魔法少女フウ&魔法少女スイ #2
その日、二人は歌を歌いながら通りを歩いていました。
「雨の日も……!」フウが歌いました。
「風の日も……!」スイが歌いました。
「極寒の吹雪も……!」フウが歌いました。
「灼熱の太陽もー……!」スイが歌いました。
「全て日々を彩る材料!」フウが歌いました。
「へこたれないで意志と愛をー……!」スイが歌いました。
「君がくれた優しさは厳しさ!」フウが歌いました。
「ぶつかることで知ったもどかしさ!」スイが歌いました。
「違いを認める……!」フウが歌いました。
「ことで始まる!」スイが歌いました。
「縦横無尽!」フウが歌いました。
「踊れ!」スイが歌いました。
「天地……!」フウが歌いました。
「開……!」スイが歌いました。
「ビャーク!」二人が歌いました。
「よーし息ピッタリ!」フウが言いました。
「とりあえず闢をちゃんと言っとけばなんか良い感じになるから楽勝だよ!」スイが言いました。
「まあそうだね。そこだけもう一度行く?」フウが言いました。
「うん!」スイが言いました。
「ビャーク!」二人が歌いました。
「おお!良いね!」フウが言いました。
「別の歌も行く?」スイが言いました。
そこへ師匠が姿を現しました。
「ご機嫌だね、二人共!」師匠が言いました。
「先生……!」フウが言いました。
「そうやって仲良く歌を歌うのも良いけど、修行の方もちゃんと進んでる?」師匠が言いました。
「うん。」スイが言いました。
「今日は何体敵を倒したワケ?」師匠が言いました。
「今日は……。」フウが言いました。
「まだ……。」スイが言いました。
「ふーん……。」師匠が言いました。
「ほら、歌にもあるじゃないですか!」フウが言いました。
「走りー回ーってさっがしてもー……!」フウが歌いました。
「見つー……!」スイが歌いました。
「からー……!」フウが歌いました。
「無いー!」スイが歌いました。
「でもこんな歌もあるよ?」師匠が言いました。
「じっかっんーがなーいー!」師匠が歌いました。
「カブトだ!」フウが言いました。
「カーブトーッ!」スイが言いました。
「ほらほら、ホントに時間が無くなる前にもっと修行を積んだ方が良いんじゃ無いの?」師匠が言いました。
「こうなったら、カブトバトルで決着をつけるしか無いね!」フウが言いました。
「うん!」スイが歌いました。
「カブトバトルでもボーグバトルでも何でも良いから、もっとちゃんとやりなよ?」師匠が言いました。
「分かりました。」フウが言いました。
「でも、私達の息はピッタリだから、もうバッチリだよ!」スイが言いました。
「ホントにバッチリだと良いんだけどね。」師匠が言いました。
別の通りにレッサービーストがいました。
そこへ師匠と別れた二人が通り掛かりました。
「あっ……!」フウが言いました。
「ン……?」レッサービーストが二人に気付きました。
「いた!」スイが言いました。
「フン!」レッサービーストが構えました。
「行こう!」フウが言いました。
「うん!」スイが言いました。
「チャージ三回!フリーエントリー!ノーオプションバトル!」フウが言いました。
「チャージ三回!フリーエントリー!ノーオプションバトル!」スイが言いました。
「変身!」二人が変身しました。
「フン!」レッサービーストが二人に向かって走り出しました。
二人はレッサービーストのパンチをかわすと、交互にパンチを繰り出してレッサービーストを攻撃していきました。レッサービーストは二人の攻撃を為す術無く受け続けました。
レッサービーストは二人から距離を取りました。
「ハアッ!」レッサービーストが暗黒弾を放ちました。
二人はそれぞれ左右に転がってレッサービーストの攻撃をかわしました。
「ハアッ!」スイがマジカルシューターを撃ってレッサービーストを攻撃しました。
「ウアアアッ……!」レッサービーストが怯みました。
フウがマジカルスラッシャーを構えました。
「ハアーッ!」フウがレッサービーストに向かって走り出しました。
「フン!」レッサービーストが体勢を立て直し、向かってくるフウにパンチを繰り出そうとしました。
フウは走りながらマジカルスラッシャーでレッサービーストを切りつけると、さらに連続でレッサービーストを切りつけました。
「ウアアアッ……!」レッサービーストが後退しました。
フウがマジカルスラッシャーの刀身を指でなぞると同時に、マジカルスラッシャーの刀身が輝く魔法の刃へと変化していきました。
「ンッ……!?」レッサービーストが言いました。
「マジカルスラッシュ!」フウが魔法の刃でレッサービーストを切りつけました。
「ウアアアアアアアッ……!」レッサービーストが爆発しました。
攻撃を終えてマジカルスラッシャーの刀身が元に戻りました。
「よし!」フウが言いました。
「やったね!」スイが言いました。「やっぱり私達はバッチリだよ!」
そこへビーストが姿を現しました。
「え……?」フウが言いました。
「アイツは……?」スイが言いました。
「分からない。でも……!」フウが言いました。
「これまで倒してきた相手とは違う!そんな気がする!」スイが言いました。
「フン!」ビーストが二人ににじり寄りました。
「スイ……!」フウが言いました。
「ハアッ!」スイがマジカルシューターを撃ちました。
ビーストはスイの攻撃を受けてもビクともしませんでした。
「ハアーッ!」ビーストが走り出しました。
フウが前に出てマジカルスラッシャーを構えました。
フウがマジカルスラッシャーでビーストを切りつけようとしましたが、ビーストは左手でフウの攻撃を弾くと右手でフウを殴りました。
「ワアッ……!」フウが怯みました。
「フン!」さらにビーストはフウに左手でパンチを当てました。
「ハアッ!」そしてビーストはもう一度右手でフウにパンチを当てました。
「ウワアアアッ……!」フウはふっ飛ばされて地面に倒れ込みました。
「フウ……!」スイが言いました。
「ううっ……!」フウが倒れ込んだまま言いました。
とある建物の屋上に師匠はいました。
「フウ……!スイ……!」師匠はそう言ってそこからジャンプしました。
「くっ……!」スイはにじり寄るビーストに向けてマジカルシューターを撃ちました。
ビーストはスイの攻撃を受けても怯まずに歩き続けました。
スイは迫って来たビーストに左手でパンチを繰り出しましたが、ビーストは右手でそれを受け止めました。
「フン!」ビーストは左手でパンチを繰り出しました。
「ウアッ……!」スイはビーストの攻撃を受けてフウの傍に倒れ込みました。
「フン……。」ビーストは倒れ込む二人ににじり寄りました。
「そんな……!」スイが言いました。
スイが倒れ込みながらもビーストに向けてマジカルシューターを撃とうとしました。しかし、痛みでマジカルシューターを構えることが出来ずにいました。
ビーストがどんどん二人に近づいていきました。
その瞬間、一発の魔法弾がビーストの背中に直撃しました。
「ンッ……!?」ビーストが振り返りました。
そこには師匠が魔法の拳銃“マジカルバスター”を構えて立っていました。
「ああっ……!」スイが言いました。
「二人共、大丈夫?」師匠が言いました。
「先……生……!」フウが言いました。
「フウ……!」スイが言いました。
「フン!」ビーストが師匠に向かって歩き出しました。
「ここは私に任せて、二人は逃げて!」師匠が言いました。
「先生……!」フウが言いました。
「でも……それじゃあ先生が……!」スイが言いました。
「私のことは良いから早く……!」師匠が言いました。
「うう……!」フウが言いました。
「くうっ……!」スイは立ち上がると、フウを連れてその場を離れていきました。
師匠はマジカルバスターを変形させました。変形したマジカルバスターの先端から輝く魔法の刃が生成され、剣のようになりました。
「さて……!」師匠が言いました。
二人は別の通りまで逃げました。
「ありがとう、スイ。」フウが言いました。
「ここまで来ればもう安心、かな?」スイが言いました。
「先生……。」フウが言いました。
「私達の為に……。」スイが言いました。
「死んだとでも思った?」そう言いながら師匠が姿を現しました。
「先生……!」フウが言いました。
「生きてた!」スイが言いました。
「そりゃ私も歳だけど、そう簡単には死んだりしないよ。」師匠が言いました。
「スゴい。」フウが言いました。
「まさかアイツと戦って生き延びられるなんて……!」スイが言いました。
「大袈裟だね。それはそうと、私の方が先に死ぬだろうけど、その時は悲しまないでよ。」師匠が言いました。
「先生……。」フウが言いました。
「先生が死んじゃったら私達が生き延びられない。」スイが言いました。
「大丈夫。戦いに慣れてくれば多少強いヤツが相手でも倒せるって。」師匠が言いました。
「ホント……?」フウが言いました。
「そうだと良いんだけど……。」スイが言いました。
「ホントだよ。でも、その為にももう少し戦いに慣れておかないとね。」師匠が言いました。
とある通りにレッサービーストがいました。
そこへ二人が姿を駆けつけました。
「変身!」二人が変身しました。
フウがマジカルスラッシャーを構えながらレッサービーストに向かって走り出しました。
「フン!」レッサービーストがフウに殴り掛かろうとしました。
フウはマジカルスラッシャーでレッサービーストを連続で切りつけました。
「ウウッ……!」レッサービーストが後退しました。
「ハアッ!」スイがマジカルシューターを撃ちました。
「ウアッ……!」レッサービーストが怯みました。
「ハアッ!」フウがレッサービーストを切りつけました。
「アアッ……!」レッサービーストが転倒して地面を転がりました。
スイがフウの傍へと移動してマジカルシューターを構え直しました。
「ウッ……!ウウッ……!」レッサービーストが立ち上がろうとしました。
「マジカルシュート!」スイが強力な魔法弾を放ちました。
「ウアアアアアアアッ……!」レッサービーストが強力な魔法弾を受けて爆発しました。
「決まったね!」フウが言いました。
「よし!」スイが言いました。
「ヤツは来る?」フウが言いました。
「いや、来ない。」スイが言いました。
「やった!」フウが言いました。
「大勝利!」スイが言いました。
「今日のところは上手く行ったね!」フウが言いました。
「うん!この調子で頑張ろう!」スイが言いました。
おわり