執事は一家(一軒)に一人です
注釈 : UK = the United Kingdom of Great Britain イギリス *覚え間違いをしておりまして、正式名称ではありません。この後、アンド アイランズ(諸島)って覚えてたんだよなぁ。理由あって尻切れトンボのままにしてあります。
次点でというか、トップ並びで気になるのが『執事』の扱いですね。
なじぇ 執事が一家に何人もいるのでしょうか? 個人付きの執事ってナニ? なんで王女様や王子様に執事がついているの?
いや まぁ 分かるのは分かりますよ。要は執事喫茶の悪影響でしょう?
でもね もうね これも突っ込みどころ満載ですから。
まずは言葉の整理から。
侍従長 : 天皇(皇帝・国王)の側に傅き仕える侍従職の頭
家令 : 親王(王子)・内親王(王女)・三位以上の貴人に仕えて家務・財務の管理をする者
家宰 : 家臣の長 家老
執事 : 貴人に侍して家政を執行するもの。家政を司るもの。元々は宮中の職で、局において事務を執るもの、または一部の省の長官。
butler : 【英】 執事、召使い頭 [酒室・食器室を管理する者]
上記を見て解る通り、執事とは管理職であり現場職ではありません。
主の代わりに使用人を差配して家事が滞りなく行われるように目を配るのが仕事なので、家人に付き従っているような暇はありません。長年の経験から一通りの仕事はこなせますが、使用人が少なく手が足りない小家でなければ基本的には自分で手は出しません。銀器磨きは盗難防止の観点から執事の仕事ですが。
現代日本において執事というとbutlerを指していると思いますが、基本的に執事は一家に一人。もしくは一軒(城を一軒と数えるかは知らない)に一人で、同じ建物内にごろごろ転がって居たりはしません。
現代では殆んどの場合、家政を執り行う者或いは使用人頭の意味において使われています。また、バトラーの意味の中に酒室・食器室を管理する者とありますが、これは鍵を預かっているという意味です。食器といえば銀食器、お酒は貴重品なので信用出来る使用人にしか預けることはないのです。現代を参考に言えば、ワインやウィスキーなどは一瓶が何百万円もするものがありますし、銀器の値段は知らないのですが、マイセン陶器のブルーオニオンなどはカップ一脚が3万以上(四万に近い)、フルセットだとやはり百万は余裕で越えてきますよね。そういうお品がゴロゴロしているのです。ちなみに、ステンレスですが18-12のラッキーウッドのスープスプーンが40年位前に一本¥1200だった気がします。銀器の値段 想像がつかぬ。
で、執事が二人も三人もいるとどうなるかというと、紛失事件が起きるわけです。共同責任は無責任(西洋のことわざ)とはよく言ったものですね。そして執事さんの首が飛びます。
というか、合鍵が簡単に作れるようになったのは最近で、鍵なんて一本しかないのが普通だったのですよ。鍵を失くすとドアを斧でブチ破るのが当たり前でした。故に執事は基本一軒に一人なのです。
土台そもそもにおいて、執事とは長年同じ家に仕えて、恙無く勤め上げた者だけがなれるのであって、若造が為ったりはしませんし、能力がないのに家柄で選ばれたりもしません。
その理由の一つに、主家の子女の躾も執事の権能の一部であることが挙げられます。
勿論キチンと面目を立ててはくれますが、成人まではあくまで執事の管理下にあり、ビシバシ矯正されます。成人してからも頭が上がらないことが多いのですが。
更に、執事は主寝室以外はノックをしません(客間は知らぬ)。主夫婦の寝室以外は黙ってスルリと入ってきます(らしいです)。まぁお貴族様なんかはナニの真っ最中でも気にせず「入れ」って許可するらしいんですけどね。鍵?そんなものは執事さんが管理してるに決まってるじゃないですか。鍵なんか掛けたら悪いことしてます、って言ってるようなものですよね。良くて出待ち、悪くすればブチ破られますとも。
賢明な諸君にはお分かりになりますよね。余程確かな人間でないと『家政婦は見た!』改め『執事は見放題!!』になってしまうのデェェェェェーーーーーース そしてスキャンダルの嵐に。
第二次世界大戦以後、身分制度の崩壊もあってUKでさえ叩き上げの執事は育たず、現在では執事養成学校ができているそうです。執事の資格を持つ人は世界中で引く手数多だとか。
アメリカなどでは 家には執事がいる というのがステータスだそうです。
なので、雇い主が執事を選ぶのではなく、執事が雇い主を選ぶ時代だとか。ご時世ですね。
本文中の表記について ; 材料としてのステンレス鋼はSUS304、SUS316というふうに表記されますが
食器の場合は18-8ステンレススチールとか 18-10 STAINLESS STEEL という風に表記されます。 原材料の配合比率に依るもので、後の数字が大きいものほど高品質らしいです。数字のついてないものもありますが、それは「言わぬが花」というものですね。




