言いました。

「はい。それでは妖精機巧軍スプライトテックフォースと共にエリコを迎え撃ちます。」レイコが言いました。


 マルコがマジカルフラッグを手に通りを走っていました。

 マルコの後ろをシュンコを始めとするエリコのメンバー達と多数のマジカルソルジャー達、そしてイクコが走っていました。

 マルコが足を止め、地面にマジカルフラッグを突き立てました。後ろに続いていたエリコのメンバー達やマジカルソルジャー達、そしてイクコも足を止めました。

 レイコが魔法の戦闘服“マジカルテックスーツ”で武装した妖精“スプライト”を多数率いてSSSの本社から姿を現しました。

 マルコはレイコを見つめました。

「やはり出てきたわね。」マルコが言いました。

 レイコが“ホーン”と“ブレイク”のカードをマジカルチェンジャーに挿入しました。

「変身!」レイコが変身しました。

「突撃!」マルコが言いました。

 エリコのメンバー達やマジカルソルジャー達、そしてイクコがSSSの本社に向かって走り出しました。

「攻撃開始!」レイコが言いました。

 スプライト達が走り出しました。

 シュンコを除いたエリコのメンバー達が立ち止まって魔法の短機関銃を撃ち始めました。

 エリコのメンバー達が放った魔法弾がスプライト達に直撃しましたが、マジカルテックスーツによって弾かれました。

「攻撃が効かない!?」シュンコが足を止めて言いました。

 マジカルソルジャー達がスプライトに殴り掛かりました。スプライト達はパンチを繰り出して向かって来たマジカルソルジャー達を倒していきました。

「ハアッ!」イクコがマジカルボウから魔法の矢を放ってスプライトを攻撃しました。

「ウアアアアッ……!」魔法の矢を受けたスプライトが爆発しました。

「絶対にユイを取り戻すわ!」イクコが言いました。

「イクコ……。」シュンコが言いました。

「フン!」スプライトの一体がシュンコに襲い掛かりました。

「くっ……!」そう言ってシュンコがマジカルナイフを構えました。

「マジカルマーダー!」シュンコがマジカルナイフでそのスプライトを切りつけました。

「ウオアアッ……!」そのスプライトが爆発しました。

 シュンコはさらに殴り掛かって来るスプライト達の攻撃をかわし、マジカルナイフで反撃を仕掛けていきました。

 イクコも殴りかかって来るスプライト達をマジカルボウで殴って戦いました。

 数体のスプライト達が足を止め、掌から魔法弾を放ってエリコのメンバー達を攻撃し始めました。

 魔法弾を受けたエリコのメンバー達が次々と倒れていきました。

「みんな……!」そう言ってマルコが倒れたエリコのメンバー達の元に駆け寄りました。

「くっ……!」そう言ってマルコは倒れたエリコのメンバーの一人が持っていた魔法の短機関銃を手にしました。

「エリコの為に……!」そう言ってイクコはスプライト達に向けて魔法の短機関銃を撃ち始めました。


 一方アンナはSSSの警備のスキを突いてSSS本社に侵入しました。


 レオは社長室でモニタを見ていました。

「どうやら招かれざる客が来たようだな。」レオが言いました。


 アンナはユイが捕らえられている実験室へと向かいました。


「せっかくだ。開発を予定していた人造魔法少女の容姿を決めかねていたが、この計画を進める手助けをしてくれた彼女に敬意を表することにしよう。」レオが言いました。


 アンナがその実験室へと辿り着きました。

 ユイが意識を失った状態で実験用のカプセルの中に閉じ込められていました。

「これは……。」アンナが言いました。

「動くな。」そこへアンナと同じ容姿をした人造魔法少女“アナザーアンナ”が魔法の拳銃を手に姿を現しました。

「君は……!?」アンナがアナザーアンナを見て言いました。


 スプライト達の攻撃によってマジカルソルジャー達が全滅し、エリコのメンバーも次々と倒れていきました。

 残ったエリコのメンバー達は物陰に隠れながらスプライト達と戦っていました。

 イクコは無数の魔法の触手を使ってスプライト達を牽制しながら、魔法の矢を放ってスプライトの一体を倒しました。

「ハアッ!」レイコがマジカルテックランスを手にイクコに飛び掛かり、イクコを殴ろうとしました。

「フッ!」イクコがマジカルボウでレイコの攻撃を受け止めました。

「あなた……!」イクコが言いました。

 イクコとレイコがお互いに距離を取ってそれぞれの武器を構え直しました。

「ユイを返して!」イクコが言いました。

「それは出来ないわ。あの子の魔力は我が社の最新兵器の素材となるの。」レイコが言いました。

「そんなこと……させないわ!」イクコが言いました。

 イクコとレイコが再びお互いの武器をぶつけ合いました。

 スプライトの一体がシュンコに向けて魔法弾を放ちました。

「くっ……!」シュンコはマジカルナイフで飛んできた魔法弾を弾きました。

 さらに数発の魔法弾がシュンコに飛んできましたが、シュンコはそれらをかわしながら物陰に隠れました。

「シュンコ……!」別の物陰からマルコが言いました。

「マルコ……!」シュンコが言いました。

「ハアアッ!」レイコがマジカルテックランスでイクコを突き飛ばしました。

「ウアアッ……!」イクコが地面を転がりました。

「終わりよ!」そう言ってイクコがマジカルテックランスを構え直しました。

「マジカルテッククラック!」イクコがマジカルテックランスを地面に突き刺すと同時に、地面に亀裂が入りました。

「アアアアアアアアッ……!」イクコは地面の亀裂から落下しました。

「イクコ……!」タマコが言いました。

「くっ……!」シュンコが言いました。

「正義の為に……!」そう言ってタマコが物陰から身を乗り出し、魔法の短機関銃を撃ち始めました。

「待ってマルコ!大量の兵士を召喚したことであなたの魔力は大幅に減少しているハズよ!ここは私に……!」そう言ってシュンコが物陰から出ました。

「ハアーッ!」シュンコがマジカルテックナイフでスプライト達を倒していきました。

 他のエリコのメンバー達も物陰から飛び出して魔法の短機関銃を撃ち始めました。

「くうっ……!」マルコが物陰に戻って言いました。

「マルコ……。」ウールがマルコに近づいて言いました。

「ウール……。」マルコが言いました。

「もうあなたの魔力は殆ど残っていません。私の魔力を差し上げます。」ウールが言いました。

「止めてウール。そんなことをしたら……!」マルコが言いました。

「どうか……エリコの意志を……!」そう言ってウールはマルコに魔力を渡して消滅しました。

「ウール……!」マルコが言いました。

 エリコのメンバー達が近づいてくるスプライト達に攻撃を行いました。

「もう勝負は着いているわ。」レイコがそう言うと同時にレイコの周囲にスプライト達が集まり一斉に魔法弾を放ち始めました。

「グッ……!ウアッ……!」シュンコが魔法弾を受けて怯みました。

「シュンコ……!」タマコが言いました。

 他のエリコのメンバー達も魔法弾を受けて次々と倒れていきました。

「みんな……!」タマコが言いました。

「くっ……!」そう言ってタマコが魔法の短機関銃を撃ちながらレイコへと走っていきました。

「フン……。」レイコが言いました。

 スプライト達がタマコに向けて魔法弾を放ちました。

「ウアアアッ……!」スプライト達の攻撃を受けてタマコが魔法の短機関銃を手放して倒れ込み、変身を解除しました。

「タマコ……!」シュンコがよろめきながらタマコに近寄りました。

「フッ……。」レイコ言いました。

 スプライト達が攻撃を止めました。

 他のエリコのメンバー達は呆然としてタマコを見つめていました。

「タマコ……!しっかりして……!」シュンコが言いました。

「ううっ……!シュンコ……!」タマコが言いました。

「タマコ……!」シュンコが言いました。

「私は……もうダメだわ!」タマコが言いました。

「タマコ……何を言っているの!?」シュンコが言いました。

「みんなを……頼むわ!」そう言ってタマコは倒れました。

「タマコ……!」シュンコが言いました。

「リーダーは倒れた。今なら降参サレンダーを認めてあげても構わないわ。」レイコが言いました。

「くっ……!」シュンコが言いました。

 スプライト達が構え直しました。

 シュンコが戦意を失ったエリコのメンバー達に目を向けました。

「みんな……退いて!」シュンコが言いました。

 シュンコは倒れたマルコを引きずりながらその場を離れていきました。

 エリコのメンバー達もシュンコと共にその場を離れました。


 おわり

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