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魔法少女フウ&魔法少女スイ #1

 その日、魔法少女になる為の修行中の二人の少女達が師匠と話をしていました。

「二人共、今日で私の修行は終わり。これからは正式な魔法少女だよ。」師匠が言いました。

「本当ですか?」少女の一人が言いました。

「大した事教えて貰って無い気がするんですけど……?」もう一人の少女が言いました。

「私も本当はもっと色々教えてあげたかったんだけど、上が仕事を押し付けてくるから……。悪いのは上。」師匠が言いました。「私がいない間は何してたの?」

「アニメを見たりアニソン聞いたりしてました。」少女の一人が言いました。

「何も言われてませんでしたし……オススメのアニソンも教えてくれたじゃないですか。」もう一人の少女が言いました。

「それは大事。まあ、大事なことは学んだみたいだから、他の細かい部分は実戦で学んでいけば良いか。」師匠が言いました。

「ええ……?」二人の少女達が言いました。

「君達にこれを授けよう。」師匠が二人の少女にマジカルチェンジャーを差し出しました。

 二人の少女はマジカルチェンジャーを受け取って左腕に装着しました。

「これがマジカルチェンジャー……?」少女の一人が言いました。

「これで魔法少女に……?」もう一人の少女が言いました。

「そう。ただし、それはリミテッドバージョン。変身後の魔力消費を抑える機能がついてるよ。」師匠が言いました。

「リミテッドバージョン?」少女の一人が言いました。

「攻撃力が下がるんですか?」もう一人の少女が言いました。

「攻撃力は下がらないけど、特殊能力の発動が出来なくなるんだよ。でも、君達が使い込んでいく内にその制限も解除されるようになってるから、まずはそこを目指して頑張ってみて。」師匠が言いました。

「分かりました。」二人の少女達が言いました。

「それはそうと、君達もこれから正式な魔法少女なんだから、名前が必要になるね。」師匠が言いました。

「名前……。」二人の少女達が言いました。

「何か希望はある?」師匠が言いました。

「ミッキーマウス!」少女の一人が言いました。

「じゃあ私はドナルドダック?」もう一人の少女が言いました。

「却下!版権キャラの名前をパクるのはNG!」師匠が言いました。

「ハハッ!」少女の一人が言いました。

「フザケルナヨ!」もう一人の少女が言いました。

「ダメ!それにその二人よりもグーフィーの方がキャラ的には面白いから。」師匠が言いました。

「ダメかあ。」少女の一人が言いました。

「まあ、そうだよね。」もう一人の少女が言いました。

「君達の希望を聞いてるとめんどそうだから、私が決めるよ?」師匠が言いました。

「分かりました。」少女の一人が言いました。

「自分で考えるのが面倒臭いから私達に聞いたクセに……。」もう一人の少女が言いました。

「よし……それじゃあ君はなんか風属性っぽいから“フウ”で君はなんか水属性っぽいから“スイ”ね。」師匠が言いました。

「えっ……?」フウが言いました。

「属性……?」スイが言いました。

「そう。魔法少女なんだから、萌え属性があるもんでしょ?」師匠が言いました。

「私の萌え属性が風なんですか?」フウが言いました。

「師匠の萌え属性は何?」スイが言いました。

「私はもう若く無いんだから、属性なんて無いよ。」師匠が言いました。

「適当……。」フウが言いました。

「そもそも何で萌え属性が風や水なんです?」スイが言いました。「イグニスじゃあるまいし……。」

「他に炎や地の属性の魔法少女はいるんですか?」フウが言いました。

「闇と光も……?」スイが言いました。

「いないよ。」師匠が言いました。「いるワケ無いじゃん。」

「二人しかいないとか、イグニスより寂しい……。」フウが言いました。

「しかも風と水って言うのがね……。」スイが言いました。「地味……。」

「風と水が地味とか、ナウシカとマリナーに失礼じゃない?」師匠が言いました。

「ナウシカよりも大佐が良い!」フウが言いました。

「マリナーって何……?」スイが言いました。

「大佐なんてそんなに良くないよ。攻殻機動隊なら少佐以下だね。マリナーについての説明は無し。」師匠が言いました。

「分かりました。」フウが言いました。

「まあ、名前なんて別に何でも良かったしね。」スイが言いました。

「それにしても、二人の希望の名前がミッキーとドナルドとはね……捻り無さ過ぎ。」師匠が言いました。

「ディスられた!」フウが言いました。

「じゃあ、何だったら良かったんです?」スイが言いました。

「えっと……ヤーとマー……?」師匠が言いました。

「えっ……?」フウが言いました。

「何のネタ……?」スイが言いました。

「二人共、サブカルの勉強してたんじゃ無いの?」師匠が言いました。「まだまだ勉強が足りないね。」

「うっ……。」フウが言いました。

「いや、それでも、私達メジャーなネタなら多少古くても大体は拾えますよ!」スイが言いました。

「そっか。それなら良いんだけど……。そもそもヤンマーはサブカルネタでも無いしね。」師匠が言いました。

「なんだ。」フウが言いました。

「じゃあ何ネタ……?」スイが言いました。

「これ以上オバサンの話に付き合う必要は無いよ。君達は若いんだから、その力でバケモノの一体や二体討伐してみたらどう?まだまだ任務開始まで時間はあるだろうし、それまでの時間を有意義に使いなよ。」師匠が言いました。

「バケモノ……。」フウが言いました。

「いきなり闇の力と戦うんですか?」スイが言いました。

「大丈夫、君達は二人共レベル8の最上級魔法少女なんだから!もしダメそうなら逃げれば良い!」師匠が言いました。

「そんな……。」フウが言いました。

「まあ、やってみよっか?」スイが言いました。

「出来るだけ弱いヤツを探すんだよ?」師匠が言いました。

「分かりました。」フウが言いました。

「探し方は知りませんけど……。」スイが言いました。

「運だよ!運!人生運が無いと始まらない!」師匠が言いました。

「運……。」フウが言いました。

「風水でも使う?」スイが言いました。

「粋なジョーク!二人合わせて風水だ!」師匠が言いました。

「風水なんて使えない。」フウが言いました。

「まあ、風水なんて使えないね。」スイが言いました。

「天気予報はどう……?」師匠が言いました。

「適当なことを言わないで下さい、先生。」フウが言いました。

「うんうん。」スイが言いました。

「そうだね。棺桶に片足突っ込んだ人の話なんて聞いてないで、歩いてみなよ。君達の好きなVRAINSのテーマも一歩踏み出しトライしようでしょ?」師匠が言いました。

「VRAINSってそんなテーマだったっけ……?」フウが言いました。

「多少のネタは拾えても、深いところは分からないんだね。」スイが言いました。

「とにかく一歩踏み出して……!」師匠が言いました。

 二人は師匠に言われるままに歩いて戦いの相手を探し始めました。


 二人はとある通りを歩きながら話をしました。

「先生が属性とか言い出すから、私達すっかり決闘者デュエリストみたいになっちゃったね。」フウが言いました。

「どっちかと言えばボーガーの方が良かったよね。」スイが言いました。

「私はどっちでも良いけど……。」フウが言いました。

「私もどっちでも良いけど……。」スイが言いました。

 そこへレッサービーストが姿を現しました。

「アレは……!」フウが言いました。

「敵だ!」スイが言いました。

「行くよ!」フウが言いました。

「うん!」スイが言いました。

「エマージェンシー!コード……!」フウが言いました。

「デュエル!」スイが言いました。

「変身!」二人が変身しました。

「フン!」レッサービーストがパンチを繰り出しました。

 スイが前に出てレッサービーストの攻撃を防ぎ、その直後にフウがレッサービーストにパンチを当てました。そして怯んだレッサービーストにスイがパンチを当て、さらに二人が同時にパンチを繰り出しました。

「ウアッ……!」レッサービーストが怯んで後退しました。

「マジカルシューター!」スイが魔法の拳銃“マジカルシューター”を召喚し、それを撃ってレッサービーストを攻撃しました。

 レッサービーストは魔法弾を受けて怯みました。

「マジカルスラッシャー!」フウが魔法の剣“マジカルスラッシャー”を召喚し、それでレッサービーストを切りつけました。

 レッサービーストは怯みながらもすぐに体勢を立て直し、フウに殴り掛かりました。フウはマジカルスラッシャーでレッサービーストの攻撃を受け止め、少し後退しました。

「マジカルシュート!」スイが強力な魔法弾を放ってレッサービーストを攻撃しました。

「ウアアッ……!」レッサービーストが怯みました。

「今だよ!」スイが言いました。

「うん!」そう言ってフウはマジカルスラッシャーを放ってマジカルムーブを発動しました。

「マジカルトルネード!」フウは横に回転して宙に浮かびながらレッサービーストに連続でキックを当てました。

「ウアアアアアアアッ……!」レッサービーストがふっ飛ばされました。

 そして地面に倒れ込んだレッサービーストはそのまま爆発しました。

「やった!」フウが言いました。

「スゴい!旋風を巻き起こしたね!」スイが言いました。

「先生の言ってた通りかも……!実戦の方がよく分かる!」フウが言いました。

「まあ、先生は良い人だしね。」スイが言いました。

「名前は適当に決められちゃったけどね。」フウが言いました。

「まあ良いじゃん、名前なんて適当で。」スイが言いました。

「確かにね。」フウが言いました。

「尤も、名前って確か慣例だと植物から取ることになってたような気もするけど……。」スイが言いました。

「浮くかな?」フウが言いました。

「大丈夫じゃない?」スイが言いました。

「うん!」フウが言いました。

「とにかく、こうして魔法少女になれたワケだし、正式な任務が決まるまでどんどん実戦を積み重ねて行こう!」スイが言いました。

「うん!そうだね!」フウが言いました。

「頑張ろう!」スイが言いました。


 おわり

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