魔法少女モエ #4
その日、モエはオインクと共にキャプターを探して廃墟を歩いていました。
「ずっとこの廃墟を調査してるけど、キャプターを見たのはあの一度きりだね。」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「オインクがキャプターがここに潜伏しているかも知れないって言ったのに、全然いないじゃん。」モエが言いました。
「オインク!」オインクが言いました。
「そんなことは言ってないって……?まあ、そうかも知れないね。」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「うーん……。まあ良いや。」モエが言いました。
モエとオインクは不気味な屋敷の前に辿り着きました。
「何だろうこのお屋敷、すっごい不気味……。」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「えっ……?中に入れって……?」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「ホントは中に入るのイヤだけど、そこまで言われちゃしょうがないな。」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「止めようとしてるの?それとも早く行けって言ってるの?」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「分かんないからとりあえず行ってみよう。」モエが言いました。
モエとオインクはその屋敷の中へと入りました。
「うわ……。中も不気味……。」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「オバケでも出てきそう。」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「オインク、オバケ嫌いなの?」モエが言いました。
「オインク?」オインクが言いました。
「へえ。怖いんだ。」モエが言いました。
「オインク!」オインクが言いました。
「そんなに怖がらなくても大丈夫だよ。」モエが言いました。
「オインク!」オインクが言いました。
「いや、ホントは怖くないのかな?」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「まあ、どっちでも良いや。」モエが言いました。
モエとオインクはそのまま屋敷の奥へと進んでいきました。
そこには一人の人物がいました。
「ん……?」その人物がモエとオインクに気付きました。
「あっ……。」モエが言いました。
「オインク!」オインクが言いました。
「キャプター……!」モエがその人物が装着しているマジカルキャプトライザーを見て言いました。
「ほう、私の正体に気付いたか……。見たところお前はキャプターでは無いようだが……?」その人物が言いました。
「確かにね。」モエが言いました。
「だが、我々の存在を知っているということは、関係者ということだな?」その人物が言いました。
「うん。」モエが言いました。
「いずれにせよ、お前にはここで死んで貰う、ブタを連れた小娘よ。」その人物が言いました。
その人物は“バンパイア”のカードをマジカルキャプトライザーに挿入しました。
「変身!」その人物がバンパイアキャプターに変身しました。
「オインク!」オインクが言いました。
「変身!」モエが変身しました。
「カードも無しに変身するとは……。だが、お前に私が倒せるかな?」バンパイアキャプターが言いました。
「勝負だ!」モエが言いました。
「ハアッ!」バンパイアキャプターが右手から無数の魔法のコウモリを召喚しました。
魔法のコウモリはモエに向かって飛んでいってそのまま自爆しました。
「くうっ……!」モエが怯みました。
「オインク!」オインクが言いました。
「大丈夫だよ!」そう言ってモエが体勢を立て直しました。
「ほう。この程度では倒れんか。」バンパイアキャプターが言いました。
「マジカルボール!」モエがマジカルガントレットから魔法弾を放ちました。
「ハハハハハハハッ!」バンパイアキャプターが宙に浮かんで飛んできた魔法弾をかわしました。
「飛んだ……!」モエが言いました。
「ハハハハハハハッ!ハアアッ!」バンパイアキャプターが無数の魔法のコウモリを召喚しました。
「ウワアアアアアアッ……!」モエが魔法のコウモリの自爆により怯みました。
「オインク……!」オインクが言いました。
「ううっ……!」モエが体勢を立て直しました。
「ハアッ!」バンパイアキャプターが空中からモエに殴り掛かりました。
「くっ……!」モエはバンパイアキャプターのパンチをマジカルガントレットで防いで弾きました。
バンパイアキャプターは着地して後退しながらもすぐに体勢を立て直しました。
「ほう。やるな。」バンパイアキャプターが言いました。
「そう簡単に負けたりなんかしない!」モエが言いました。
「フン……。」バンパイアキャプターが言いました。
「マジカルボール!」モエが魔法弾を放ちました。
「ウアッ……!」バンパイアキャプターが魔法弾を受けて怯みました。
「よし!」モエが言いました。
「オインク!」オインクが言いました。
「フッ……!フフフフッ……!」バンパイアキャプターが体勢を立て直しました。
「えっ……!」モエが言いました。
「バンパイアは不死身!私も不死身だ!」バンパイアキャプターが言いました。
「そんなことない!私の魔法であなたを倒してみせる!」モエが言いました。
「ハアッ!」バンパイアキャプターがモエに殴り掛かりました。
モエはバンパイアキャプターが次々と繰り出すパンチを両腕で防ぎ、マジカルガントレットを装着した左手でバンパイアキャプターにパンチを繰り出しました。
「ウッ……!」バンパイアキャプターが怯みました。
「ハアアッ!」モエがキックを繰り出しました。
「ウアアアッ……!」バンパイアキャプターがふっ飛ばされました。
「やった!」モエが言いました。
「オインク!」オインクが言いました。
「後は必殺技で……!」モエが言いました。
「くっ……!」バンパイアキャプターが立ち上がりました。
「ハハハハハハハッ!」バンパイアキャプターが言いました。
「あっ……!」モエが言いました。
「おかしな小娘と油断をしていたが、思っていたよりもやるようだな。」バンパイアキャプターが言いました。「ならばこちらもさらに本気を出すしかあるまい。」
「えっ……!」モエが言いました。
「フン!」そう言ってバンパイアキャプターが“キング”のカードを出しました。
「それって……!」モエが言いました。
「オインク……!」オインクが言いました。
「ハハハハハハハッ!」そう言ってバンパイアキャプターが“キング”のカードをマジカルキャプトライザーに挿入しました。
「超変身!」バンパイアキャプターがキングバンパイアキャプターへと変身しました。
「そんな……!」モエが言いました。
「ウアアアアアアアッ!」バンパイアキャプターが言いました。
「何……?」モエが言いました。
「オインク……!」オインクが言いました。
「我はバンパイアの王……真祖なり!」キングバンパイアキャプターが言いました。
「くっ……!」モエが言いました。
「行け、我が眷属よ!」キングバンパイアキャプターが四体のマジカルバンパイア達を召喚しました。
マジカルバンパイア達が一斉にモエに向かっていきました。
モエはマジカルバンパイア達にパンチやキックを当てて戦いました。
「フン!」キングバンパイアキャプターがマジカルバンパイア達と戦っているモエに向かって飛んでいき、右手でその首を掴みました。
「ウッ……!」モエが言いました。
「オインク……!」オインクが言いました。
「ウオオオオオオオッ!」キングバンパイアキャプターが右手からモエの魔力を吸収し始めました。
「ウワアアアアアアッ……!」モエが言いました。
「オインク……!」オインクが言いました。
キングバンパイアキャプターが魔力を吸収し終え、モエを突き飛ばしました。モエはそのまま床に倒れ込みました。
「くっ……!力が……!」モエが体を起こしながら言いました。
「これぞ“バンパイア”の真の能力!敵の力を吸収することが出来るのだ!」キングバンパイアキャプターが言いました。
「オインク……!」オインクが言いました。
「ウアアアアアアアッ!」キングバンパイアキャプターが言いました。
「でも……まだ私には戦う力が残ってる!」そう言ってモエが立ち上がりました。
「ん……?」キングバンパイアキャプターが言いました。
「オインク!」そう言ってオインクがマジカルテックピストルを召喚しました。
「やれ。」キングバンパイアキャプターがそう言うと、マジカルバンパイア達がモエに向かって歩き出しました。
「マジカルバースト!」モエがマジカルテックピストルから魔法弾を五連射してマジカルバンパイアの一体を攻撃しました。
攻撃を受けたマジカルバンパイアは怯みましたが、残りの三体がモエに殴り掛かりました。モエはマジカルバンパイア達の攻撃をかわしてマジカルテックピストルを撃とうとしましたが、構えたマジカルテックピストルをマジカルバンパイアの一体に叩き落とされしまいました。モエはそれでも尚マジカルバンパイア達の攻撃をかわしながらパンチを繰り出して反撃しました。
「くっ……!」キングバンパイアキャプターはよろめきながらその場を離れていきました。
「あっ……!待て……!」モエがマジカルバンパイアにパンチを当てながら言いました。
「オインク!」オインクがマジカルテックナイフを召喚しました。
モエはマジカルテックナイフでマジカルバンパイア達を切りつけて怯ませました。
「マジカルマーダー!」モエがマジカルテックナイフでマジカルバンパイアの一体を切りつけました。
切りつけられたマジカルバンパイアが爆発しました。
モエが残りのマジカルバンパイア達に向けてマジカルテックナイフを構え直しました。
その瞬間、残りのマジカルバンパイア達は霧のようになってそのまま消滅しました。
「消えた。」モエが言いました。
「オインク……。」オインクが言いました。
「アイツ……苦しそうにしてたけど、ひょっとして二枚のカードを使うのは無理があるのかな?」モエが言いました。
「オインク。」オインクが言いました。
「大して魔力を奪われていない気がするから、そこのところも問題無いとは思うけど、何とかしてアイツを倒したいところだね。」モエが言いました。
「オインク!」オインクが言いました。
おわり