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魔法少女モエ #3

 その日、モエは電車に乗って移動していました。


 モエの乗った電車はその町の駅に到着し、モエは電車から降りました。

 モエは駅から出ました。

「力無き愚民共よ!」突然一人の人物が大声を出しました。

「何……?」そう言ってモエはその人物の方を向きました。

 その場にいた多くの人々もその人物を見ました。

「今ここでこの俺が最強であることを証明してやろう!」そう言うとその人物はマジカルキャプトライザーを取り出し、左腕に装着しました。

「アレは……!」モエが言いました。

 その人物は“ハント”のマジカルカードをマジカルキャプトライザーに挿入しました。

「変身!」その人物はハントキャプターに変身しました。

 その場にいた人々がハントキャプターの姿を見て逃げ出しました。

「キャプター!」モエが言いました。

「ハッハッハッハッハッ!逃げてもムダだ!この俺がザコ共を狩りつくしてやる!」そう言ってハントキャプターが弓矢を構えました。

「いけない!」モエが言いました。

 そこへ一人の少女が姿を現しました。

「ん……?」ハントキャプターを見て言いました。

「欲望のままに他社を傷つける悪党め。」その少女が言いました。

「だったらどうした?」ハントキャプターが言いました。

「反旗を翻せ!」そう言ってその少女は変身し、魔法の旗“マジカルフラッグ”を召喚して構えました。それと同時に多数の魔法の兵士“マジカルソルジャー”が召喚されました。

「魔法少女……!眷属を召喚する特殊能力だと……!?」ハントキャプターが言いました。

 マジカルソルジャー達がハントキャプターに襲い掛かりました。ハントキャプターは矢を射って数体のマジカルソルジャーを倒しました。攻撃を受けなかったマジカルソルジャーがハントキャプターに殴り掛かりましたが、ハントキャプターは弓で殴って近づいて来たマジカルソルジャーを次々と倒していきました。

 その少女は次から次にマジカルソルジャーを召喚してハントキャプターに向かわせました。ハントキャプターは矢を射り、弓で殴り、マジカルソルジャーを倒していきました。

「こんなザコを何体呼び出したところでこの俺を倒すことは出来ないぜ!」ハントキャプターがマジカルソルジャーを倒しながら言いました。

「それはどうかな?」そう言ってその少女はさらにマジカルソルジャーを召喚しました。

「お前の魔力が尽きる方が先に決まってる!」ハントキャプターが言いました。

「こうなったら私も……!」モエが言いました。

「変身!」モエが変身しました。

「マジカルスチール!」モエがマジカルガントレットを装着した左手を構えると、ハントキャプターが持っていた弓がモエの左手に移動しました。

「何……!?」ハントキャプターが言いました。

「ん……?」その少女がモエを見ました。

 マジカルソルジャー達がハントキャプターを取り囲んで殴りました。

 さらにモエが殴られて身動きの取れないハントキャプターに向けて弓を構えました。

「マジカルアロー!」モエが弓から魔法の矢を放ちました。

「ウアアアアアアアッ……!」ハントキャプターは魔法の矢を受けて爆発と共に倒れました。

「あなたは……?」その少女が言いました。

「私はモエ。」モエが言いました。「あなたと同じ魔法少女だよ。」

「私はマルコ。」その少女が言いました。「もしあなたに今のこの国を憂う気持ちがあるなら、私達の仲間にならない?」

「あなた達……?」モエがマルコとマジカルソルジャー達を見て言いました。

 そこへヨウコと多数の警官達が駆けつけました。

「駅前でキャプターが暴れてるって通報があったのよ!キャプターはどこなのよ!?」ヨウコが言いました。

「警察……!?」モエが言いました。

「うるさいのが来たわね。」マルコが言いました。

「エリコ……!」ヨウコがマルコを見て言いました。「実際に暴れていたのはキャプターじゃ無くてエリコたのね!」

「違う。私は暴れていたキャプターを倒しただけよ。」マルコが言いました。

「問答無用よ!エリコは処刑よ!二人共電気ショックの刑なのよ!」ヨウコが言いました。

「えーっ!?私も……!?」モエが言いました。

「ビリビリなのよ!」ヨウコがモエに魔法の稲妻を放ちました。

「ウアッ……!」モエが魔法の稲妻を受けて倒れ込みました。

「大丈夫……!?」マルコが言いました。

「痺れた。」モエが言いました。「何今の?」

「ヤツの特殊能力よ。」マルコが言いました。

「電撃なんて……。私の骨見えてなかった?」モエが言いました。

 警官達がマルコに襲い掛かりました。

 そこへ一人の少女が姿を現し、警官達の前に立ちはだかりました。警官達は足を止めました。

「シュンコ……!」マルコがその少女に呼びかけました。

「反逆の翼翻せ!」そう言ってシュンコが変身しました。

 シュンコは魔法の短剣“マジカルナイフ”を召喚して構えました。

「マジカルマーダー!」シュンコがマジカルナイフで警官達を切りつけて倒しました。

「ビリビリなのよ!」ヨウコがシュンコに向けて魔法の稲妻を放ちました。

 シュンコは背中に魔法の翼を生成すると、空を飛んでヨウコの攻撃をかわしました。

「飛んだ!?」立ち上がったモエが言いました。「アレも特殊能力……?」

 ヨウコは空中にいるシュンコに向けて魔法の稲妻を連続で放ちましたが、シュンコは横に飛んでヨウコの攻撃をかわしました。

「くーっ……!何なのよ!?空を飛べるなんてズルいじゃないのよ!」ヨウコが言いました。

「フン。」シュンコが言いました。

「こんな時にアンナはどこほっつき歩いてるのよ!?」ヨウコが言いました。

 一方残った警官達はマジカルソルジャー達と戦っていました。

「どうしよう?」モエが言いました。「黙って見てるのも良くない気がするけど、正直これ以上巻き込まれたくない。」

「目を覚まして。あなたのやるべきことは私達の仲間になることよ。」マルコがモエに言いました。

「誑かされちゃダメなのよ!」ヨウコがモエに言いました。「ソイツらは悪いヤツよ!」

「私のことも悪いヤツだと思ってたでしょ!?」モエがヨウコに言いました。「言っとくけど違うからね!?」

「それじゃあソイツらを倒すのを手伝うのよ!」ヨウコが言いました。

「ダメ!私達の仲間になるのよ!」マルコが言いました。

「えーっ……!」モエが言いました。「何この状況……!?」

 そこへカエデとケイトリンが姿を現しました。

 その場にいる全員がカエデの方を見ました。

「変身!」カエデが変身しました。

「魔法庁……!」ヨウコが言いました。

「くっ……!」マルコが言いました。

 空中で様子を窺っていたシュンコがマルコの傍に着地ました。

 警官達と戦っていたマジカルソルジャー達が一斉に消滅しました。

「潮時ね。」マルコが言いました。

「ええ。」シュンコが言いました。

「あなた、私達はいつでも歓迎しているわ。」マルコがモエに言いました。

 そしてマルコとシュンコがその場を後にしました。

「あっ……!」ヨウコがマルコとシュンコを追いかけようとしましたが、足を止めてカエデの方を見ました。

「魔法庁の……。」モエがカエデを見たまま言いました。「警察に正体バレてるんだ。」

「何しに来たのよ?」ヨウコが言いました。

「拾い物をしに、ね。」そう言ってカエデは倒れたその人物の傍に落ちていた“ハント”のカードを回収しました。

「そのカードは……!?」ヨウコが言いました。

「あの二人に夢中で気が付かなかったみたいだね。」カエデが言いました。

「フン!」ヨウコが言いました。

「引き揚げるのよ!」そう言ってヨウコは警官達と共にその場を後にしました。

「そして、もう一つの拾い物……。」そう言ってカエデがモエを見ました。

「私……?」モエが言いました。

「この町の拠点に案内するよ。君のパートナーもそこで待ってるよ。」カエデが言いました。

「オインクが……!?」モエが言いました。

「そう。」カエデが言いました。「その……妖精が……。」


 駅の近くにある建物の屋上からミチコが駅前の様子を見ていました。

「フフフフ……!」ミチコが言いました。


 別の建物の屋上からも一人の魔法少女が駅前の様子を窺っていました。

 その魔法少女は戦いが終わったことを察すると、黙ったままその場から姿を消しました。


 モエはカエデとケイトリンに連れられてその建物へとやって来ました。

 その建物の中へと入ったモエとカエデとケイトリンは廊下を移動しました。

「この建物、最近建て直されたばかりなんだ。」カエデが言いました。

「そうなんだ。」モエが言いました。「だから随分新しい感じなんだね。」

「元の建物も建てたのは三年前なんだけどね。」カエデが言いました。

「それでも新しい……!」モエが言いました。

「建てて一年で壊れちゃったんだ。」カエデが言いました。

「たった一年で……!?」モエが言いました。

「この町に政府の建物を建てるとなると維持が大変なのかも知れないね。」カエデが言いました。

「確かにこの町は治安が悪くて大変らしいね。」モエが言いました。

 モエとカエデとケイトリンは会議室へ入りました。

 そこにはオインクがいました。

「オインク!」モエが言いました。

「オインク!」オインクが言いました。

「何て言ってるのか分かる?」カエデがケイトリンに聞きました。

「分かると思います?」ケイトリンが言いました。

「分析は得意でしょ?」カエデが言いました。

「もし私が気持ちを込めてニャーと鳴いたところで、その鳴き声に意味なんかありません。」ケイトリンが言いました。

「じゃあ試しに鳴いてみて。」カエデが言いました。

「ニャー。」ケイトリンが言いました。

「確かに、意味は無さそうだね。」カエデが言いました。

「分かって貰えて何よりです。」ケイトリンが言いました。

「それじゃあ私達は行こうか?」カエデが言いました。

「それが良いです。」ケイトリンが言いました。

「私達はこれで……。」カエデがモエとオインクに言いました。

「あっ……!ちょっと……!」モエが言いました。

「任務に関する話は後日しましょう。」

 カエデとケイトリンは部屋を出ました。

「言葉で会話出来る人に一緒に居て欲しかったのに……!」モエが言いました。

「オインク……。」オインクが言いました。

「やれやれ……。」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

「さっきの人達がキャプターの捜査を行ってる人達……?ここまでの流れ的にきっとそうだよね?」モエが言いました。

「オインク。」オインクが言いました。

「分かんないや。」モエが言いました。

「オインク……。」オインクが言いました。

「まあ良いか、また後日話をしてくれるみたいだし。」モエが言いました。

「オインク!」オインクが言いました。

「あー、はいはい。今日の夕飯は何を食べれば良いんだろうね?」モエが言いました。


 その日の夜、モエは変身してその建物の天辺に立ってみました。

 モエはその町の人達が時計塔と呼ぶその建物の天辺からその町を見渡しました。

「さあ、これからこの町で頑張ろう!」モエが言いました。


 おわり

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