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魔法少女フウ&魔法少女スイ #8

 その日、二人はオフィスを訪れカエデとケイトリンに会いました。

「どうやらマジカルチェンジャーのリミットが外れたようですね。」ケイトリンが言いました。

「そうなんだ。」カエデが言いました。

「はい。」フウが言いました。

「この間……。」スイが言いました。

「再度変身によってレベルと攻撃力を上げる能力ですか。興味深い。」ケイトリンが言いました。

「レベルと攻撃力を……?確か、スイの特殊能力が味方の能力を上げるんだったっけ?」カエデが言いました。

「てことは……。」フウが言いました。

「二人の能力を同時に発動させればフウのレベルを10に出来ちゃうんじゃない?」スイが言いました。

「それは……オススメ出来ません。」ケイトリンが言いました。

「えっ……?」フウが言いました。

「何で……?」スイが言いました。

「隠された能力によってレベル10になったとしても、元々のレベルは8です。レベル10の力を十分に扱うだけの魔力が無ければ、魔力の消費によって自壊するリスクが高くなります。」ケイトリンが言いました。

「自壊……?」フウが言いました。

「魔力の使い過ぎて消滅しちゃうってこと……?」スイが言いました。

「確かに……魔力の使い過ぎは危険だね。」カエデが言いました。

「そっか……。」フウが言いました。

「でも、1レベル分は私の魔力なんだから問題無いんじゃない?」スイが言いました。

「スイの魔法の波動を受けてレベルが上がった場合でも、攻撃の際にはフウ自身の魔力が消費されます。」ケイトリンが言いました。

「確かに、そうだね。」フウが言いました。

「そうなんだ。」スイが言いました。

「フウの魔力なら多少の無茶は出来るかも知れませんけど、やはりレベル10はオススメ出来ないです。」ケイトリンが言いました。

「うん。」フウが言いました。

「うーん……。」スイが言いました。


 とある通りにスピードキャプターが姿を現しました。

 スピードキャプターはパンチとキックで通りを破壊し始めました。

「フッ!この俺こそが最強だ!他にカードを持っているヤツがいるなら大人しく差し出した方が身の為だぞ!」スピードキャプターが言いました。

 そこへ二人が駆けつけました。

「ん……?」スピードキャプターが言いました。

 スイが“ウェーブ”のカードを取り出しました。

「それは……!」スピードキャプターが言いました。

「変身!」二人が変身しました。

「フン。大人しくカードを差し出す気は無いようだな。後悔することになるぞ!」スピードキャプターが言いました。

「後悔するのはそっちだよ!」そう言ってスイはマジカルシューターを構えました。

「マジカルバースト!」スイが魔法弾を連射して攻撃を仕掛けました。

「フッ!」スピードキャプターが高速移動でスイの攻撃をかわしました。

「えっ……!?」スイが言いました。

「速い!」フウが言いました。

 スピードキャプターはそのまま高速移動で二人にパンチを当てました。

「ウッ……!」フウが怯みました。

「ウワアアッ……!」スイが怯みました。

 スピードキャプターが高速移動を止めて二人の前で止まりました。

「ハハハハハッ!だから言ったんだ!俺が最強!」スピードキャプターが言いました。

「くっ……!」フウが言いました。

「大人しくカードを差し出す気になったか?」スピードキャプターが言いました。

「そんなワケ……!」スイが言いました。

「ほう。ならば死んで貰うしか無いようだな。」スピードキャプターが言いました。

「アイツの力に対抗するには……!」そう言ってフウがマジカルブースターを見つめました。

「あっ……!」スイが言いました。

「ハアアッ!」スピードキャプターが高速移動でスイにパンチを繰り出しました。

「ウワアアッ……!」スイがふっ飛ばされて地面を転がりました。

「スイ……!」フウが言いました。

 スイは立ち上がりましたが、スピードキャプターはスイの周りを高速移動をしながらスイにパンチを当てて続けました。

「変身!」フウが再度変身しました。

 そしてフウはマジカルブースターを起動して高速移動でスピードキャプターにキックを繰り出しました。

「ウアアアッ……!」スピードキャプターが転倒して地面を転がりました。

「何……!?」スピードキャプターが立ち上がって言いました。

「大丈夫、スイ?」そう言ってフウが倒れ込んだスイに手を差し伸べました。

「う……うん……!」そう言ってスイはフウの手を掴んで立ち上がりました。

「そっか……。特殊能力を使えば自力でマジカルブースターも使えるようになるんだ。」スイが言いました。

「うん。」フウが言いました。

「この俺の速さに追いつくだと……!?バカな!」スピードキャプターが言いました。

「高速移動はそっちの専売特許じゃ無いんだよ。」フウが言いました。

「くっ……!だが……“スピード”の力を持つこの俺がスピードで負けるハズが無い!」スピードキャプターが言いました。

「勝負してみる?」フウが言いました。

「望むところだ!」そう言ってスピードキャプターが構えました。

「風のように速く……!」そう言ってフウが構えました。

 フウとスピードキャプターが同時に高速移動し、周囲を縦横無尽に移動しながら戦い始めました。

「目に見えない!」スイが言いました。

 移動を続けながら戦っていたフウとスピードキャプターが一ヶ所に留まって殴り合いを始めました。

 スピードキャプターが連続でパンチを繰り出しました。フウはスピードキャプターの攻撃を両手で全て防ぎ、スピードキャプターにパンチを当てました。スピードキャプターは怯みながらもすぐに体勢を立て直し、パンチを繰り出しました。フウはその攻撃をかわしてキックを繰り出しました。スピードキャプターは怯みましたが、すぐにフウの方を向きました。フウはさらにキックを繰り出してスピードキャプターをふっ飛ばしました。

 スピードキャプターが建物の壁に激突して地面に倒れ込みました。

 フウが高速移動を止めてスピードキャプターの方を向きました。

「あっ……!」スイが言いました。

「くっ……!」スピードキャプターが立ち上がりました。

「フッ!」フウがマジカルスラッシャーを構えました。

「なっ……!」スピードキャプターが言いました。

「マジカルブレード!」フウが魔法の刃を放ってスピードキャプターを攻撃しました。

「ウアアアアアアアッ……!」スピードキャプターが爆発と共に怯みました。

「くっ……!」スピードキャプターがそのまま地面に膝を突きました。

 フウはマジカルスラッシャーの刀身を魔法の刃へと変化させました。

「くううっ……!」スピードキャプターが立ち上がりました。

「ハアアアアアアアッ!」スピードキャプターがフウに殴り掛かりました。

「マジカルスラッシュ!」フウが魔法の刃でスピードキャプターを切りつけました。

「グッ……!ウアアアアアアアッ……!」スピードキャプターが爆発と共に倒れました。

「よし!」そう言ってフウが“スピード”のカードを回収しました。

「倒しちゃった、一人で。」スイが言いました。


 その後、スイは一人でオフィスを訪れ、ケイトリンに会いました。

「カエデは……?」スイが言いました。

「今は上に報告に行っています。」ケイトリンが言いました。

「そっか……。」スイが言いました。

「そちらの方こそ、フウは一緒じゃ無いんですね。」ケイトリンが言いました。

「うん。ちょっとね。」スイが言いました。

「どうしたんですか?」ケイトリンが言いました。

「いや……ほら……フウも特殊能力を使えるようになって強くなったし……私ももっと強くなった方が良いかなって思って……。」スイが言いました。

「今のままでもあなたは十分強いと思いますけど……。」ケイトリンが言いました。

「今のままじゃダメなんだよ。だから……あのマジカルチェンジャーを……貰えない……?」スイが言いました。

「私がカエデに渡したマジカルチェンジャーのことですか?」ケイトリンが言いました。

「うん。」スイが言いました。

「一応予備がもう一つありますけど、オススメは出来ませんよ。」ケイトリンが言いました。

「どうして?」スイが言いました。

「アレは攻撃特化型として私が特別に作ったものですけど、攻撃力が上がる代わりに魔力の消費も非常に大きくなってしまいます。魔力特化型の魔法少女であるカエデとの相性は最高ですけど、それ以外の魔法少女が使用した場合魔力が足りなくなるリスクがあります。」ケイトリンが言いました。

「つまり……消滅しちゃうかも知れないってこと……?」スイが言いました。

「まあ、消滅までは行かずとも、魔力が枯渇してしばらく戦えなくなってしまう可能性がありますね。」ケイトリンが言いました。

「それでも……今のままじゃどの道……。」スイが言いました。

「そこまで言うなら予備を私でも良いですけど……。」ケイトリンが言いました。

「決まりだね。」スイが言いました。

「私のマジカルチェンジャーは特別製ですから、多分マジカルカードには対応出来ません。マジカルカードを戦いに組み込むことは出来なくなると思って下さい。」ケイトリンが言いました。

「マジカルカードが使えなくても、あのマジカルチェンジャーの力があればもっと強くなれるハズ……。」スイが言いました。

「はい。」ケイトリンが言いました。

「それなら良いよ。」スイが言いました。

「分かりました。」ケイトリンが言いました。


 とある通りをフウが歩いていました。

「スイ……どこ行っちゃったんだろう?」フウが言いました。

 そこへランページキャプターが姿を現しました。

「あっ……!」フウが言いました。

「フン……!」ランページキャプターが構えました。

「変身!」フウが変身しました。

「ハアッ!」フウがランページキャプターにパンチを繰り出しました。

 ランページキャプターはフウの攻撃を怯まずに連続でパンチを繰り出し、フウをふっ飛ばしました。

「ウウッ……!」フウが地面を転がりました。

「強い!」フウが立ち上がって言いました。

「フン……!」ランページキャプターがフウににじり寄りました。

「くっ……!」そう言ってフウが再度変身しようとしました。

 そこへスイが姿を現しました。

 ランページキャプターが足を止めてスイの方を見ました。

「スイ……!」フウが言いました。

 スイがマジカルチェンジャーのカバーを開きました。

「それって……!」フウが言いました。

「変身!」スイが変身してマジカルシューターを構えました。

「マジカルシュート!」スイが強力な魔法弾を放ちました。

「グッ……!」強力な魔法弾がランページキャプターに直撃して爆発が起こりました。

「あっ……!」フウがその爆発を見て言いました。「凄い……。」

 ランページキャプターは爆発の中姿を消しました。

「くっ……!」スイがよろめいて地面に膝を突きました。

「大丈夫、スイ!?」フウが言いました。

「大丈夫……だよ!全然平気……!」スイが言いました。

 スイは立ち上がって歩き出しました。

「スイ……。」フウが言いました。


 おわり

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