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魔法少女X #5

 その日、ミチコはハルナのアジトへやって来ました。

 ミチコが呼び鈴を鳴らすと、部屋からハルナが姿を現しました。

「やあ、X。」ハルナが言いました。

「今忙しい?」ミチコが言いました。

「んー……。ポテトチップスを食べながらアニメを見ていたところだけど、平気だよ。」ハルナが言いました。

「何のアニメ?」ミチコが言いました。

「言っても分からないと思う。」ハルナが言いました。

「確かに、私はそんなにアニメに詳しくないわね。」ミチコが言いました。

「そうなの?」ハルナが言いました。

「ええ。例えば、私のパートナーは宝石が好きだけど、宝石が出てくるアニメはジュエルペットくらいしか見たこと無い気がするわ。それもサンシャインだけ……。」ミチコが言いました。

「イェイってヤツだね。」ハルナが言いました。

「そう。それ。主人公がウサギなのよね。」ミチコが言いました。

「ラビット!ルビー!ベストマッチ!イェーイ!」ハルナが言いました。

「何でそんなにテンション高いの?」ミチコが言いました。

「いや……。最近あまり人と話して無かったから……。」ハルナが言いました。

「まあ、せっかくチームを組むなら退屈なのよりそれくらいの方が良いわ。」ミチコが言いました。

「イェイ!イェーイ!」ハルナが言いました。

「そのネタは良いから……。」ミチコが言いました。

「じゃあ何の話をしに来たの?」ハルナが言いました。

「私のバイクが直ったわ。これでいつでも決行出来るわよ。」ミチコが言いました。「いつが良い?」

「いつでも良いよ、どうせヒマだし。」ハルナが言いました。

「アニメは良いの?」ミチコが言いました。

「もう十分見たよ。」ハルナが言いました。「むしろアニメを見なきゃいけないのはそっちの方なんじゃ無いの?」

「まあ、そうかもね。」ミチコが言いました。

「で、いつやるの?今夜?」ハルナが言いました。

「ランもいつでも行けるって言ってるから、今夜でも良いわ。」ミチコが言いました。

「じゃあ今夜にしよう。」ハルナが言いました。

「ランに伝えとくわ。」ミチコが言いました。

「それはそうとさ。」ハルナが言いました。

「何……?」ミチコが言いました。

「イェイって言ってよ。」ハルナが言いました。

「ええっ……?」ミチコが言いました。

「何か私だけ言ってて不公平じゃん。」ハルナが言いました。

「イェイ。」ミチコが小声で言いました。

「なんかマイリトルポニーで聞いたような言い方だな。」ハルナが言いました。

「それ分からないんだけど……。」ミチコが言いました。

「もっとちゃんと……。」ハルナが言いました。

「イヤ。もう言った。」ミチコが言いました。

「ちゃんと言ってくれないと味方として信用出来ないよ。」ハルナが言いました。

「もう言った!」ミチコが言いました。

「言ってない!」ハルナが言いました。

「わ……分かったわ!今夜までには言えるようになっとくから、それで勘弁して!」ミチコが言いました。

「約束だよ?」ハルナが言いました。

「ええ。」ミチコが言いました。


 その後、ランに連絡を済ませたミチコは部屋でマーシャに会いました。

「決行はいつになりましたの?」マーシャが言いました。

「今夜よ。」ミチコが言いました。

「それは早いですわね。」マーシャが言いました。

「でも一つ問題があるの。」ミチコが言いました。

「どうされましたの?」マーシャが言いました。

「ベストマッチって何?」ミチコが言いました。

「何の話ですの?」マーシャが言いました。

「ハルナの話すネタを拾えないのよ。」ミチコが言いました。

「ああ。そういうことですの。」マーシャが言いました。

「そういうことなのよ。」ミチコが言いました。

「心配は要らなくてよ。ノリがちぐはぐで性格が真逆でも、その違いが素敵だと言えますの。」マーシャが言いました。

「それも何かのネタね?」ミチコが言いました。

「メジャーなネタなのに拾って貰えませんでしたの。」マーシャが言いました。

「どうせ宝石が出てくるアニメなんでしょ?」ミチコが言いました。

「私のネタはともかくとして、ベストマッチの元ネタはおそらくビルドですわね。私は断然ウィザード派ですけど……。」マーシャが言いました。

「ああ。名前くらいなら聞いたことあるわ。」ミチコが言いました。

「いずれにしても、無理に会話を合わせる必要なんて無いと思いますのよ。」マーシャが言いました。

「そうよね。」ミチコが言いました。

「でも、あまりに無知なのもよろしく無くってよ?」マーシャが言いました。

「ここを押さえとけば良いってのある?」ミチコが言いました。

「モチロンですわ。」マーシャが言いました。


 その日の夜、ミチコはハルナのアジトでハルナとランに会いました。

「約束だよ、X?」ハルナが言いました。

「分かってるわよ。」ミチコが言いました。

「約束……?」ランが言いました。

「イェイって言って貰うの。」ハルナが言いました。

「イェイってスマプリ?」ランが言いました。

「元はジュエペだったハズよ。」ミチコが言いました。「いつの間にかビルドになったみたいだけど。」

「ああ。ビルド……。」ランが言いました。「微妙にハードル高いわね。」

「と言うか、ネタが何か調べたの?」ハルナが言いました。「昼間は知らない感じだったけど……。」

「マーシャに聞いたのよ。」ミチコが言いました。「マーシャはウィザード派らしいけど……。」

「まあ、私もビルドじゃ無くてゴースト派かな。」ハルナが言いました。

「それはそうと、元はジュエペなのよね?サンシャイン?」ランが言いました。

「なんかみんな詳し過ぎない?」ミチコが言いました。

「そんなもんだよ。」ハルナが言いました。

「私は言う程詳しく無いけど、どうやらハルナはしばらく会わない間にすっかりその手の知識が豊かになったようね。」ランが言いました。

「いや、待ってよ!そもそもランとは前からそんなに会って無かったじゃん!」ハルナが言いました。

「それでもあなたが政府の仕事をしていた間は情報が耳に入って来てたのよ。」ランが言いました。

「確かに、ここのところアニメばかり見て過ごしてたけど、そんなにじゃないよ!」ハルナが言いました。

「そうかしら?」ランが言いました。

「イェーイ!」ミチコが言いました。

「えっ……?」ハルナとランが呆気に取られた様子でミチコの方を見ました。

「イェイ!イェーイ!」ミチコが言いました。

「どうしたの?」ハルナが言いました。

「お喋りは終わり。約束も守ったし、そろそろ行かない?」ミチコが言いました。

「それもそうね。」ランが言いました。

「うん!」ハルナが言いました。

 ランがマジカルテックモバイルを取り出しました。

「あっ……!ランもそれ使うようになったんだ。」ハルナが言いました。

「そうね。前のは色々あって失くしちゃったし……。」ランが言いました。

「行くわよ!」ミチコが言いました。

「変身!」ミチコとハルナとランが変身しました。

「キラメこうぜ!」ミチコが言いました。

「イェーイ!」ハルナが言いました。


 ミチコが魔法のバイクで、ハルナとランがそれぞれのマジカルテックサイクルでその美術館に突入しました。

 ミチコとハルナとランはそれぞれの乗り物から降りて館内を進んでいきました。

 ミチコがマジカルピストルで、ハルナがマジカルブラスターで、ランがマジカルテックライフルで次から次へと現れる警備員達を倒していきました。

 そしてミチコはそのエメラルドを手に入れました。

「ラルドさんを手に入れたわ!」ミチコが言いました。

「ついでだから政府に対する寄付も行って貰うわ。」そう言ってランがその他の美術品を手に入れながら言いました。

「イェイ!」ハルナが言いました。

「1!2!3!4!SSS!2!2!3!4!SSS!」そう言いながら多数の警備員達が姿を現しました。

「コイツらは……!」ミチコが言いました。

 そしてレイコも姿を現しました。

「レイコ……!」ミチコが言いました。

「あの子が……ゼロ……?」ハルナが言いました。

「X……!」レイコが言いました。

 警備員達が魔法の短機関銃を撃ち始めました。ミチコとハルナとランは物陰に隠れながらそれぞれの武器を撃って警備員達を倒していきました。

「よし、一気に決めるよ!」そう言ってハルナが物陰から飛び出しました。

「ハルナ……!」ミチコが言いました。

「マジカルショット!」ハルナが魔法散弾を放って複数の警備員達を同時に倒しました。

「フン。バカめ。」そう言ってレイコが目から魔法線を放ってハルナを攻撃しました。

「ウワアッ……!」ハルナはレイコの攻撃を受けて転倒しました。

「何してるの?」ミチコが言いました。

「こうなった以上私達も前に出るわよ!」そう言ってランが物陰から飛び出しました。

「しょうがないわね!」そう言ってミチコも物陰から飛び出し、マジカルピストルを撃って警備員達を倒していきました。

 警備員達がミチコに狙いを定めましたが、ミチコは高速移動で警備員達の攻撃をかわしながらマジカルピストルを撃って警備員達を倒していきました。

 ランはレイコと対峙しました。

「一気に終わらせるわよ!」そう言ってランはマジカルテックモバイルのマシンガンアプリを起動させ、マジカルテックライフルに接続しました。

「無駄だ。どんな攻撃を繰り出そうとも、私の特殊能力で返り討ちにする!」レイコが言いました。

「そうは行かないわ!私の特殊能力により、私が攻撃する時に相手はいかなる能力を発動させることが出来なくなるの!」ランが言いました。

「何……!?」レイコが言いました。

「ハアッ!」ランが魔法弾を連続で放ちました。

「グアッ……!」レイコがランの攻撃を受けて怯みました。

「くっ……!」立ち上がったハルナがマジカルブラスターを構えました。

「マジカルブラスト!」ハルナがレイコに向けて大きな魔法弾を放ちました。

「ウアアアアアアアッ……!」ハルナの放った大きな魔法弾がレイコに直撃して爆発し、レイコはふっ飛ばされました。

「今の内に逃げるわよ!」ランが言いました。

 ミチコとハルナとランはそれぞれの乗り物に乗って美術館から外に出ました。

「くっ……!」レイコが立ち上がって言いました。


 ミチコとハルナとランはハルナのアジトに戻って来ました。

「上手く行ったね。」ハルナが言いました。

「警察が来る前に逃げられたのは良かったわ。」ランが言いました。

「確かに、言えてるわね。」ミチコが言いました。

「コツは攻めるタイミングを逃さないことだよ。」ハルナが言いました。

「殺されかけてたじゃないの。」ミチコが言いました。

「アレも戦略の内だよ!」ハルナが言いました。

「ま、そういうことにしておくわ。」ミチコが言いました。

「ええっ……?」ハルナが言いました。

「どうやらあなた達、ベストマッチのようね。」ランが言いました。

「えっ……?」ミチコとハルナが言いました。

「私はもう借りを返したからこれきりにさせて貰うけど、二人はこれからも仲良くしてて良いんじゃない?」ランが言いました。

「どうかしらね?」ミチコが言いました。

「確かに、どうかな?」ハルナが言いました。


 おわり

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