リマという少女
リマのぶっ飛んだ発言はともかくとして。仲を深めていくために、とにかく話をした。
リミが達志たちと共にどのような生活を送ってきたか、リマに話した。友達が大勢できたこと、いろんな所に行ったこと……それらを、実に楽しそうにリミは語った。
気づけば、会話にはセニリアや帰ってきた母も加わっていて。ちなみに、みなえが帰ってきた瞬間にリマが土下座を持って感謝を伝えたりもした。
「仲良くやっているようでよかった!」
リミの様子を見て、リマは安心したように笑っていた。リミはこのままセニリアと共に勇界家に同居するが、リマはすでに家を借りているらしい。そのため、夕御飯をご馳走になった彼女は夜道を一人で、帰っていった。
達志は送っていこうかと申し出たが、やんわりと断られた。
「もし変な輩がいたら、ぶん殴って逃げてやるわ!」
豪快に笑う少女からは、本当に心配なさそうだなという雰囲気を感じさせた。
「今日は会えて良かった! ま、同じクラスなのだからこれから毎日会えるんじゃがな! あっはっは!」
実に賑やかな人物だ。リミとはまた、違ったタイプ。見た目は子供ではあるが、その笑い方は豪快で、見ているこっちが気持ちよくなるほどだ。
帰宅するリマを見送る。リマという少女は、自由奔放に見えて妹のことを一番に考えている、心の優しい少女のようだ。
そんな人物を新たに加えての、生活。明日から、また一段と楽しい学校生活が始まりそうだと、達志は予感していた。




