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1-4 再会

大学に着いて構内のカフェテリアで待っていると、Ariaが来たことはすぐに分かった。

やはりAriaは目立つなと思いながら席を立ち、歩いて向かった。


「Hello! Aria」

俺は気取らないようにAriaに声を掛けた。


「あら拓哉!ビックリしたわ」

あまりびっくりしてなさそうなのはいつものことだ。俺はそのまま要件を伝えることにした。


「例の件について考えるのはお互い顔を突き合わせて話した方が早いと思って来たんだ」


「確かにその通りだわ、でも言ってくれれば空港まで迎えに行ったのに。」


「いや、いいんだ考える事があったからね、待ってる間もいい時間を過ごせたよ」

勢いで来てしまったことを悟られないようにしながら、俺は会話を続ける。

さて秘密の話をするには場所はどこがいいか考えていると、一足早くAriaがその答えをもたらしてくれた。


「拓哉、私の研究室で話しましょう。今日は誰もいないわ。」

大学は夏休み期間中なため、大学にいるのはAriaみたいな物好きだけだ。


演算速度を拝借するのにハイスペックな大学のパソコンを使えるのは非常に助かるのだ。

もちろん履歴は一切残すはずがない、ただCPUの演算領域を借りるだけである。


そのうえで、唯一といってもいい課題である

・VRMMOフルダイブ専用端末2台の入手方法

に関しては、生産工場の警備システムは最新鋭の厳重なセキュリティシステムではあるが、侵入不可能ではないという結論に至ったため、ブレイクスルートライアル(侵入)を決行することになった。


「さぁ、決行は今夜だ」

と思い立ったら吉日な俺が言う。


「呆れたわ、考えついたらすぐ行動するんだから」

Ariaは半分諦めの境地で同意してくれたようだ。


「俺ら2人が協力すれば、突破できないものはないよ。例え、突破不可能と言われているペンタゴンでさえ突破できると俺は思っている」

冗談抜きで俺はそう思っている。

Ariaはいつもの冗談かと半ば諦めの境地なのであろう返事する気力さえなかったようである。


結構は本日深夜0時、つまり残り7時間程度だが俺らには十分すぎる時間だろうと時計を見ながら思った。

役割分担はいつも通りだ。

内部のセキュリティシステム周りはAria。

俺は、出入口と目的の部屋の掌握を担当し実際に侵入するのも俺である。

Ariaには外からいざという時の逃走手段と、内部のナビゲーションを頼む形になる。

このミッションは俺は勝手に「オペレーション:ブレイクスルートライアル」と名付けた。


次話は、

「1-5 ブレイクスルートライアル」です。

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